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私から見たシン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇

「終劇せまる!」とのことで、エヴァンゲリオンの劇場版を見てきました(2回目)

実は1回目を見に行ったのですが、途中から展開についていけずに爆睡。。。その後、NHKプロフェッショナル仕事の流儀の庵野秀明スペシャルを見て、改めてちゃんと見直したいと思った次第です。

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エヴァンゲリオンはリアルタイムでも見ていた世代ですので、一つの歴史の区切り目として、ちゃんと見ておきたかったのです。

今回のエヴァンゲリオンは、私の中では、単なるエヴァンゲリオンではなく

庵野秀明×エヴァンゲリオンという見方です。

私の中ではNHKの庵野秀明スペシャルは衝撃的でした。

「世間が面白いと思うのは作りたくない」
「自分の頭の中で考えたものではいいものは出てこない」
「庵野は血を流しながら映画を作る(宮崎駿)」
「これで死んでも公開はないものを作りたい(スタッフ)」

このドキュメンタリーを見た後に映画を見ると、そういう作り手の世界観を通してまた違うものが見えたのかなと思います。

2回目の映画を見終わった後の率直な感想は、やっぱりよくわからん!笑

でも、その分からないというのを楽しむのがこのエヴァンゲリオンの持ち味なので、それはそれでいい意味で期待を裏切っていたのかなと思います。あれだけ訳のわからない世界観を、あれだけ多くのスタッフと共に、作ったということに驚いたという感じです。

自主制作で数人で作ったとかなら分かるんですけど、これだけ多くのスタッフと会社を巻き込んであの世界観を映画として作り上げたというのは、やはり凄いことだなと思いました。

ちなみに、映画の後半の裏宇宙の世界観ですが、私は2001年宇宙の旅(小説)の世界観を思い出しました。主人公が宇宙に放り出されて、不思議な宇宙空間を辿っていく時の心象と重なりました。

自分自身のことを考える

映画が終わって考えていたのは、実は映画というよりも、自分自身のことでした。私の中ではそのNHKのドキュメンタリーの事をずっと思い出していたんですよね。

まずあれだけ自分の作り出したいものをストイックに作ろうとする姿勢を自分はもっていないではないかと。

スタッフは「これで死んでも後悔しないものを作りたい」と言っていましたが、かつて自分は死んでも後悔しないものごとに取り組んだことがあっただろうか?と。

もう一つが、自分の中以外で面白いものを作ろうとする庵野監督の姿勢です。多くの人が何か作ろうとするときって、自分の世界の中で作ろうとすると思うんですよね(違う人もいるかもしれませんが)。こと私に関して言えば、やはり自分の世界が自分の中だけで完結していて、それ以上のものは出ていないなと。

もう一つ気づきとしてあったのが、個人的なことをもっと大事にしていいんだなということです。映画の最後に登場したのは山口県にある宇部新川駅。宇部市が庵野監督の地元ということで、おもいっきり庵野監督の個人的な部分ですよね。もうエヴァ関係ないやんと笑。

なんとなく、自分たちの世代は、個人的なこと(個性)は出す必要がない(出してはいけない)というような全体主義的な発想で育ってきたような気がしていて、その中で、強烈な個人性が最後のシーンで登場したというのは、「もっと自分のオリジナリティを大切にしよう」というようなメッセージを(勝手に)感じました。

さいごに

要するに、エヴァと庵野監督のドキュメンタリーを併せてみて「自分ももっと自分の世界をいい意味で壊していかないといけないなと」と触発されたということです。

この映画では、おそらく見る人によって様々な解釈があっただろうし、多くの解釈を見る人に与えた(少なくとも私には)という点では、この映画は完全に成功しているんじゃないかというのが、とりあえず映画を見た感想です。

終劇



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