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『ボタニストの殺人』M・W・クレイヴン(著)東野さやか(訳)
生放送のトーク番組で、女性蔑視の持論を展開していた自称ジャーナリストの男性が突然倒れ、搬送先の病院で死亡した。男性は脅迫状を受け取っており、警察は殺人事件として捜査を開始する。そのころ、ポーの元に電話が入り、同僚のドイルが父親を銃で殺害した容疑で逮捕されたという。ポーはロンドンから500キロ離れたノーサンバーランド州にいるドイルの元へ向かうが…。“刑事ワシントン・ポー”シリーズ第5作。
シリーズ5作目。今回はポーが全幅の信頼を置いてる検察医エステル・ドイルが罠にはめられる。彼女の嫌疑を晴らすため(管轄をまたいで無理やり)捜査したいが、連続毒殺事件が発生し、そちらも捜査しなくてはならない。果たしてポーは2つの密室殺人の謎を解けるのか?
今作も楽しく、最後の最後の最後(謝辞)まで満足。
ただ、娯楽寄りでシリアス度は低めかな。ドイルとティリーだけは絶対助かる確信があるから、心の底から心配できないよ(笑) なので前々作は心底ビビったのよね。
謎の方も珍しく難易度低めで、2つとも予想が合ってて残念。予想を裏切ってほしかった! でもポーが微妙に自力で正解にたどり着いてないのは笑った。
ポーとティリーの漫才もちょっと陳腐化してる気がする。蘊蓄も薄め。
なのだが、はめられたドイルが不憫かわいくて最高なので問題なし。最後も甘々で良い。
また、ついにウソを付くことを覚えたティリー、アル中に厳しいティリーもグッド。
もにょっとしたのは、食べ物(焼いたヤギ)を捨てるギャグと、詩の下の「二」がなんだったのか、という所ぐらい。
以下、へ~~ってなったところ。
・チャーナリズム 日本で言うマスゴミやこたつ記事を刺す英語
・ライチョウはヨーロッパに大量にいて狩猟の対象
・処方箋の要る薬が郵送で届く
そういえば、ポーの下ネタ、当然ながら解説がなかったが、学校教育の範囲なんだろうか。自分は別の小説で知ったが、知らない人のために書いとこう。カ◯トは日本語でま◯こだよ。ティリーには言えないがフリンには言えるという(笑)