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運動会撮影から考える、次世代コンシューマ動画ソリューション

知財、IT産業、ネット、放送、買ったもの、ライフハックなど、コデラの気になるところを語ります。


恐らく全国的な話だと思うのだが、9月の6日から8日にかけて多くの高校では体育祭が行なわれたはずだ。小中学校はさすがに練習期間が必要なので、スポーツの日前後に行なわれるようだが、高校は3年生が受験を控えている関係で、9月に行なわれることが多いようだ。

それというのも、一般入試なら1月の大学入学共通テストからスタートだが、今は半分ぐらいが学校推薦や総合型選抜で入学する時代であり、9月から志望理由書などの論文制作が始まってしまうので、もう昔とは受験タイミングが違うのである。

そんなわけでうちの子供達の場合も、6日は息子の、7日は娘の体育祭があり、親はてんやわんやしたわけだ。行っている学校が違うので、そんなことになる。昨年まではまだコロナ禍の影響下にあり、様子見しながらどうにか開催といった格好だったが、今年は例年通りの開催となった。

応援に来る保護者の数も、去年より倍ぐらいに増えている。昨年は保護者席にも余裕があったのが、もう後ろで立ち見しかないといった状況だ。多くの保護者が子供の姿を収めようと、スマホ片手に身を乗り出している。

運動会といえばビデオカメラなわけだが、昨今は新モデルをリリースしているのがパナソニックぐらいになってきたこともあり、運動会の現場でも、新しめのビデオカメラはパナソニック製が多い。このあたりのレイトマジョリティ市場をキッチリ取りに行くのは、さすがである。

コデラももうビデオカメラは使っておらず、ソニーのZV-E10に望遠レンズで動画と写真を撮影した。Nikkor 75-300mmのレンズをマウントアダプタで載せているので、だいたい112-450mmになる。手ブレ補正がないのでかなりブレるが、4Kで広めに撮影しておき、あとでDaVinci Resolveでスタビライズをかけると、綺麗な動画ができる。それをHDで書き出して、家族のスマホに共有する。どうせ見るのはスマホなので、HD解像度で十分だ。

スマホで撮影した動画は、とても自分の子供までには寄れないだろう。昨今は光学5倍の望遠レンズを備えたスマホも登場しているが、35mm換算でだいたい100〜105mm程度である。50m先の子供には、到底届かない。

今回自分で撮影した動画を編集してみたが、やはり子供がウエストショットぐらいで撮れているというのは、記録としては強い。ただ、今の技術なら、大砲みたいなレンズを用意しなくても、簡単にこれぐらいの撮影ができる方法はあるのではないか。

■アクションカメラは、もういいんじゃないのか  

9月4日に、アクションカメラの元祖であるGoProが新モデルを発表した。HERO 13 BLACKは、超広角レンズやマクロレンズ、アナモフィックレンズ、NDフィルタなど、さまざまなレンズモジュラーが装着できる。

GoProは多彩なレンズの付け替えが可能に

これらは元々ハマっているレンズを交換するわけではなく、元レンズの上に被せる、いわゆるコンバージョンレンズである。以前からGoProでは、レンズカバーが破損した場合にそなえて、カバー部分が交換できるような構造になっていた。前モデルでは、そこにワイドコンバージョンレンズを装着できるようにした。今回はそれをさらに拡張したというわけだ。

こうしたアクションカメラは、とにかく広角に広角にと展開している。究極は360度カメラなわけで、まあその半分ぐらい、180°近くまで撮ろうとしている。

こうした動きは、スマートフォンで望遠カメラがウケている流れと逆行する。元々GoProはスポーツ撮影にしか興味がないメーカーなので仕方がないところではあるが、競合他社、例えばDJIやInsta360といったメーカーは、スマホと同じかそれ以上を標榜する。

つまりアクションカメラ程度のボディで、望遠専用のカメラは市場性があるのではないか。広角が欲しければ、従来のカメラがある。いまどきマルチカメラ撮影は当たり前だ。

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