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「おばさん」という言葉の暴力性

「おばさん」という言葉を、いい意味で使っている人っているのだろうか?

私は自分がアラサーだから敏感になっているのか、「おばさん」という言葉を聞くたびに、その裏にマイナスな想いが込められているようにしか思えない。

というか、そういう場面にしか遭遇しない。

「あのおばさんさあ」
「これおばさんっぽいよね」

この会話を聞いて、ポジティブを想起する人はどれくらいいるのだろう。

この2つの文章の「おばさん」の部分を「女性」に変えてみる。

「あの女性さあ」
「これ女性っぽいよね」

こうやって比べると、余計に先ほどの文章にマイナスの要素を感じやすいことに気づくと思う。

それとも、私が「おばさん」という言葉にマイナスな意味を感じてしまっているだけなのだろうか。

いや、私だけじゃないはず。

例えば、森高千里さんの有名な曲「私がおばさんになっても」。

これだって、「たとえ私が"おばさん"になっても、愛想を尽かさないでね」という意味の歌詞が連ねられている。

もし、「おばさん」という言葉がポジティブな意味で使われているのであれば、この曲名だって「私がおばさんになったら」になると思う。


ちなみに、辞書によると「おばさん」の意味は、
1.よその年配の女性を親しんでいう語。
2 子どもに対して、大人の女性が自分をさしていう語。
らしい。

昔はきっと、「おばさん」に深い意味はなかったんだと思う。

いつから、「おばさん」という言葉にネガティブな意味合いが込められ、相手を傷つける意図を込めて使われることが多くなったんだろう。

人を蔑む気持ちがこの世から無くならない限り、「おばさん」という言葉をポジティブな意味に変えるのは、ほぼ不可能だと思う。

だから、いっそのこと「おばさん」という言葉をこの世から殲滅したい。

「歳を重ねるのは素敵なことだ」と教えてくれるすてきな方たちがたくさんいるし、その姿を見て歳を重ねる楽しみを感じる一方で、
誰かに「あのおばさんさあ」と顔をしかめながら言われる日が来るのを恐れている。

事故に遭ったり死に至る病気にかかったりせず、一つ歳を重ねられることって奇跡ですばらしいことなのに。

私はもうこれ以上、「おばさん」という言葉を聞きたくない。

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