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BNIチャプター見学を最大限活用する方法



BNIチャプターとは?基本的な仕組みと特徴

BNIのネットワーキングモデルの概要

BNI(Business Network International)は、世界最大のビジネス・リファーラル組織であり、現在70カ国以上で展開されています。メンバーは各リージョンのチャプターに所属し、定期的なミーティングを通じてビジネスチャンスを共有しています。

BNIの最大の特徴は「Givers Gain®(ギバーズ・ゲイン)」の理念に基づいたネットワークモデルです。これは「他者の成功を支援することで、自分も成功する」という考え方で、単なるビジネスマッチングではなく、継続的な信頼関係の構築を重視した活動です。

また、BNIでは「1専門分野1名に限定」を採用しており、各チャプターに同じ専門分野のメンバーが複数存在しないようになっています。これにより、競争が発生せず、互いに協力しながら質の高いリファーラル(紹介)を提供できる環境が整えられています。

さらに、BNIのミーティングは体系化されたアジェンダに沿って進行されるため、効率的かつ効果的なネットワーキングが可能です。

例えば、各メンバーが自社のサービスを紹介するウィークリープレゼンや、メンバーとチャプターへの貢献を称賛するなど、互いの活動を報告し承認することで、より深い信頼関係を築く機会が設けられています。

このように、BNIは単なる交流会ではなく、戦略的なビジネスネットワークを構築し、持続可能なビジネス成長を促進する場として機能しています。

参照 : BNIとは (BNIジャパン)

適切なBNIチャプターの選び方

場所や地域性の重要性

BNIチャプターを選ぶ際には、立地が非常に重要な要素となります。なぜなら、自身のビジネスのターゲット市場に近いエリアのチャプターを選ぶことで、より効果的なリファーラルを受け取る可能性が高まるからです。

例えば、地元での認知度を高めたい場合や、地域密着型のサービスを提供している場合は、最寄りのチャプターに参加することで、地域のネットワークを強化できます。

特に、飲食業や建築業、医療関連など、地域に根付いたビジネスを運営している場合は、地域のチャプターに参加することが大きなメリットとなるでしょう。

さらに、移動時間やミーティング参加のしやすさも考慮するべきポイントです。

毎週のビジネスミーティングの開催時間が、通勤時間にかかっていないか、取引先との定例ミーティングと被らないかなど、ストレスなく参加できる環境を選ぶことで、継続的な関与が可能になり、より良い成果に繋がりやすくなります。

このように、BNIチャプターを選ぶ際には、単に距離だけでなく、自身のビジネスの特性や成長戦略を考慮しながら見極めることが重要です。

チャプターの業種構成を確認する

チャプター内で同じ業種が多く存在することは、一見競争が生じるように思えますが、実際には各メンバーが専門分野を細分化し、特化することでリファーラルの機会が増えるメリットがあります。

例えば、同じ「マーケティング」業種のメンバーがいても、SEO専門、SNS運用専門、広告運用専門など、それぞれ異なる強みを持つことで補完し合うことができます。

また、同じ業界の中でも異なるサービスを提供することで、メンバー同士が協力しやすくなります。

不動産業界であれば、住宅販売、投資用不動産、リフォーム、建築設計といった異なる分野の専門家がパワーチームを結成することで、幅広いリファーラルのチャンスが生まれます。
これにより、単独では得られない新しいビジネスチャンスを得ることができるでしょう。

そのため、業種の偏りを心配するのではなく、どのように特化し、連携できるかを考えながらチャプターを選ぶことが、成功の鍵となります。

自分に合った雰囲気を見極める方法

BNIチャプターに参加する際には、メンバーの雰囲気や文化が自分のビジネススタイルに合っているかを見極めることが重要です。

見学時には、メンバーのコミュニケーションのスタイルや関係性を観察し、積極的に会話に加わることで、自分がその環境で快適に活動できるかを確認しましょう。

また、各チャプターには独自の雰囲気や価値観があり、リーダーシップチームの方針やメンバー同士の関係性も異なります。

例えば、形式的なミーティングを好むチャプターもあれば、フレンドリーでカジュアルな雰囲気を重視するチャプターもあります。

さらに、メンバーのビジネスへの取り組み方を観察することも大切です。

積極的にリファーラルを提供し合う文化があるかメンバー同士で1対1のミーティング(1to1)が活発に行われているかなどを確認しましょう。

見学後には、メンバーに直接質問する機会を持ち、自分のビジネスがチャプターに適合するかどうかを明確にすることが望ましいです。

一緒に貢献をし合いたい!と思えるチャプターを選ぶことで、より充実したBNI活動を行うことができます。

参照 : BNI用語集 (BNIジャパン)


