短歌おきば 2020-03 (降順)

桜にも人の去りたる校舎にもひとしくつもる忘れ雪かな

いごもりに影こそ見えね落椿四つ並べつる人もあるらむ

ひとり占めフルーツサンドふたつ目をみたる椿に雪ぞふりける

タイムラインしましく読めばマグカップふちのしづくぞかわきたりける

ゆきもよに暮るる茶店の大窓のくもるもやがてもとの生垣

ご相席よろしいですか汁そばの湯気のふるるも多生の縁かな

ためらへど浴みて悔いたる夜はなしプィフュと湯桁のあひる鳴かせつ

草むらをかき分けわびぬ夢にてはをさな心地に飛蝗おひしも

月がはり竜頭まはれば現るるはかなき二月丗一日

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