見出し画像

やっとこさS1になった俺がVALORANTのスモークを語りたい

嬉し~~~~~~~~~~~~~~~~

滅茶苦茶にお久しぶりです。東風東です。
投稿をほぼしていない間にVALORANTやったりなんだったりいろいろなことがありまして、無事シルバー1に上がりました。
ブロンズ時代の話は一度もしていませんが。

最近はフルパで回すようになり、今までよりランク増減がメンタルに響きづらくなりましたが、実際の所ランクは肩書みたいなもんなので、下がれば悔しいし上がれば爆裂に嬉しいもんです。

ということで、ランク分布的にはVALORANTの上位60%くらいの実力はついたんじゃないかということで、まだまだ未熟者ですが、メインロールであるモクキャラこと「コントローラー」についてバチバチに語っていきたいと思います。


基本用語

モク:スモークのこと。
コントローラー:スモークを焚くのが主な仕事であるエージェントのこと。
擦り切れモク:通路に対してはみ出さないように炊かれたスモークのこと。
もっこりモク:通路に対して膨らむように炊かれたスモークのこと。
ワンウェイ:スモークを挟んだ片側から一方的に敵の姿を視認できるスモークの焚き方のこと。動画などを調べると無限に出てくるので気になったら是非調べてください。
丸モク:通常のスモーク。球形をしていることから。
カーテン:ViperのEアビ。直線状に壁のように炊かれるタイプのスモーク。
メタ:環境。めっちゃ使われてる。
オフメタ:あんまり使われてない。
焚く:スモークを出すこと。そもそもスモークはスモークグレネードなどで煙を"焚くて"いたため。
モロ/モロトフ:火炎瓶という意味のMolotovから。インセンディアリーやスネークバイトなどの床にぶちまけるタイプのダメージアビリティ。
リキャスト:アビリティを使った後、次に使える状態になること。
シグネイチャーアビリティ:使用後、時間経過でリキャストするアビリティのこと。Skyeの鳥など。
Ult:アルティメットアビリティ。
inQ:マッチング待機状態のこと。マッチング自体のことを言う場合も。
OTP:One Trick Pony(一つの芸を持つ仔馬)の略称。ゲーム界では1つのキャラを好んで使い続けるプレイヤーのことを指す。直訳では暴言気味だが、現在では「OTPだから理解度が高い」など肯定的に使われることも多い。
ヘブン:各マップにあるサイトを見下ろせる高所のこと。タワーと呼ばれる場合もあるが、感覚的にはサイト内から直接アクセスできる場所がタワー、できない場所がヘブンと呼ばれがち。マップのHavenとは違う。
CT:もともとはカウンターストライクというゲームの用語で防衛側リスポーンのことを指す"カウンターテロリストベース"の略称。攻撃側リスポーンのことはTベース(テロリストベース)と呼ばれる。
リテイク:取り戻すという意味のRetakeから。敵がスパイクを設置した後に自分たちのチームがその解除をするためにサイト内を取りに行く行為。
プラント:仕掛けるという意味のPlantから。スパイクを設置する/されることを指す。
エリア:場所。ゲームにおいては「エリアをとれている」という言い方で使われることが多く、「エリアが取れている」状態は安全圏として確保できている/視認できている場所のことを指すことが多い。


筆者について

VALORANTについての記事を書くにあたって、そもそもどのエージェントをどれくらい使っているのかという話をしていきます。

先ほども言った通りメインロールはコントローラーで、メインエージェントはAstra/Viper。Brimstoneは最低限使えますが、Omenはほぼ使いません。Astraがナーフされ、OmenやBrimのピック率が上がった現行メタに逆行するようではありますが、最近はフルパで回すことが多いこともあり、フルパだと比較的強い(と思っている)Astraで十分に闘えています。

なお、soloやduoなどでやるときには各ロール1キャラずつ以上は最低限使える程度です。デュエリストならJett、イニシエーターならSkye、Kay/o、センチネルならChamberです。

