居心地のいい場所

中学生の娘がいます。
少し前になりますが
「居心地いい場所」を
奪われたと怒り悲しんでいました。
それはマンガのアプリらしいのです。
大手とサービス統合されて、
全ての連載が大手に移行したそうです。

「何が良かったって
　コメント欄だよ」
「そこではみんなが思いやりもあって
　漫画を好きで楽しい場所だった」
「大手は違う。
　人が多過ぎて荒れるんだよ」
そこはすごく穏やかで
マンガを愛してる人達の
居心地のいい場所だったそうです。

私も最近、同じ思いをしました。
radikoで、ずっと聴いていた
岡村隆史のオールナイトニッポンが
例の件で、すっかり様変わりして　
99のオールナイトニッポンに
なりました。
相方と何年かぶりに関係を取り戻した　
岡村君は楽しそうです。　
ハガキ職人も変わらないようです。
でも、私が楽しみにしていた
空間ではなくなりました。
家族を持った矢部っちの健全な空気が
悪いとは思いません。
ただ、戸惑っているだろう
ヘビーリスナーの居場所は
なくなったように思います。

私にとって何が嫌なのかと
考えてみると、岡村君が
本音を吐けなくなり
仕事としてのトークな
話し方になったからだと思います。
本音を吐いていたから、　
失言があったので
仕方ないのかもしれません。

今はクリーンなイメージの
スポンサーにもうけて
世間にも怒られない
ラジオ番組です。
でも、そんなのは世の中に
たくさんあります。

本当の事を口に出す、　
言葉にする、
その事は良くも悪くも
思ってるより
強い強い力を持つのでしょう。

居心地のいい場所は、
違うパターンとかで、
形を変えて
もっと進化した感じで
また出会えるよ、
そう娘には言いました。
でも、あの時のあの場所は
もうなくなったんだよ！と、
娘は言います。
何にでも終わりが来るんだよ、
悲しいけれど。
同じものは手に入らないけど、
その場所を知ったからこそ、
その良さをしったからこそ、
間違えずに次の場所も
探せるし、見つけられる、
そういう大切なデータとして、
記録しておくんだよ。
そういうのをしまっておく場所を
ちゃんと自分の中に　
作っておくといいんだよ。
　
そして、娘には言わなかったけれど、
こう思いました。

そういうのをしまっておく場所に
自分が好きなものを大事に保存して
それが増えていったらいいね。
いつかその保存場所が
居心地いい場所そのものに
なっていたらいいね。