頼れる父も心が弱る 私の心の準備
私の父は80歳
腰が痛いのを治すんだと
ヘルニアの手術をしたけど
痛みが酷くて起き上がれない日を過ごし
痛みで眠れない
自由に歩けないと
まだまだ痛みがあるし、座っているのもしんどい、10分歩くのが精一杯
そんな状態での退院
狭い病院の4人部屋から出て
家に帰れてホッとした様子
手術は簡単な手術と、簡単な説明を受けて
なんの心配もしていなかったが
術後に痛みが酷くて起き上がれずトイレも行けない状態になり
オムツをどうしたらいいのかと
決められないと電話してきた
そんなもんリースしたら済むコッチャ
と即答するような父なので
おかしいなーと思ったものの
私はなかなか、父の心が弱っているとは気付けなかった
どうやら私の面会も楽しみにしている様子
子供の予定が詰まっていたので
面会に行けたのは1週間後になったけど
少し起きれるようになったのでお寿司を買ってきてほしいという
退院したときの生活が以前とは変わる、と予想してそのことの不安も隠せない様子
退院のときも、私に家に来いと
手すりのことなどが不安な様子が察知できた
鉄工所を最近まで自営してきた父
お金をがっぽり稼いで体も丈夫
がっぶがっぶ毎日お茶替わりにビールを飲んできた
怖い物知らずで楽しいこと大好き
万年独身と言われた父
80になり、体が弱る体験をし
初めて弱音を吐き、私に頼ってきたのかもしれない
親が年を取っていくの見るのは辛い部分もあるし
お年寄りを知らない私なので
どう労ってあげてよいのかもわからないけど
不安なら一緒に考えて助けることはできると思った
退院してきた父はニコニコと
ダイニングの椅子に座って 嬉しそうだった
不安だった手すりのことも
実際帰ってみたら
問題なかったようで
さらにニコニコと
リクエストのお寿司を買ってきていたので
それを食べていた
時間薬でなんとかなる
いっときは弱音も吐いたが
もう父は腹をくくって
回復を待つ心づもりをしたようす
母も横で毒を吐いてちゃちゃをいれていたが
父が安心する様子を見て
母が頼れる父であることに変わりはないことを察知したか
安心したようだった
私も安心して
子どもの迎えのために帰路についた
実家は不便なところにあり私も車がないし
忙しいからと思っていたが
自転車で片道1時間の実家通いだけど
これからちょくちょく顔を出そうと思う