『ボイコネ』内有志企画「#Cover杯」で優秀賞を頂きました

参加したよ! 優秀賞もらったよ! やったあ!
ということで参加してみた感想などを書いていこうと思います。

前置き:『ボイコネ』とは

小説投稿、兼ライブ配信サービス『ボイコネ』となります。
「小説投稿」と「ライブ配信」に何の繋がりがあるのかと思われるかもしれませんが、端的に言うと
【ライブ配信の中で、自作の小説に声をつけてくれるサービス】
となります。
朗読のように読んでいただいたり、会話劇の場合はそれぞれのキャラクターにそれぞれの声を当ててくれたりします。
数多くの小説が投稿されているため、それらを読む(※黙読する)だけでも楽しく、一方でライブ配信側ではリスナーとの雑談で盛り上げることもできます。
いわゆるチャットノベル形式になっているため、他の小説サイトをご利用の方は少し不思議な感じになるかもしれません。

Cover杯とは

運営スタッフTwitter

【たった一つだけの『描き下ろしイラスト』を賭けて、己が文学で殴り合え!!!!】

#Cover杯 キャッチフレーズ

ボイコネでは、自作の小説に「表紙」という形でイラストを掲載することができます。
Cover杯とは、この表紙イラストに着目した有志イベントとなり、
「課題となる表紙イラスト(仮配色)をもとに小説を書き、優秀賞の小説に賞品としてカラーイラストを贈呈する」
というイベントになります。
今回は課題イラストは3種類、そのいずれを使用してもよく、複数投稿しても良いという形式でした。


キロキロとうげのわかれみち

自分はそのうち1つをもとに小説「キロキロとうげのわかれみち」を書き上げ、ありがたいことに優秀賞をいただきました。
現在の表紙は優秀賞としてのカラーイラスト(+タイトル)になっており、イベント参加用の表紙はボイコネ内にて「#Cover杯」と検索すれば出てくるものになっています。

参加してみての感想

表紙を提示されて、それをもとに小説を書くという行為について

自分はもともと「起点となる何か」をベースに物語を考えていくような作り方をする人なので、「先に表紙が与えられて」というところで作りづらいとかそういうのは全くなく、いっそ方向性が決まってくるので作りやすい方でした。これはまあ他の投稿イベントなどのテーマ指定とさほど変わらないため、さもありなんという感じではあります。
ただ、そのテーマが文字ではなくイラストとして与えられるため、「そのイラストをどう解釈し、物語を作っていくか」というところで各参加者の色や味が出ており、ひとつのイラストをもとに、ストーリーはもとより登場するキャラクターひとつをとっても様々な展開のさせ方があるなあと勉強になりました。

どうしてこの表紙を選んだので?

本当は全部書くつもりだったんだよ!!!
これは自分でも新たな発見ですが、人には得手不得手があります。(それはそう)
「なあに、表紙はあるんだからそこから如何様にでも膨らませられるだろう」と高をくくっていた俺氏でしたが、

  • にょすけさんの表紙(縦に連なった4体の怪物と、小さな生き物が乗った1つの看板のイラスト):
    割とすぐに方針が定まり、楽に書くことができた

  • 雨宮水ノさんの表紙(逆光に照らされてこちらを向いてる、顔の見えない人のイラスト):
    頭の中でおおむね方針や書きたいものを整理したところで再度表紙イラストを見て「違うな……?」となってしまいお蔵入り

  • 香澄さんの表紙(後ろを向いた女性と、複数のシーンが連なるイラスト):
    うおお……まるで何も出てこない……

となってしまった結果、(日常から執筆時間を抽出するのも割と大変ということもあり)1本集中で小説を書くことにした(なってしまった)という運びになります。
「全部のプロットが定まった上で、一番いけそうなものを」という形にしたかったんですけれども、現実は非情である……というか俺ラブストーリー的なもの本当に苦手だな……?

ということで、自分の書ける書けないが明確化されたという点でも、複数のテーマ表紙があるのは面白い試みだと思いました。
こういう形で表紙の種類を分けることで、門戸も広くできるという良案だと思います。

作品に込めたメッセージについて

「好きなことだけやって生きていくって大変だよね」
「大変だとわかっていてもやりたいことってあるよね」

とかそういう感じのあれです。

裏話的なもの

  • 見た目が性別とかそういうものを超越したものになっているため、全キャラクター性別不問となっています。
    それに応じて、「どちらの性別でも違和感なく声に出すことができる話し方」かつ「聞いただけでどのキャラクターが喋っているか分かるような、話し方の特徴づけ」は意識しました。

  • これは本作に限らず、ボイスドラマの脚本を書く際に「キャラクター名の1文字目の母音と子音はなるだけ被せない」というマイルールがあります。今回は登場人物が5名のため、aiueo全部使用していることになります(アンタム(a)、キロキロ(i)、ブッケニー(u)、ペチット(e)、ドスパス(o))。
    このルールの理由として「耳で聞いている側は、母音が被るとキャラの判別が分かりづらくなる」という個人の感想があります(ハナコとタマコとナナコが出てくるボイスドラマとかを想像すると良いかも)。上の話し方でのキャラ分けもそうですが、ボイスドラマを上演するときは脚本は読まれないものという所を意識し、読まなくてもなんとなく分かるような書き方というのは意識しています。
    (追記)とはいえ今のボイコネ、どちらかと言えば『声を聞きながら小説を読むサービス』になっているため、ここは気にしなくてもよい領域かもしれません。

  • 作中、架空の地名を読む箇所がありますが、あれは表紙の看板に書いてある文字を勝手に解釈した地名となっています。

該当のシーン。キティゴ?トスラマズ?
俺はこう書いてると思った
  • 提出後に見直して「お前もうちょっとなんとかできただろ」という点は多々ありますが、深く語らないようにします(優秀賞の作品に自分でケチつけることもあるまいよ)
    心の中にしまっておきつつ、今後の作品への糧(課題)にしていきたいと思います。

  • 演じていただいた方のアーカイブが残っており、アンタムの演じ方にほんのりとした子安さん味を感じました。
    深くは語りませんが解釈一致です。


最後に

総じて楽しく参加することができました。
小説を書く側としての参加でしたが、他の方がどのような話を書いてくるかという楽しみ方もあり、これはきっとお題としてイラストを描く側の人もそうだったのだろうと思います。
ボイコネでは書いた作品を上演してもらえる機会もあるため、それらの自分の作品がどのように演者に解釈され、どのように演じてもらえるかという点も楽しみの1つとして挙げられます。

何より参加した結果、それが評価されたってのが嬉しいですね!!!!!ありがとうございます!!!!!
今後とも精進していきたいですね!!!よろしくおねがいします!!!

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