見出し画像

妊娠初期に気をつけるべき食事や食材!

高齢不妊専門の鍼灸整体院、美浜鍼生堂の院長の渡邊です。


当院は、妻に鍼治療をして42歳で妊娠し、43歳寸前で出産した経験を持つ院長が、「子供との時間を少しでも早く持って欲しい」と願い、始めた鍼灸整体院です。


妊娠初期の食事に潜むリスクを知っていますか?

「妊娠おめでとう!」——そう告げられた瞬間から、多くの妊婦さんは「何を食べるべきか」「何を避けるべきか」を気にし始めることでしょう。中でもよく耳にするのが「妊娠初期は生物を避けたほうがいい」というアドバイス。しかし、なぜ生ものを避けるべきなのでしょうか?

妊娠初期は、胎児の器官が形成される非常に大切な時期です。そのため、食事に気をつけることが求められます。なぜ妊娠初期に生ものを避けるべきなのか、その理由と具体的なリスクについて詳しく解説します。そして、代わりに安全に摂取できる食材や、注意すべきポイントも合わせて紹介します。食事に対する不安が解消され、妊娠中の食生活を前向きに楽しめるようになるでしょう。


細菌感染のリスク:胎児への影響とは?

妊娠中、特に初期は、母体の免疫力が低下します。これは、胎児を体内に保持するための自然な反応ですが、外部からの感染に対して敏感になるため、食事からの細菌やウイルスに対するリスクが増加します。

1. リステリア菌
リステリア菌は、生肉や生魚、非加熱の乳製品に含まれる可能性があり、これが妊婦に感染すると「リステリア症」を引き起こすことがあります。特に妊娠初期に感染した場合、流産や早産のリスクが高まることが報告されています。リステリア菌は冷蔵庫の低温でも増殖するため、しっかりと加熱した食品を摂取することが大切です。

2. トキソプラズマ
生肉や十分に洗浄されていない野菜に含まれる可能性がある寄生虫「トキソプラズマ」も注意すべきです。トキソプラズマに感染すると、胎児に先天性の障害が起こることがあります。特に妊娠初期の感染は、脳や目に重篤な影響を及ぼす可能性があります。

3. サルモネラ菌やノロウイルス
また、生卵や生のシーフードには、サルモネラ菌やノロウイルスが含まれることがあります。これらの感染は、母体に激しい下痢や嘔吐を引き起こし、重症化すると母体だけでなく胎児にも影響を与えることが懸念されます。


妊娠初期の免疫力低下:なぜリスクが高まるのか?

妊娠初期に免疫力が低下する理由は、胎児を異物と認識せず、体が拒絶反応を起こさないようにするためです。この免疫調整がうまく働かないと、母体が胎児を「外部の侵入者」として攻撃してしまうリスクがあるため、自然と免疫が抑制されます。

免疫力が低下するとどうなるか?
通常なら耐えられる細菌やウイルスにも感染しやすくなり、食事に含まれる微生物や細菌による影響が大きくなります。そのため、生肉や生魚、加熱していない乳製品などは、妊娠中は控えるべき食品として挙げられるのです。

免疫力を補うための方法
妊娠中に感染症を避けるためには、適切な手洗いや食材の取り扱いに加えて、免疫力をサポートするビタミンCやビタミンD、鉄分などの栄養素を意識的に摂取することが大切です。


生魚と生肉:妊娠中の食事に対する具体的な注意点

生魚や生肉は、その鮮度が高ければ「ヘルシーな選択肢」として知られています。しかし、妊娠初期には、これらの食材がリスクとなることもあります。

1. 生魚(特に寿司や刺身)
寿司や刺身は、日本の伝統的な食文化ですが、妊娠中は避けるべき食品の一つです。特に注意すべきは、大型の魚(例:マグロ、カジキ)です。これらの魚には、水銀が蓄積していることがあり、胎児の発育に悪影響を与える可能性があります。また、鮮度管理が行き届いていない生魚は、リステリア菌や寄生虫による感染リスクも高まります。

2. 生肉(レアステーキや生焼けの肉など)
生肉やレアで提供される肉料理も、妊娠初期には避けるべきです。トキソプラズマ感染のリスクが高く、感染すると胎児に重大な影響を与える可能性があります。肉料理はしっかりと中心部まで火が通るように調理することが推奨されます。


妊娠中に安全な食事とは?代替案を考える

妊娠中に避けるべき食品はあるものの、だからと言って食事の楽しみを完全に失う必要はありません。以下では、生ものを避けながらも栄養を摂取できる、安全な代替案を紹介します。

1. 魚の代替案
生魚が食べられなくても、加熱した魚は優れた栄養源です。サーモンやイワシなどの脂肪分が豊富な魚をしっかりと加熱して食べることで、オメガ3脂肪酸やタンパク質を効果的に摂取できます。オメガ3は胎児の脳の発達に重要な役割を果たします。

2. 肉の代替案
レアステーキを避ける代わりに、グリルやローストなど、しっかりと火を通した肉料理を楽しむことができます。鉄分やビタミンB群を含む赤身肉や鶏肉は、妊婦にとって貴重な栄養源です。鉄分不足は貧血の原因となるため、十分な摂取が求められます。

3. 乳製品の代替案
非加熱のチーズや生乳は避けるべきですが、加熱処理されたチーズやヨーグルトは、カルシウムやプロバイオティクスを摂取できる安全な選択肢です。カルシウムは胎児の骨や歯の発育に欠かせません。


妊娠初期に避けるべきその他の食品

生ものだけでなく、妊娠中には他にも避けるべき食品があります。これらは胎児の発育に悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。

1. カフェイン
カフェインの過剰摂取は、流産や早産のリスクを高めると言われています。特に妊娠初期には、1日200ミリグラム以下に抑えることが推奨されます。

2. アルコール
アルコールは、胎児性アルコール症候群を引き起こすリスクがあるため、妊娠中は完全に避けるべきです。

3. 生卵
生卵や生卵を使った料理(例:卵かけや手作りマヨネーズなど)は、サルモネラ菌の感染リスクがあるため、妊娠中は避けることが推奨されます。


安全な食生活で、健やかな妊娠を楽しもう

妊娠初期は、母体と胎児にとって非常に重要な時期です。生ものを避ける理由は、細菌やウイルスによる感染リスクを最小限に抑え、健康な妊娠をサポートするためです。適切な食事管理を行うことで、安心して妊娠期間を過ごせるでしょう。

昔から言われている「妊娠初期に生ものは食べるな」という格言はこんな意味を含んでいるわけですね。

生ものを避けながらも栄養豊富で美味しい食事を楽しむ方法はたくさんあります。妊娠中の食生活を前向きに捉え、安全に食事を楽しんでください。

ただし、つわりがあるとご紹介した食べ物は、なかなかすすまない食べのもの多いかもしれませんが。。。

あなたの健康と、赤ちゃんの健やかな成長を心から願っております。

高齢不妊専門 鍼灸整体院
美浜鍼生堂 院長 渡邊

いいなと思ったら応援しよう!

高齢不妊専門 鍼灸整体院(美浜鍼生堂)
サポート頂いたお金は全て妊娠中の方のために使わせて頂きます。