見出し画像

ある日のロイヤルホスト

そういえば、今日はあんまりあるいていなかったんだった。と思い出し、ロイヤルホストまで歩くことにした。今年に入って初めて昔からの友人すうさんと会う事になった1月末、ロイヤルホストにするか、ガストにするか熟考した結果、やはり高級感溢れるロイヤルホストでポテト始めをすることにした。

最近はあたたかさが増して、朝晩もそこまで寒くはない。小平にあるロイヤルホストまでは調べると徒歩でちょうど34分くらいだ。なんだ、近いじゃない、と思い数冊の本を鞄に入れて歩き始めた。普段は自転車ばかりなので、たまに歩くと新たな発見があって嬉しくなる。美味しそうなパン屋さんを発見。写真におさめる。街灯が少なく畑も多いので真っ暗な道では少し怖くなり早足になる。通りすぎる学生さんや初老の方とすれ違うだけでホッと安心した。

週末のそこは、家族連れでごったがえしていた。レジ付近の椅子には、何家族かが待機していた。私はロイヤルホストオリジナルの冷凍食品を眺めながら名前を呼ばれるのを待っていた。すぐに名前が呼ばれて待ち合わせをしている事を告げると、広い4人がけのテーブルに案内してくれた。

ロイヤルホストのテーブルは広い。

書きかけのnoteを仕上げ、読みかけの本を開いた。昨年ある方に「ネットであっても文章を書いているのなら、たくさん本を読まないと。昔の作家などの作品をどんどん読む事で自分の文章を見直せるよ」というような事を言っていただいた。ありがたかった。

そういえば、買うだけで満足して部屋に積んである本がたくさんある。それにyoutubeばかりを見ていて、読書する時間が減ってしまったのも事実だった。雷にうたれたおもいがして、少しずつでも自分のために読みたいと思い、ページをめくる現在。

そうこうしているうちにすうさんが到着した。
「ごめんねー」
「あれ?今日なんか綺麗じゃない?どうしたの?」「えっ、なんだろう。どっちかというと疲れているはずなんだけどな」

すうさんはそう恥ずかしそうに言うと、椅子に座った。従姉妹が膝の手術をしたが、すうさんの息子もちょうど同時期に同じ病院で手術をしていたので、様子を聞いた。その近況から彼女が食事を食べられていなかったことがわかった。母として心配な時期がずっとあって、そしてそれがつい最近まで続いていたことがわかった。

自分のこと以上に身を削るおもいでいたかと思うと、いたたまれない気持ちで話を聞いていた。そして

「ちょっとお手洗い行ってくるね」
と席を立ったすうさん。戻ってくると、肩にIKEAの大きなビニールバックをさげていた。

「あれ、それさっき持っていたっけ?」
「え?持っていないよ」
なぜだかにやにやする、すうさん。
「まだ早いけど、お誕生日おめでとう」
と、そのどでかいビニールバックを私に渡した。
「えっ、あ、ありがとう」
中には無数の小袋が入っていた。
「歳の数だけのプレゼントにしたよ!」
「えっ!ウケる」


ドラえもんのマグカップ

「テーマをドラえもんと酢とレモンと、うさぎとに絞って、好きなものを詰め込みました!」
との事。うさぎの靴下、うさぎの鞄、キッキンばさみ、レモンのお菓子、保冷バッグ、ドラえもんのマグカップ、お菓子、などなどさまざまなものが次からつぎへと出て来た。なるほど、私の歳の数だけプレゼントが出てきて大爆笑した。

「どうもありがとう」歳の数をあらわした数字の風船が2個入っていたので、それを持って記念撮影。風船は帰宅してから、カーテンに留め毎日自身の年齢を目視で確認している。

友人の気持ちに感謝しながら、彼女もその家族も皆が元気で健康で居られるように、畑の近くに居るお地蔵さんに手を合わせる際、その願いも加わる事になった。

してもらったことを返せる人になりたいな、そう感じた1月下旬ロイヤルホストのポテトをもぐもぐしながらそう思った。

かわいいタオル。

いいなと思ったら応援しよう!