Ep4:Act3のcompetitive総試合数は66戦、Astraのピック率は約32%、コントローラーピック率は約57.5%です。

ここ最近はフルパ環境でコントローラーばかり使ってたので、多少理解度は上がったんじゃないかと思っています。

コントローラー使いになった理由

コントローラーといわれると、皆さんこぞって思いつく言葉は「モク奴隷」だと思います。

今の僕からすれば、「スモークしていいんですか!?やったー!ありがとー!」って感じですが、かつての僕も「スモーク使える人少ないし、俺・私がピックしないとなぁ……」という惰性で使っていた部分はありました。

僕がスモークメインロールになったのも、スモークを使う行為自体がバケモンみたいに楽しいことに気づいたのが原因です。

モクばっか使ってるとフィジカルが弱くなりがちなのですが、「俺は必須ピックやってるし、スタッツくらい許してや」くらいの気持ちでいましょう。
当然ですが誰にでも不得意なロール/エージェントがいると思うので、あくまでも気持ちの上で、暴言とかレスバとか味方批判はしないでね。

ということで、皆さんのうちに「スモークよくわからんけど気になってはいるんだよな」とか「スモーク使いたいけど今んとこ楽しくないんだよな」とか思ってる方がいらっしゃれば、楽しみ方の参考になればと思います。


下位ランク帯の感覚的スモークメタについて

これは下位ランクに限ったことでもないのかもしれないですが、結局は得意なエージェントを使うのが強いです。オフメタになりかけのアストラを一生使い続けてどうにかなってる僕が言うので間違いないです。

説得力に欠ける画像

しかし、そんなことを言うと元も子もないと思われると思うので、ちゃんと書いていきます。

自分が経験してきたブロンズ帯までのランク帯においては、(特にsolo~trioでのinQでは)スモークを焚くだけで足が止まるケースが多々あります。
ラッシュの場合もクリアリングが雑、アビリティタイミングの不一致などで付け入る隙は多くあるため、本当に個人的な所感ではありますが、スモークをなるべく早い段階で焚けるモクキャラが強いのではないかと思います。

したがって、比較的対応範囲の広いOmenや、各場所にすぐ焚けるAstraがなんだかんだ強いのではないかというのが個人的な見解です。

Omenはワンウェイが強いので強みを押し付けるのもいいですし、Astraは全体で情報を収集しやすいVCがある環境なのであれば、グラビティウェルの1点だけで採用価値があるといえるのではないでしょうか。

一方で、OmenやAstraのモク管理、操作が難しいという方にとってはBrimstoneのスモークは効果時間も長く、中の詰まっているタイプのスモークなので進行阻害の期待値も高く敵が見えた側のサイトにすぐ寄れる状態、あるいは遅延アビの多いKillJoyなどがいるサイトと、逆側にいる場合においてはエージェント強みを発揮できるのではないでしょうか。

もちろんですが、Viperが強いマップにおいてはViperが圧倒的メタです。Viperはモク使いの宿命であり、メチャクチャ楽しいキャラ筆頭格です。頑張って覚えましょう。

ただ、当然この記事を読んでいる方のうちには、現行パッチのメタキャラが最強に決まっているだろうという方も大勢いらっしゃると思います。もちろん長い目で見れば、現行パッチのメタを使えるようになるのが、もっと言えば全コントローラーを使うことができるのが最強のコントローラー使いへの道なわけですが、各エージェントの強みがわかっていれば十分な戦績は残せるはずなので、とりあえずはそれで大丈夫なんじゃないでしょうか。

とはいえ、現行パッチのメタ(っぽい何か)を紹介しないのもおかしな話なので、知っている限りのことを記載しておきます。

おそらくですが現行パッチのメタ的にはAscent、Sprit、HavenについてはOmenが、カーテンの強いIcebox、BreezeについてはViperが通説的にはメタなんじゃないかと思います。Fracture、Bindについては各コントローラーで強みが異なるため、どのコントローラーも比較的ピックされていると思いますが、プロシーンではBindはViper+その他の2コントローラー編成がVCT Masters Reykjavíkでは流行っていましたし、現在のVCT JPでも一定のピック率を見せています。Fractureについてはほとんどのコントローラーがピックされており、VCT Masters ReykjavíkではOmen以外は30%以上のピック率を見せていることから、目的に合わせたエージェントピックが求められるMAPだと言えます。
ちなみに、個人的にはFractureはViperが好きです。

