それでも私は、はたらきたい
「あたしは仕事したなーって思って死にたい」
https://annomoyoco.com/comics/hataraki-man/
安野モヨコ 『働きマン』1巻に出てくることば。
20代、この漫画が愛読書だった。
少し前までは、この漫画の主人公と同じように毎日ちぎれそうになりながらも、まっすぐ本気でこの言葉に共感して仕事をしていた。
良くも悪くも仕事のことを考えない日はなくて。
すべての生活の中心が仕事だったし、それが生きがいだったとすら思う。
専業主婦になった私
出産を機に、仕事から離れ専業主婦になって約1年。
1日1日出来ることが増えていき、赤ちゃんから子どもへと成長していく娘に、毎日のようにかわいいを連呼して親バカを存分に発揮しながらも、その気持ちと矛盾するように【はたらきたい】という気持ちは日に日に増してくる。
この“はたらきたい”は、どこからやってくるんだろう。
【#はたらくってなんだろう】
今回のお題となっているこのテーマ。
これまでにも考えたことはあるけど、答えはまだ出ていないし、きっとこれからも答えはでないかもしれない。
だけど、専業主婦になった今。仕事から離れて一歩引いた目線で【はたらく】ってことについて改めて考えてみることにした。
なんで、働きたいんだっけ?
そもそも。
働きたい理由ってなんだっけ。
初心に立ち返って一度、自分の気持ちを整理してみた。
理由としてまず出てきたのは、“はたらくことが好き”っていうシンプルな答え。
でもよくよく考えてみると、専業主婦になって、ほぼ休む暇もなく子供のお世話をしたり、家族の為にご飯を作ったり掃除したり諸々…“はたらいている”ことには違いないんじゃないか?と、思った。
ただ、家事が得意じゃないからなのかもしれないが、家事全般、どれをとっても“好き”ではない。(掃除機をかけるのが、唯一好きな家事)
私にとっては、お給料を貰えたとしても自ら選べないだろうというぐらいのしんどさ。
そうなるとどうやら、“はたらくことが好き”と言っても、働ければどんなことでも良いってことでもないらしい。(はたらく=好き=×)
じゃあ、働くことのなにが好きなんだろう?
そう考えたとき、具体的な職種とかよりもチームで一緒のビジョンに向かっていくこととか、仲間と真剣に仕事と向きあっていくこととか、そういった過程が好きっていうことに気がついた。
そして、全員で何かを成し遂げた時のあの部活みたいなチーム全体の空気とか達成感もたまらなく好き。
よっしゃあーーー!!!ってなる、あの、めっちゃアドレナリンが分泌する感じ。(学生時代の部活動が団体競技だったからというのもあるかも)
誰かと本気で喜んだり、泣いたり、時には怒ったり。
あとは、“はたらいている人”の想いや考えを聞くことも好き。身近な人ももちろんそうだし、例えばテレビや本などを通して知ることも面白い。新しい発見や価値観を知れることがたくさんある。
そして、働きたいもう一つの大きな理由は
だれかの人生に、深く関わりたい
ということ。
どんな仕事も誰かの人生と隣り合わせだと思うのだけど、もうちょっとだけ深く、誰かの人生に関わりたい。それは例えばお客様だったり、同僚や上司だったり。
私は決して人付き合いの広いタイプではないし、誰とでもすぐ打ち解けられます!ってタイプでは決してないのだけれど。
自分が存在することで、誰かの人生にほんの少しでも意味があったり豊かになったりするなら、それはやっぱりうれしい。私もこれまで、だれかとの出会いや関わりによって色んな意味を見つけられてきた。
***
はじまりの、わくわく
元々育休明けに復職予定だった勤務先は、諸事情があって、今年退職をした。
今春、保育園が決まり次第、新しく仕事を探す予定だ。
新しく仕事を探すことは様々な不安もありつつ、やっぱりわくわくする。
次は何をしようかな、どんな仕事があるかな、この会社はどんな人たちが働いてるんだろう。
最近はめっきりそんなことばかり考えていて、気になる会社のホームページとか色々なnoteを読みふけっている日々。
まだ知らない仕事も知らない会社も山ほどある中で、何がやりたいのか。新しい自分自身の選択と決断。
『ぶれない軸をつくる』
これから仕事を探すにあたり、働く上で自分が優先したい条件を洗い出してみた。
保育園の預け時間を考慮して、勤務時間?
