見出し画像

お小遣いだけで資産運用

「投資に積極的ではない家族」を持つけれど投資に興味がある人が、お小遣いの範囲で投資をしたら、というのを考えてみた。
サラリーマンのお小遣い平均額は男性が4万円、女性が3万5千円で、中央値はこれより低いと思われることから2万8千円のお小遣いでどうにかするプランを考えてみたい。

サラリーマンのお小遣いには一般にランチ代・コーヒー代が含まれると思われる。週休二日で月の出勤日が20日と考えると、お小遣いに占めるランチ代はなかなか大きい。しかもこの物価高である。本当はお弁当を作るのが良いのだけど、忙しいサラリーマンには厳しいと思われるので、プロテインと青汁粉末を混ぜて飲むことを提案したい。ランチが粉末。悲しいけれど種銭を作るためなので頑張ろう。体作りにも役立つ。1食150円くらいに抑えることができると、1ヵ月のランチ代は3千円で済む。もちろんスタバでコーヒーなんてもってのほか、インスタントコーヒーを瓶で買って職場に常備しよう。言うまでもないがスーパーで最安値のを買う。紅茶や日本茶ならコーヒーよりさらに安い。暇つぶしは無料アプリ。これで月に2万円は投資できる。投資先はMAXIS全世界株というETFだ。投資信託は売却手続き開始から現金化まで数営業日を要するが、ETFは市場で即座に売買できるし配当金も出る。

毎月2万円、年間24万円を種銭とすると、控えめに配当と値上がりで年間4%増加するとしたとき、5年経つと1302033円になる(利息に課税された場合)。課税されても、貯蓄より10万円も得している。

これは控えめベースの話なので、実際にはもっと(と言っても年8%程度)増えるだろう。年利8%の場合は1414843円。貯蓄より21万円も増えてる! これだけあると、急な出費にも備えられる。週1くらいは普通のランチを食べて、種銭蓄積ペースを少し緩めても良いかもしれない。もっとも、5年間も平日昼プロテイン生活を続けると、腹はへこむし午後眠くならないし昼休み時間を有効に使えるし、この食生活を止めるのが惜しくなるかもしれない。

この運用結果を、投資に消極的な家族に伝えるべきかどうか。
関係性と互いの性格次第だが、最初からあなたの投資提案に反対して聞く耳すら持たない相手だったので、多分言わない方が良い。巻き上げられるならまだマシで、最悪は「含み損になる前に急いで逃げて!」と証券口座の解約を迫られる。
それよりは、投資開始時点で、お小遣いの範囲だけで投資をすること、評価損が出ても家計からの補填や外部からの借り入れは一切しないこと、の2点を念書とした上で、結果について聞かれたら、ぼちぼち、とでも言っておく方が良い。

もちろん、気が向いたら利益を家族に還元するのはありだ。
私は、株式投資開始から4年半経って初めて総額でプラ転した時に、家族を回転寿司に連れて行き「今日は皿の色を気にせず、食べたいものを食べたいだけどうぞ」と笑顔で宣言した。あとボロボロになってた物干し用10連ハンガーをドラッグストアで新調した。あまりにもささやか過ぎて泣ける。
今でも生活水準や金銭感覚は変わらない。あんまり派手にすると良くない人たちも招いてしまうからね。
どーんと稼いで、ばーんと高級外車を買うとか、意外とできない。周囲の投資家仲間でもそういうのは聞かない。

粉末昼ごはんで目指す未来は、案外地味だ。それでも、120万円の種銭で外食優待株に投資すれば無料のランチが食べられるし、QUOカード優待株に投資すればコンビニコーヒーを投資先の会社が買ってくれるようなものだ。そうして、節約をものすごく頑張らなくとも、資産が増えていくサイクルに入れる。
最初だけ、5年だけ、頑張ろう。資本家になるために。