医師と僧侶のカケコミ相談室 第25回 自分を満たすための贅沢、している?
脳神経外科医の道下将太郎と、京都「両足院」副住職の伊藤東凌が、みなさんからのお悩み・質問・疑問へ回答する「医師と僧侶のカケコミ相談室」。
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11月27日(水)から、七十二候は「朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)」となります。庭木や街路樹も木の葉を落としはじめ、すっかり秋が深まってきました。
食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋、行楽の秋、芸術の秋など、秋にはさまざまなイメージがありますが、それだけ過ごしやすく心地よい季節なのでしょう。皆さんは、何の秋を楽しんでいますか?私は行楽の秋!紅葉を見に行く、走りに行く、美味しいものを食べに行く、色んなところへ出掛けたいです。
アプリ「InTrip」の今週のテーマは、移動と人間関係です。人は移動することで脳を発達させ、コミュニケーションや人間関係を深めてきたというお話です。
移動そのものが刺激になり、移動距離は成功や収入に比例するという説もあります。著名人や成功者といわれる人たちは確かに国内外問わず行動範囲が広いイメージがありますが、仕事とお金に恵まれた結果移動距離が伸びたのではなく、もともと移動が多かったから成功したのでしょうか。卵が先か鶏が先か。相乗効果でどんどん自由に移動できるようになるのか。東凌さんと将太郎さんも本当にいろいろな場所に出没しているようです!
いきなり長距離・長期間の移動は難しくても、移動しやすい秋の行楽シーズンに、じわりじわりと移動したいものです。
今週のQ&Aでは、「お金を使うことに罪悪感がある」というお悩みに、東凌さんが「自分を満たすための贅沢は浪費ではなく投資」というお話をしています。行楽シーズンの旅行ももちろん自分への投資、行きたい場所、見たい景色を求めて移動距離を伸ばしていきましょう!
Q1 子どもが赤ちゃんの頃からのママ友グループがあり、以前はランチや他愛もない話をするのが楽しかったのですが、話が嚙み合わなくなり足が遠のいています。そんな私は薄情でしょうか、昔からの友人はもっと大切にすべきかと悩んでいます。
Q2 お金を使うことに罪悪感があります。節約や貯蓄が正しいことで遊びや贅沢は良くないという概念が自分の中に根強くあります。今を楽しむため、自分のために気持ち良くお金を使えるようになりたいです。
Q3 さまざまなダイエット法がありますが、同じものを食べ続ける方法などはやはり体によくないでしょうか。つい楽な方法で痩せたいと思ってしまいますが、お勧めのダイエットがあれば教えてください。
Q4 小さなことにもストレスを感じやすく、心臓がドキドキしたり冷や汗をかいたりして、体の負担になっている気がします。ストレス耐性を高める方法はあるのでしょうか?
Q1
子どもが赤ちゃんの頃からのママ友グループがあり、以前はランチや他愛もない話をするのが楽しかったのですが、話が嚙み合わなくなり足が遠のいています。そんな私は薄情でしょうか、昔からの友人はもっと大切にすべきかと悩んでいます。
A1
「過去ではなく、今と未来のビジョンを共有する仲間を大切に」東凌
相談者さんは、昔からの友人は大切にすべきだと思っているようですが、それは偏った固定観念だと認識しましょう。一度友人になったらその関係が一生続くということはありません。むしろそれはとても難しいことで、実現するにはお互いに相当な努力が必要でしょう。私はよくバンドの例えで話すのですが、一曲ヒットしたからといって、その後もずっとヒット曲を飛ばし続けて長続きするグループはほぼありません。すばらしい曲を作っても、やがて解散するものです。
人間関係も同じで、子どもが赤ちゃん時代に輝かしい時間を共に過ごしたとしても、それがずっと続くわけではありません。無理して続けようとするより、「最高の時間をありがとう!本当に楽しかった」と感謝して、互いに別の道へ進んだほうが自然ではないでしょうか。
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脳神経外科医・道下将太郎&京都「両足院」副住職で「Newsweek」世界が尊敬する日本人100に選出された伊藤東凌が、みなさんからの質問・…
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