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【脚本】第45回北上市民劇場上演作品『今も吹いているか』
第45回北上市民劇場『未来圏への風』より、『今も吹いているか』の上演台本を公開します。
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*あらすじ*
20××年某日、北上市文化交流センターさくらホールの受付が何やら騒がしい。
1人の男性が訊ねてきて、曰く、ある人を探しているのだそうだ。
その男性は、かつて北上市民劇場で演出を務めていた。
近頃老いを感じてきて、昔のことを思い返した時に、30年ほど前に自分が演出を務めた作品に出演してくれていた子役にもう一度会ってお話がしたくなった、、、
それで連絡先を知ることができないかとさくらホールを訪ねて来たのだが、このご時世ではなかなか個人情報を教えるわけにはいかない。
ちなみに、その男性がかつて演出を務めたという作品は『ぬだ川原の風』という作品で、今から300年ほど前の、南部の百姓一揆の史実を基として書かれた脚本である。
親の世代は子の世代のことを思い一揆を思い立つが、さらに上の世代が一揆に行ってはならぬと止めに入る。
……という風に、登場人物たちは常に下の世代のことを考え、行動していく、、、というお話になるのだが、その人物たちが劇の外側の世界にまでやって来てしまった。
果たして、男性は再びかつて市民劇に出演してくれていた子役に再会することができるのか。
第18回北上市民劇場「ぬだ川原の風」への思いが令和に繋いだこのお話。フィクションのようなノンフィクション!?ノンフィクションのようなフィクション!?
あの時吹いていた『ぬだ川原の風』は、今もまだ吹いているのか。
北上市民劇場には「北上市民の知られざる一面」というテーマがあり、今回の作品は創作期間中に起きた事件、実話をもとにしたものになりました。
昨年から北上市民劇場には関わらせていただくようになり、参加している皆さんのいろんな顔も見えてきた中で、僕なりに皆さんへのリスペクトをこめました。
いろんな人たちが紡いでいく、過去と未来、現実と虚構も行き来する作品ですが、「北上市民劇場」が主人公のような作品になったと思っています。
※上演時と一部、役名を変えている部分があります。
作中にある「保護司」さんについて
北上市民劇場として、昨年インタビューをさせていただいておりました。
今回の上演は2本立てとなっており、もうひとつの作品が「保護司」さんについてのお話だったので、僕の方では多くは書きませんでしたが、とても大事な、素晴らしい活動をされていて、何より皆さん素敵な方々でした。
作中のエピソードも、そのインタビューでお聞きしたお話をもとに書いたものでした。
これを機に、保護司さんについて、詳しく知っていただけたら嬉しいです。