何かあったらすぐにお迎えにいけるよう勤務地?
今後の為に福利厚生??
現実的にお給料??
うーん。
福利厚生<勤務地<給料<勤務時間
うーーーん。いや、給料よりも勤務地??
うーーーーん。勤務地よりも福利厚生??
そんなことを悩んでみたけど、そもそも今の年齢にプラスα小さな子どもがいるって時点で採用のハードル上がってない?!と思ったし、もしかして、もはや私が選べる立場じゃない???!とも思ったりもした。
だけど、それとやりたいことを諦めるのは別の話で、まずは動いてみないことには始まらない。
そんなこんなで色々な条件ってものを考えてみたけど、一旦全部リセットして、新しく仕事を探す上で大事にする軸を自分の中で決めた。
1.「ちゃんと、わくわくできる仕事」
2.「自分が想いを持って、誇りに思える仕事」
言葉だけ聞くと、ざっくりふわっとしているようだけど、しっかりと基準が決まった。
1.→そこで働いている自分を自然に想像して、わくわくできるか。
2.→自分が自分に【誇りに思える仕事】
これを大事にしたいと思っているのは、以前に直属の上司からかけてもらった言葉の影響が大きい。
長年勤めた勤務先を退職した時のこと。
いざ退職するという最後の最後まで、これまでやってきたことにどこか自信がもてなくて、果たして自分がいたことって何か意味はあったのかな…なんてセンチメンタルになっていた私にかけてくれた言葉。
「お前がこれまでやってきたこと、誇りに思え」
熱く涙目になりながら、何度も何度も繰り返し言葉にして伝えてくれた。
「私、ちゃんと誇りに思っていいんだ。」
「誇りに思え」ってそう言ってもらえたことで、これまでの自分を認めてもらえたようなそんな気がしたし、初めてちょっぴり、自分を認めてあげられた。
誰かに必要とされたい、
認められたい
結局のところ、私のはたらく理由ってこれが1番なのかもしれない。自己肯定感が低いが故に承認欲求が高く、仕事で誰かに必要とされたり、認めてもらったりすることを求めてしまう。
あわよくばいつか娘が大きくなったとき、“働く母(私)を誇りに思ってほしい”なんて感情さえも芽生えている。
この承認欲求は、なかなか消すことができない感情だと思うけど、今はそれでもいいと思う。
いつかちゃんと、自分で自分を認めてあげられるようになるまで、この承認欲求を糧にして頑張れば良い。
はたらく目的とか意味とか理由とか。
挙げればキリがない仕事に対しての思いとか。
そういうものが1ミリもずれることなく自分と同じ人なんて存在しないと思う。
そんな中で働くって大変だけど、だからこそやっぱり面白いことも沢山ある。
冒頭に引用したこのことば。
「あたしは仕事したなーって思って死にたい」
うん、確かにそれもある。
でももっと言うなら
「良い仲間と仕事できたなぁーって死にたい」
これが理想。
とは言いつつ
なんだかんだ今は、家族の為にも自分の為にも
「あー仕事してるなぁー」って思いながら
まだまだ生きていきたい
が、今のリアルな気持ちかな。
生きていこう、まずは。
あー。ついつい長くなってしまった。
まずはこれからも、素敵な人たちに出会える仕事を見つけられますように!
ということで、私の今の『#はたらくってなんだろう』をこのnoteに。