BNIチャプター見学のポイント

見学前の準備と心構え

BNIの見学に参加する前に、しっかりとした準備をすることで、より有意義な時間を過ごすことができます。

まず、BNIの基本理念である「Givers Gain®(ギバーズ・ゲイン)」の考え方やコアバリューを理解し、他のメンバーとどのように価値を共有できるかを考えておくことが重要です。

次に、自身のビジネスやサービスを簡潔に説明できるように、自己紹介の内容を整理しましょう。

BNIのミーティングでは、限られた時間の中で自己PRを行う機会があるため、ポイントを押さえたプレゼンテーションを用意すると効果的です。

特に、自分のビジネスがどのような課題を解決するのか、どんな人や会社と繋がりたいのか、を具体的に説明できるようにしましょう。

また、事前に見学するチャプターの特徴やメンバーの業種をリサーチすることで、より具体的な質問を準備できます。

例えば、「どのようなリファーラルの機会があるのか?」や「このチャプターに参加することでどのようなビジネス成長が期待できるのか?」といった質問を用意しておくと、より深い理解が得られます。

さらに、ミーティング当日はビジネスに相応しい服装で参加し、対面の場合は名刺を十分に準備することも忘れないようにしましょう。オンラインでは、デジタル名刺が活躍します。

BNIは信頼を築く場であり、第一印象がその後の関係構築に影響を与えるため、誠実でプロフェッショナルな態度を心がけることが大切です。

このように、事前準備をしっかり行うことで、BNIの見学を最大限に活用し、効果的なネットワーキングを実現することができます。

見学時にチェックすべき要素

ビジネスミーティングを見学した時には下記のような点を確認し、実際の活動が自分に合うかを見極めます。

・ミーティングの進行
・メンバーの交流の様子
・リファーラルの流れ

ミーティングの進行は、BNI独自のアジェンダに基づいて行われます。各セッションの時間管理や進行役の対応を観察することで、全体の効率や雰囲気を感じ取ることができます。

また、メンバー同士の交流の様子も重要な要素です。
活発なコミュニケーションが行われているか、メンバー同士が積極的にリファーラルを提供し合っているかを観察しましょう。

特に、どのようにリファーラルが交わされるのかメンバー同士の関係性がどれだけ深いのかを確認することで、自分がその環境に適応できるかを判断する材料になります。

さらに、リファーラルの流れを詳しく確認することも大切です。

どのようにビジネスの紹介が行われるのか、リファーラルが効果的に活用されているかをチェックすることで、自分のビジネスに合った環境かどうかを見極めることができます。

また、実際にどれくらいのリファーラルが生まれているのかメンバーがどのような手法で信頼を築いているのかを把握することで、より良い判断ができるでしょう。

このように、ミーティングの進行、メンバーの交流、リファーラルの流れを細かく観察し、自分にとって最適なBNIチャプターを選ぶことが、成功への第一歩となります。

規定により、「チャプター見学は2回まで」となっています。

見学後のフォローアップと質問

疑問点があれば積極的に質問をすることで、入会後のミスマッチを防ぐことができます。

また、見学中に気になった点や具体的な事例についてメンバーに質問することで、BNIの実際の運用方法や成果をより深く理解できます。

特に、リファーラルの仕組みやメンバー同士の関係性について尋ねることで、自分のビジネスにどのようなメリットがあるのかを具体的にイメージしやすくなります。

また、過去の成功事例や新規メンバーがどのように成果を上げたかについて聞くことも、自身の入会後の戦略を立てる上で有益です。

さらに、見学時のフィードバックを求めることで、チャプターのメンバーがどのように受け止めているのかを知ることができます。

これにより、自分がどのように貢献できるか、どのような関係を築けるかの判断材料になります。

見学後のフォローアップをしっかり行うことで、スムーズな入会やメンバーとの良好な関係構築につなげることができます。


BNIチャプター選びでよくある失敗

  1. 数字のみに注目する失敗例

  2. 業種の相性を無視すると…

  3. コミュニケーション不足のリスク

1. 数字のみに注目する失敗例

メンバー数やリファーラル件数のみに注目すると、実際のビジネス成長に結びつかない場合があります。

例えば、見学した時期のメンバー数でチャプターを選んでも、業種の相性やメンバー間の関係性が重要であることを見落としていると、ビジネスの成長には直結しにくい結果となる可能性も。

