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正さんの子育て 2 子供の教育方針

私たちは毎年子供を海に連れていくことになりました。
正さんは海が大好きでした。
初めての海は伊東の海でした。息子は一歳と二ヶ月でした。旅館から海に出て、抱っこして海につけたり、砂浜を歩かせたり転がせたり、一番喜んだのは正さんでした。
二年目は二人目を妊娠しましたから海は中止、三年目は赤ん坊の娘を連れて山陰の海の、高浜の民宿に行きました。京都の田舎が故郷でしたから都合がよかったのです。
息子は三歳になっていました。お父さんを独り占めにして釣りをさせてもらったり、貝や小魚で夢中にあそびました。正さんも夢中で遊んでいました。
生まれたばかりの娘は、木陰や小さなボートの中に転がして、私は子守でした。
「俺の子供は海で教育するのだ」
と、ボートの上で楽しそうに私に伝えました。これは本当で、それから毎年夏は海に行くことになりました。子供が小さい間は毎年同じ海、同じ民宿で遊びました。民宿の家族の方ともすっかり仲良くなり、行き慣れた親せきに行くみたいな気持ちでした。
これが三人目の子供、末っ子娘が生まれるまで続きました。
息子は7歳になっていました。二番目の娘は5歳でした。
その後は車を買って、子供三人と犬を載せて、キャンプ道具一式持って、キャンプになりました。それから毎年、楽しい海の夏休みでした。


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