小寺の論壇:ボイスレコーダとして購入した「Zoom F3」
知財、IT産業、ネット、放送、買ったもの、ライフハックなど、コデラの気になるところを語ります。
筆者の取材は、住んでいる場所の関係でほぼ100%オンラインになった。多くの場合は企業様なので、先方が用意していただいたTeamsなどのシステムにゲストとして入る。そこで録画していただくようにお願いして、あとでファイルを送ってもらい、AIサービスで文字起こしするという段取りである。
ただこちらでもバックアップとして、レコーダを回しておく。これまではZoomの「H2N」というのを使っていた。見た目はごっついボイスレコーダだが、元々4ch録音とかできるモデルなので、LINE入力とマイク録音が同時にできるという変な機能がある。
オンライン会議の録音はこれが便利で、LINE入力はPCからのヘッドホンアウトを繋ぎ、自分のしゃべりはマイク録音するわけだ。会議ソフトからの音声には自分の声は入っていないので、両方録音する必要があるわけである。
ところが先日のリモート取材中、H2Nの録音がストップしているのに気がついた。慌てて再度録音したのだが、10秒ぐらいでまた止まってしまう。何度も止まるのでこれはダメだとあきらめた。先方の録画は問題なかったので事なきを得たが、初めての現象で焦った。
H2Nはかなり古いモデルで、2011年販売開始ながら今なお現役で売られている。購入したのは2016年のことで、価格.comマガジンで記事にしていた。
実は1年ぐらい前から、不調が見られた。天板にあるマイク切り替えのロータリースイッチにガリが発生しているのか、マイクモードが勝手に切り替わるという問題があった。録音が始まってしまえば切り替えはソフト的に固定されてしまうので、録音前に正しいモードになっているかを確認すれば実用上は問題なかったのだが、勝手に停止するというのは初めてだった。
どこまで録音できているのか、取材後にファイルを見てみたが、記録されたファイルがゼロだった。何度も録音し直しているのに、1つも録れていないのはさすがにマズいと思い、買い換えを検討することになった。
■32bitフロート録音に手を出す
手っ取り早いのは、未だ現役機種なので同じものをもう1台買うことである。ただ設計が2011年ということで、古い。USB端子がmini Bという古代遺跡から発掘されそうなレベルで、もう製造もそろそろ終わることが考えられる。
とはいえ、ボイスレコーダでLINE入力に対応し、LINEとマイクの両方が録音できるという変態みたいな機能をもつものはそうそうない。そもそもICレコーダという分野が斜陽で、あまり新製品がない。その中で唯一頑張っているのがZoom社、というわけだ。
カタログスペックで調べる限り、H2N同様の変態機能を有するのは、「MicTrack M4」だろうというあたりはついた。
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