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未公開物件=(イコール)どこにも販売情報がでていない「お得な物件」だと思ってます?
先日、「正直不動産」という漫画を読んでいて、納得したことです。
それは、「未公開物件」についてこんな説明がありました
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普通、物件は、
・売主はできるだけ高く、早く売りたい
・そのためにはできるだけ多くの人に知ってもらう必要がある
・それをわざわざ情報をクローズにしてあなたを儲けさせる理由も義理もない
・「あなた限定で」なんて耳障りの良い言葉を囁かれたら特別扱いされてさぞや気分がいいでしょう
そこに付け入るのが不動産業者の狙いなんですよ
ぶっちゃけチラシにつられて紹介された未公開物件はお得どころか割高な可能性すらありますからね
「未公開」「当社だけ」「あなただけ」と希少性を演出され他と比較しづらい状況をつくり割高な物件を押しつけようていう魂胆だってことです
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まさしく、その通りだと思いました
「未公開物件」というのは、不動産業界でよく耳にする言葉ですが、実際には「未公開物件」が本当に存在するケースは少ないとされています。その理由はいくつかあります。
レインズへの登録義務
日本の不動産取引においては、多くの物件が「レインズ」(Real Estate Information Network System)という全国規模の不動産情報ネットワークに登録されます。これは宅地建物取引業法に基づき、不動産会社が取扱う物件を広く共有し、適正な取引を促進するためのシステムです。このため、一般的な売買物件であれば、一定の条件下でレインズに登録され、業界内で情報が共有されるため「未公開」として保持することは難しいです。広告規制と顧客誘引のための宣伝
一部の不動産会社は「未公開物件」という言葉を広告に使用することで、希少性や独自の情報をアピールして顧客を引き付けようとします。しかし実際には、多くの「未公開物件」は単に一般には広く告知していないだけであり、内部の取引ネットワークや関係者の間で共有されていることが多いです。このため、実際には「未公開」というよりは「一般公開していない物件」として取り扱われているに過ぎません。未公開を装う理由
「未公開」とすることで、顧客に「今しかない」「他にはない」という感覚を与え、早期契約を促す意図がある場合もあります。物件自体は公開されていなくても、別の形でほかの顧客にも案内されていることが多く、完全に独占情報であるとは限りません。業界の競争の中での戦略
不動産会社は他社との差別化を図るために、あたかも特別な物件を独自に保有しているかのように見せる戦略を取ることがあります。しかし、こうした「未公開物件」は実際には他の会社でも取り扱っていたり、単に公開タイミングが異なるだけのことも多いです。本当に未公開のケースは稀
本当に未公開の物件も存在しないわけではありません。例えば、売主が広く宣伝したくないと考えている場合や、特定の顧客にのみ案内したいという意向がある場合です(麻布台レジデンスなんかはそうですよね)。しかし、このようなケースはごく稀であり、通常の取引で遭遇することは少ないです。
結論
「未公開物件」という言葉は、不動産会社の販売促進手法として使われることが多く、実際にはほとんどの物件が何らかの形で業界内で共有されています。したがって、未公開というよりも「限定公開物件」として捉える方が現実的です。もし「未公開物件」の話を耳にした場合、希少性や特別感に惑わされず、冷静に情報を収集して判断することが大切です。