逆に、一時的にメンバー数が下がっていても、メンバー間の結束が強くリファーラルの質が高いチャプターでは、ビジター招待が活発となり、結果的にチャプターサイズが増大します。

実際に、一時は19名になったチャプターですが、その時のメンバーが一致団結することで、世界最大のチャプターとなった例があります。

このように、数字だけでなく、チャプターの文化やメンバー同士の協力体制を見極めることが重要となります。

チャプターを選ぶ際には、単にメンバー数やリファーラル件数ではなく、どのようなビジネス関係が築けるのかを慎重に検討することが成功の鍵となります。

2. 業種の相性を無視すると…

補完関係にある業種が少ないチャプターを選ぶと、リファーラルの機会が減少する可能性がある…と思われがちですが、実は競業関係にある業種が共存するチャプターこそ、より多くのビジネスチャンスを生み出す環境となりえます。

例えば、不動産業界の営業職の場合、チャプター内で、住宅ローン専門家、リフォーム業者、内装デザイナーといった異業種のメンバーと連携することはもちろん、同じ不動産業界の仲間と情報交換を行い、共に成長する機会を得るなど、結果として、業界全体のノウハウ共有が促進されます。

また、IT業界なら、同じIT関連業種のメンバーがいるチャプターに参加し、互いに得意分野を活かしながら相互に案件を紹介し合うことで、新規顧客獲得の機会を増やせます。SEO専門家がウェブ制作会社と連携することで、より包括的なマーケティング戦略を顧客に提供できるようになることも可能です。

このように、同業種のメンバーがいることで、競争関係ではなく補完関係が生まれ、業界内での相互成長が促進されます。

3. コミュニケーション不足のリスク

BNIでは、メンバー間の信頼関係がビジネスの成長に大きく影響を与えます。そのため、単にミーティングに参加するだけではなく、積極的に交流し、関係を深めることが成功の鍵となります。

最初は受け身の姿勢でミーティングに出席していて、なかなかリファーラルを得ることができなくても、定期的にメンバーとの1対1のミーティング(1to1)を積極的に行い、メンバーとの関係性を強化することで、リファーラル数の飛躍的な増加に繋がっていきます。

また、チャプター内での積極的な発言やプレゼンテーションの工夫も重要です。

成功しているメンバーは、自分の強みやビジネスの特徴を分かりやすく伝えるスキルを磨き、他のメンバーにとって紹介しやすい存在になっています。

このように、BNIでの成功には、単なる参加ではなく、積極的な関与と関係構築が不可欠です。常に周囲とコミュニケーションを取りながら、信頼を築く努力を続けることで、より多くのビジネスチャンスを得ることができます。


成功事例から学ぶBNI活動の効果

  1. 売上増加につながった事例

  2. 新しい顧客層を開拓した成功体験

  3. 長期的なパートナーシップの構築例

1. 売上増加につながった事例

BNIを活用し、売上を大幅に伸ばした事例を紹介します。

正岡さん(UIUXデザイン)は、「海外の人ともっと関わりたい」と思っていたところ、『アメリカ発祥のBNI』と聞いて入会しました。デザイナーをしているとなかなか他の人との交流がなく、独立後は前職からの仕事の紹介が中心でした。入会後、BNIオーストラリアのナショナル・カンファレンスに参加した時に、シンガポールのナショナル・ディレクターと知り合ってイベントに招待されたところ、そのイベントで300万円の案件のリファーラルを受け取ることができました。

BNI Dream Channel Vol.3

このように、BNIを活用してリファーラルを最大限に活かすことで、売上を向上させることが可能になります。

2. 新しい顧客層を開拓した成功体験

BNIを活用して新たな市場を開拓した成功例を紹介します。

溝口さん (不動産戸建)は、チャプター見学をした時、チャプターの雰囲気が良いと感じたのと、リファーラルが活発に交わされているところを見て、入会しようと思いました。入会前は、Suumoなどのネット媒体からのお問い合わせから営業をしていましたが、顧客に会える機会がなかなかありませんでした。
入会後にメンバーと1to1をしていたところ、ハウスメーカーの営業を紹介してもらいました。そのハウスメーカーのリファーラルで成約したところとても感謝され、別の案件もいただくことに。その後は、営業の知り合いを紹介してもらい、どんどんハウスメーカーの営業を紹介していただくようになりました。
BNIへ入会当時は社員でしたが、現在は独立して従業員を雇い、会社を経営しています。

