バブル期の不動産営業と別荘の現実
母と話してたら、1990年前後のバブル期に「東急不動産が交通費とお弁当を出して越後湯沢のリゾートマンションを見学」という営業接待イベントに亡き父と二人で参加した思い出を話し始めた。2LDKくらいの越後湯沢駅近物件で当時3千万円程度だったそうな。父は普通の平社員で母は専業主婦だったのに豪華接待。今となっては非常識としか言いようがないバブル期のイケイケぶりが偲ばれる。
二人ともスキーはしないけど、素敵な温泉付きのリゾートマンションで避暑や雪見も良いね、と盛り上がりつつも、先立つものが無いので断念したようで。今や当時の1/10以下の価格なので、あの時買わなくて良かったわ、と言ってる。
別荘は別荘本体以外に付随してくる費用も考えないと、とんでもないことになる。ぶっちゃけ、普通に国内旅行する方がはるかに安上がりだ。
知り合いで、平日は都心、週末は那須の別荘、という二重生活をしている人がいるが、子どもがいない共働き夫婦だから許される贅沢だよなあ、と思う。ライフラインの基本料金を二重に払い、家具や調理器具も重複して持ち、頻繁な長距離移動の交通費も必要。
同様のことは持ち家(ローンの月々支払い額が家賃と同等でも初期費用と固定資産税がある)、車やバイク(持ってるだけでも税金と保険料と駐車場代がいる)にも言える。庶民には縁が無いけど、ボートやヨット、プライベートジェットも付随費用の負担は大変なものだろう。
やっぱり持つなら株が一番ね。
保管手数料不要だし、持ってるだけで配当金や貸株金利を手に入れられる。目に見える「もの」と違って劣化しないばかりか、時間経過とともに価値が上がる可能性大。何より、保有資産状況を他者から推測されないのが良い。
余談だけど、私が育った家のお向かいさんで、うちと同じくらいの小さめで築年数も相当な家で地味に暮らしてた奥様も、株転がしが趣味だったと母が先日教えてくれた。その奥様は私をとても可愛がってくれて、私の大学合格祝いにと銀座和光のおしゃれなハンドバッグをプレゼントしてくれたんだよなあ。ありがたいというより、どうして?と困惑したけど、私が大学に入ったのは1990年なので、株で相当儲けたのだろう。その奥様が亡くなって20年くらい経つけど、存命だったら株の話をしたかった。