見出し画像

医師と僧侶のカケコミ相談室 第29回 未来を作るには、まず終わらせること

脳神経外科医の道下将太郎と、京都「両足院」副住職の伊藤東凌が、みなさんからのお悩み・質問・疑問へ回答する「医師と僧侶のカケコミ相談室」。
カケコミをはじめた経緯、無料公開のQ&Aはこちらです!

仕事じまい、クリスマスや忘年会などのイベントで忙しい師走。
師走とは、師が走り回るくらい忙しいという意味だと覚えていましたが、この師とはお坊さんのことだそうです。年末はほうぼうでお経をあげたり仏事をするため、普段落ち着いているお坊さんも走り回るくらい忙しい、という由来があるとか。

東凌さんはお坊さんですが、お坊さん以外のお仕事や活動も数多く手がけているため、師走以外も年中忙しそうです。でも、バタバタしたり焦っている様子をみたことはありません。心をととのえるプロだから…というのもあると思いますが、情報と行動の取捨選択を徹底しているというのも大きいのではないかと思います。

アプリ「InTrip」でも、価値観をアップデートすること、変化を常とすること、古くなって使えないものには執着せず手放すことなどをお伝えしていますが、重い荷物を手放して軽やかでいることが、安定感や落ち着きを生む秘訣なのかもしれません。

今週の「InTrip」では、「新たなサイクルをはじめるには、まず終わらせること」というテーマの記事を配信しています。新しくなるために、終わらせる。年末にピッタリのテーマです!みなさんが終わらせたいことはどんなことでしょうか。社会課題、個人的な取り組み、終わらせたいことを考えてみることが、新しい一歩のはじまりになりそうですね。

今週のQ&Aでは、「自分を大事にするとはどういうこと?」という質問に、東凌さんが未来を見据えて行動すること、と回答しています。終わらせたいことは今年中に手放し、未来の自分のための行動をはじめていきたいものです。将太郎さんは、今注目の遺伝子検査についてお話していますが、こちらも未来の自分を大切にすることに繋がるようです。


Q1 「自分を大事にする」といいますが、言葉の範囲が広すぎてピンときません。自分の意思を大切にする、好きなことをするなどが思いつきますが、東凌さんが考える自分を大事にするとはどういうことでしょうか。

Q2 個人事業を始めました。顔出しでの情報発信、宣伝が必要だと理解していますが、自分をさらけ出すことに漠然とした怖さがあります。どう考えたらよいでしょうか。

Q3  遺伝子検査が流行っているようですが、道下先生も遺伝子検査をお勧めしますか?
今のところ健康上問題はありませんが、健康維持のために受けたほうがよいでしょうか。

Q4 仕事上移動が多く、食生活が乱れがちです。道下先生も移動が多い生活とお見受けしますが、移動時におすすめの携帯食や気を付けていることなどあれば知りたいです。


Q1 
「自分を大事にする」といいますが、言葉の範囲が広すぎてピンときません。自分の意思を大切にする、好きなことをするなどが思いつきますが、東凌さんが考える自分を大事にするとはどういうことでしょうか。

A1
「未来の自分のための努力と、そのための環境整備です」東凌

おっしゃる通り、自分を大事するという言葉はさまざまな解釈ができますね。好きなものを食べるとか、マッサージを受けるなども自分を大切にすることの一つですが、もう少し大きな視点で、未来を見つめて考えてみたいと思います。

私は、「未来の自分を大切にする=今の自分が努力する」だと考えています。未来の自分を今より良い状態にする、ウェルビーイングを加速させるためには、今の自分が馬力を出して何かをする必要があります。何もせずにじっとしていて事態が好転することはありません。

ここから先は

3,677字 / 3画像
医師と僧侶が、皆さんの人生相談、質問、疑問にお答えします!毎週月曜、月4回配信、新しい視点、価値観、ヒント、アイデアをお届け。人生を一緒に前進させていきましょう!

脳神経外科医・道下将太郎&京都「両足院」副住職で「Newsweek」世界が尊敬する日本人100に選出された伊藤東凌が、みなさんからの質問・…

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?