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誰かに手間をかけさせない人と誰かの手間をしてあげれる人どちらが優しいのだろう

妻の実家で妻の両親と同居する。

いわゆる「マスオさん生活」をしていると、暮らしの中でふとした気付きがあったり、それがクセになったりもする。

妻の両親という多少なりとも気を遣う相手(しかも年長者)と生活を共にすると、

自分の行動により誰かの手間が増えてしまうこと

にすごく敏感になる。

要は「お義父さんお義母さんに出来るだけご迷惑をかけないようにしなきゃ!」というマインドだ。

例えば、僕が納豆を食べて、パックをそのまま机の上に置きっぱなしにしてると、僕以外の誰かがそれを捨てることになる。

僕が脱いだ服を洗濯機に入れる時に、裏返しのまま入れると、干す人がひっくり返すという手間を負うことになる。

もし干す人もそのまま裏返しのまま干したら、最終的には畳む人がひっくり返すという作業をすることになる。

冷凍庫の氷を器からコップに数個取り出して、水を補充せずにまた冷凍庫に戻すと、せっかく冷凍庫に入っていた時間でその空いた数個分は氷が生産できず、そのせいで誰かが氷にありつけないかもしれない。

そしてモチロン、自分以外の誰かがその水を補充しないといけない。

マスオさん生活を始めたからか、元々なのか今となってはもうよく分からないが、そんなクセが僕もついてしまって、やたらと気になるようになっている。

だから、妻や子どもがそういう"あとの人に手間を増やす行為"をしていると、ついつい指摘したくなってしまう。

そして、小言を言ってしまう。
(※もちろん同居しているお義父さん&お義母さんには言えないけども)

そんなある日、また同じように「他の人の手間を増やすな!」と妻に小言を浴びせると・・・

「うちの人たちはみんな自分に手間が回ってきても嫌な顔ひとつせずやってあげれる優しい人たちなんだよ」

と言われて、何だか特大なブーメランが返ってきた気がした。

ん?ん?ん?

あとの人のことを考えて!他の人に迷惑かけない!

そんな風に僕は勝手に、自分が優しさ溢れるナイスガイのつもりでいたのだが?

もしかすると、人から迷惑かけられるとすぐキレるちっせぇオトコだったのかもしれない。

なるほど確かに、そう言われてみれば色んな面の合点がいく。

この家の人はよく、納豆のパックをその辺にポイッとしてるし(何なら台所のシンクの中によく捨ててある)

洗濯物はクルクルして入っていたり、裏返しのまま干していたりするし。

氷に至ってはマジで謎の、空のまま冷凍庫に入ったりしてることもある。

それでも文句一つ言わずに日々が楽しそうに淡々と進んでいっている。

あれ?やっぱり僕が口うるさいちっせぇオトコなのか?

優しさとは実に奥が深い。

これって本当にどちらが優しいんでしょうね🤔

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原田 光
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