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アパレル店員、洋服代はどうしてるの?

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洋服好きなあなたなら、毎月の洋服代の出費も多いですよね。

この出費、毎月の悩みのタネではないでしょうか。

ところが、みなさんもご存知かと思いますが、アパレル店員になると自社ブランドの洋服を割引で購入することができます。

趣味と実用を兼ねて、なんともいいお仕事ですよね。

割引で買えると言っても、販売員は買う量がちがうので、お客さまのときよりも出費はかさみます。

毎月の洋服代はどうしているか、気になる点ですよね。

今回はアパレル店員の洋服代について、その仕組みのお話です。



アパレル店員になると自社ブランドの洋服を割引価格で購入することができますが、それにはいろんなパターンがあります。

いくつかをご紹介しますね。

①シーズン前に事前に注文する

ブランドには各シーズン、または春と秋の立ち上がりのシーズンの年2回の展示会があります。

展示会は新作の発表会で、そこで各店舗のオーナーや店長はショップの買いつけをします。

そのタイミングで、自分用の洋服も合わせてオーダーする方法があります。

たとえば、雑誌に掲載される商品は前もってわかることもあるし、シーズンの始まりはイメージ色の強いアイテムが揃います。

おすすめアイテムは見逃せない

販売員が欲しくなるのはワンランク上の商品なので、人気のある商品は偏ってしまいます。

店頭から下げて購入するとなると、店員の人数が多ければ多いほど、店頭在庫が減ってしまい売上へのダメージにつながります。

そこで、最初に「ショップ分」と「個人の洋服」を合わせて、シーズンの始めにメーカーへ発注するのです。

メーカーにとっては、事前にわかることで会社全体の生産数を調節できるメリットがあります。

(ここだけの話、メーカーのひとって、何が売れるか案外わかってないんです。目線がちがうから。
お客さまと接している現場は強いです。)

販売員に人気のアイテムは、それだけ店頭での露出が増し、お客さまへの訴求力も上がるので、これは見逃せない重要なポイントです。

販売員は表舞台。
魅力的に着て、お客さまへアピールしてもらいたい訳です。

しかしこの展示会、全員が全員行ける訳ではありません。

そのため地方の販売員は実物を見れないので、写真やデザイン画を見て注文を決める必要があります。

想像力が試されます。

よって、実際店頭に届いたときは、イメージ通りのものもあれば、なんか違う……と言うものもあります。

割安で買えますが、こんな賭けみたいなところもあります。

②店頭の商品を購入する

実物を見て購入することもできますが、その場合は「納品から数ヶ月経ったもの」と条件がついていることがあります。

なんと言っても、店頭の商品はお客さまが優先です。

販売員が優先されることはありません。

「店員さんはかわいいのを着ていてずるい」
と言う声を聞くことがありますが、そのあたりはちゃんとフェアなんです。

また、ときに販売員が店頭の商品を着用して、そのあと商品として戻すと耳にすることがありますが、わたしはそう言うのを見たことも経験したこともありません。

個人の洋服と店頭の商品はきっちり区別しています。

< 気になるお値段 >


①事前に注文する と②店頭の商品を購入する については、ある一定の掛け率で購入できます。

この社員販売の仕組みはアパレルに限らず、ほぼどこの業界にもありますが、洋服については割引率が高いのが特徴です。

それは、個人の趣味や買いものではなくて、ショップで着るものだから。
ある意味、"販促"なので、お値段は優遇されているのです。

その掛け率は……。

ヒント:
セールだとだいたい30-50%オフが基本ですよね。
その値段で売っても、コストは回収できる(原価割れしない)ってことです。
と言うことは、販売員の割引も……。つまりそう言うことです。

話を戻して。

とは言え、販売員は買う量がちがいます。

誰よりも早くおすすめ商品を知るチャンスがあるので、旬なものを着用したいと思うのは当たり前。

ついついたくさん買ってしまいますが、メーカーによっては購入できる限度額があります

わたしの働いていたブランドは10万円が毎月の限度額でした。

もちろん毎月10万円を買う訳でもなく、シーズンの始まりはイメージ商品も多いのでどうしても購入額も増えますが、逆にシーズンの終わる頃は落ちついています。

こうしてちゃんと限度額がブレーキをかけてくれるので、生活に支障が出るようなことは防げるようになっています。

*抜け道もある*

限度額があるとは言え、どうしても欲しい商品があるときは、メーカーの商品管理部さんにお願いして、翌月に伝票を切ってもらうこともしばしば。

または、枠が空いてるスタッフに枠を借りて、その分を現金でお支払いすることもしばしば。

つまり……電卓とお友だちでした笑

③セール品の購入

店頭でのセールが始まる数ヶ月前に、どの商品がセール対象になるかが決まります。

全商品がセールになるのではありません。

そのセール品の中からも割引で購入することが出来ます。
さらに安くなっているのでお買い得ですね。

つい安いので気持ちがグラグラします。

ですが、店員は新しいものを着用して販売するのが目的です。

店頭に並ぶ期間が短いものを着用しても、あまり効果はありません。

それはいつ着るのか?

そのあたりの判別が求められますね。

赤い文字は購入意欲をそそる

④つい定価で買ってしまう……

①と②で先に注文すると書きましたが、実はなんでも買える訳でもありません。

ごくわずかに(15%ぐらいでしょうか?)、生産数が少なくて割引で買えないことがあります。

そんな魅力的な商品が店頭に並んだら、ついつい定価で買ってしまうことも。

お客さまと同じくらいに店員もそのブランドが大好きです。

ときめくこころは皆んな同じです。

⑤まとめ

販促だからと言って、無理に「これを買いなさい」と言われることもありません。

だけど、自分が欲しくてつい買ってしまうのは、
洋服が好きだから。

その熱意がなくなったら、ほかの職業でもよいのかなと思います。

"好き"はすべての原動力だし、生きてるって何に自分が夢中になって、たのしいか......だと思うのです。

もちろん毎月の購入額をちゃんと決めて、コツコツと貯金をするひともいるので、購入は自分次第です。


メーカーによってちがいはあります。また、どう言う形態で出店しているかによってもちがいます。

わたしが働いていたブランドは大きなアパレルグループの中の1ブランドでしたが、基本的な購入方法はこんな感じでした。

みなさんの未来の参考になったらうれしいです。

またね。

のばら

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