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シール交換って、性格出るよね | わたしと平成レトロ#5

「"数"が同じでも、"価値"を合わせないと申し訳ない」

と、物の価値を考えるようになったきっかけは、間違いなくシール交換が最初だった。

私の時は、タイルシールやぷっくりシールのように形が特殊なシールの価値が高かった。

だから、「〇〇ちゃんのコロコロクリリンのタイルシールが欲しいな」って思ったら、自分のシール帳の中から「タイルシール1枚もらうに相応しい価値のシールはどれだろうか」と探す。

普通のシール1枚とタイルシール1枚では釣り合わない。

けど、自分のタイルシールはあげたくない。

そこで、数で勝負する。

「このポムポムプリンのシール2枚あげるから、そのクリリンのタイルシールと交換しない?」

「え〜。2枚か〜どうしよっかな〜」

「じゃあ、このおっきいハートのキラキラシールもいいよ!」

「それならいいよ!」

交渉成立だ。



友達の中には、「人に物をあげること」そのものが好きな子もいて、そういう子はそんな計算など微塵もせず、
「このタイルシール全部あげるよ!!」と言ってバリバリバリッ!と勢いよくタイルシールを剥がし、私のシール帳に貼ってくれた子もいた。

その子の懐のデカさと、損得計算しまくる自分の姑息さの対比に、ちょっとした居心地の悪さを感じたことを今でも覚えている。

その天真爛漫な無邪気さに憧れつつも、
「あのかわいいシールを、できるだけ損なくもらうにはどうしたらいいか」
私の損得勘定は、シール交換ブームが終焉を迎えるまで終わらないどころか、いまだにその片鱗が顔を覗かせる。

性格って、簡単には変わらないよね。

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