BNI Dream Channel Vol.5

このように、BNIのネットワークを活用することで、従来のターゲット層を超えた新たな顧客を開拓し、ビジネスの成長につなげることが可能になります。

3. 長期的なパートナーシップの構築例

BNI内で生まれたビジネスパートナーとの継続的な協力関係の事例を紹介します。

金山さん (成果報酬ゼロの補助金申請支援)は、テレアポや顧客からの紹介や訪問営業が中心でしたが、BNIメンバーになって案件が10倍になったとのこと。

最初は、顧客が補助金をやりたい人に限られていましたが、メンバーが仕事を拡大するために補助金を活用してほしい、と感じるようになりました。

そこで、WEB販促が全て対応できるIT導入補助金を活用したオリジナルパッケージを作成し、WEBチームのコンタクトサークルへ紹介しました。
すると、メンバーからのリファーラルと自分からのリファーラルで、総額2500万円の売り上げを達成しました。

BNIは絶対に自分の人脈では出会えない顧客を顧客にできる、とコメントしています。

BNI Dream Channel Vol.2

このように、BNIは単なる紹介の場ではなく、ビジネスパートナーシップの構築と強化においても大きな可能性を持っています。

信頼関係を築き、共に成長することで、安定したビジネス基盤を形成することが可能になります。


オンラインとオフラインチャプターの比較

2025年1月現在、日本のBNIビジネス・ミーティングは、オンライン(Zoom)をメインに開催されています。
『オンライン開催のみ』『オンライン開催で月に一度対面で開催』など、チャプターによって異なっています。

オンライン形式の利点と課題

オンライン形式のビジネス・ミーティングは、時間や場所に縛られずに参加できるため、多忙なビジネスオーナーや遠隔地に住むメンバーにとって非常に便利です。

特に、移動時間を削減できることで、業務効率を向上させながらネットワーキングの機会を最大限に活用できます。

一方で、対面の信頼関係を築くことが難しい場合があります。

例えば、非言語コミュニケーションが制限されるため、細かいニュアンスや表情から伝わる情報が少なくなります。

そのためオンラインでは、メンバーのエンゲージメントを維持するための特別な施策がとられています。

例えば、バーチャル背景を統一することで一体感を持たせたり、ブレイクアウトルームを活用して小グループでの交流を促進したりするなど。

また、チャプターごとにメンバーが対面で集まる機会を作り、さらに絆を深める場としています。

オンライン形式は、適切なツールやコミュニケーション手法を活用することで、対面に負けない信頼関係を築くことが可能になります。

オフライン形式のメリット

直接の交流が可能で、より深い信頼関係を築きやすいのが特徴です。

対面での会話は、相手の表情やボディランゲージを通じてより多くの情報を受け取ることができ、ビジネスにおける信頼構築のスピードを加速させます。

例えば、名刺交換後に直接その場で意見交換を行うことで、お互いのビジネスについて理解が深まり、即座に具体的な協力の可能性を見出すことができます。

また、直接的な対話を重ねることで、メンバー同士の結びつきが強まり、継続的なパートナーシップへと発展しやすくなります。

さらに、対面では、参加者同士が自然な形で雑談を交えながら交流できるため、よりリラックスした雰囲気の中で関係を築くことができます。

こうしたカジュアルな会話が、新しいビジネスチャンスの発見につながることも少なくありません。

このように、オフラインミーティングは、単なる情報交換の場にとどまらず、長期的な信頼関係を築き、ビジネスの成長を加速させる機会となります。

こういった対面での良さをオンラインのみのチャプターでも維持するため、BNI東京N.E.リージョンでは一ヶ月に一度「リージョン・フォーラム」が開催されています。

(特別な企画ではない限り)メンバー限定で開催され、一つの会場に400名超のメンバーが集結し、対面での情報交換や信頼関係の構築の場となっています。

あなたに合ったチャプターを選ぶポイント

インターネットで入手できる情報には限りがあります。
実際にチャプターを見学してみて、雰囲気やカテゴリーなどへ直に触れてみてください。

自身のビジネスの特性や目指す方向性に応じて、最適なチャプターを選択しましょう。

BNI東京N.E.リージョンウェブサイト
BNI東京N.E.リージョンの各チャプターウェブサイト


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