短歌おきば 2022-09/10

いく心よを祈るらむ蓬生も宮こもおなじ月影の内

曼珠沙華とほき夕日のかげろひて末野にあまる花の秋風

月夜かげ露か涙か秋草の荒野こたふる蟲のこゑごゑ

古里の秋も吹くらん来し方を語らでかをる木犀の風

夕日入る空は千鳥のこゑ暮れて帰る雲路をさそふ星影

語るべき友やいづこに立つ鳥の声ふき残す風の夕暮

むら紅葉染まれや染まれ秋おもる袖の涙も雲のふるさと

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