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PTAの会計

物好きなことに、子どもの高校でPTAの役員などを担当している。高校なので近隣のPTAや上位組織との付き合いも無いし、校長先生はさほどPTA活動に頼っていないし前例主義でもない。だからPTA会費は3年分を入学時に一括徴収の4千円(月100円強!)であり、保護者総動員の行事等も無く、一般保護者の負担感はものすごく低い。
という状況で、会計さんから会費値上げの提案があった。3年分1万円というなかなか攻めた内容。理由はいろいろ説明されてたが、なんともモヤモヤするので、女々しくnoteに書く。

確かに最近はあらゆるものが値上がりしている。ファイル共有やメールの利用で印刷物が相当減ったPTAも、学校史作成協力や体育祭での生徒への差し入れなどあり、会費の値上げも致し方ない点はあろう。
一方で余剰金が5百万円くらいある。それなりに歴史のある学校なので数十年かけて貯まったのであろう。会費値上げの前にまず余剰金で弾力的運用はできないの?と聞くと、3年分を一括で預かってるので各年に使える予算枠が小さくて、と、完全にすれ違いの回答。

多くの学校で、PTA余剰金は学校創立記念の記念誌や記念品に使われているであろう。仮に10年ごとの周年行事に100万円必要だとすると(フルカラー80ページの記念誌を同窓会役員の分まで含めて700冊作って、式典のステージ用生け花と参加者への小さいバウムクーヘン配布くらいの規模を想定)、年間10万円積んでいけば済むことだ。生徒600人なら一人167円、3年分一括徴収でもたった500円だ。
今、5回も周年行事ができる(つまり50年分)余剰金があるのだから、むしろ今後50年間は500円引いて徴収でも良いくらいだ。他に余剰金を使うことが無いのならなおさら。
言い換えれば、徴収金額から割り当てる卒業記念品代に500円×3年生の人数を余剰金から使ってしまっても50年間はマイナスにならない、とも言える。

PTAの余剰金がどれだけあればいいのか、私は正しい回答を知らない。学校の規模やPTA会費の使途によるので一概には言えないところもある。特に会員への慶弔金を含む場合は読めない予算が大きい。考えたくないけど、大規模災害でほとんどの会員にお見舞い金を、みたいなこともあるかもしれない。
ただ、それならそれで慶弔費込みで集めておいて卒業時に返金という仕組みを作ることは可能だと思う。周年行事向けの費用が思うように集まらない場合に備えるとしても100万円あれば十分。そう考えると、たとえば周年行事費用の1.3倍を超える余剰金は、その1/3の金額を上限として卒業記念品費に上乗せして還元しても良い、などの規約があってもいいと思う。

私は比較的高給な業界で働いているので、4千円が1万円になったところで痛くも痒くもない。ただ、ケチでもあるので、支払う価値が無いことには一円だって使いたくない。
特に、こういう私的非営利組織の余剰金は不正に使い込んでしまった事件などもあることだし、会員の納得も必要。不必要に溜め込まないことは不正防止の観点からも重要であろう。ということで、余剰金の扱いをめぐってこれからもちょくちょく会計さんに質問していく所存。