2コントローラー編成については、友人のモク使いと一緒に試しにやってみたところ、とにかく意味不明なくらい難しかったうえに、自分以外の操るスモークが存在していることで盤面の管理難度が数億倍に跳ね上がるのでマジで信頼できる友人と、ちゃんと練習できる環境を整えたうえで、用法容量を守って、アホほど練習してからやりましょう。
つまり何が言いたいかというと、メタだからと言って野良でやるのは絶対にやめましょうということです。


各エージェントの強み/弱みについて

こんなもんは有名ストリーマーに聞いたり、動画とかを見たりしたほうが絶対に正しい情報が出てくるんですが、個人的に感じている強みと弱みについて書いていきます。

①Astra

Astraの強みはなんといっても、かつてはエンジニアが酒飲んで作ったみたいなパワーアビリティのグラビティウェル(吸引)と、回収モク、そしてスモーク展開スピードの速さ、マップの全範囲に自由にアビリティを打つことができるという唯一性などです。

グラビティウェルの強さはハチャメチャにナーフされ、誰でも逃げられるようになった現行パッチでも十分すぎるほど強く、ポジションをつぶすことも、進行阻止、設置/解除阻害ができることも、エリア確保のために使うことも、クリアリング目的で使うことも、まだまだ全然できます。

回収モクはリキャストタイムが25秒に延長されたことで致命的なダメージを受けましたが、その汎用性は未だずば抜けています。アビリティの再利用は当然として、リポジション、フェイク、一瞬だけ射線を切りたいその瞬間、すべてに使うことができます。

スモーク展開スピードも、スターを置いてから2秒という短い時間でほぼ同時タイミングで2つのモクを展開することができる点や、それをマップの全域でできるというバケモンじみた自由度はAstraにしかない強みです。

一方で、スターを置く動作自体に慣れが必要な点、スモークがめちゃくちゃデカいせいで使い慣れないと逆にもっこりモクになってしまう点、スモークの効果時間がクソほど短い点、Ultがめちゃくちゃ難しい点、星の数が4つになってしまったせいで管理が難しくなった点、そもそもメチャクチャナーフをくらったせいでオフメタ気味な点がデメリットだと言えます。

現パッチでもAstraは十分強いとはいえ、僕自身がAstraを使っているのも最強時代(Ep3)にめちゃくちゃ使ってたおかげで一番慣れているエージェントであるのが理由なので、「今からスモークを使うよ」という方にはお勧めはできません。
Astraが強く見えるのはSugarZ3eroが強いからや。

②Brimstone

Brimstoneの強みはスモーク展開のわかりやすさと効果時間の長さ、インセンディアリーというわかりやすいモロトフアビリティ、わかりやすく用途の多いUltなどです。

Brimstoneはスモークを焚く際にマップのような画面が出てきてくれるため、炊きたいときにわかりやすく焚くことができます。さらには効果時間も長いため、追い炊きが不要なケースも多く、初心者にとってうれしい使いやすさが備わっています。動きながら焚くのには多少の慣れが必要ではありますが、画面が特殊な画面に切り替わらない分わかりやすさは群抜きです。

モロトフは着地点に多少のクセはあるものの、射程距離も長く、ダメージ量も高いので、グラビティウェルと同様に解除阻害から進行阻止、エリア潰しなど多岐にわたる使い方ができます。

Ultについてはマップによっては設置可能エリアをほぼ丸ごと包めるほど範囲が広く、設置/解除妨害はもちろん、嚙み合いさえよければ複数人のキルまで狙うことができます。Bindのランプなどは使うだけでクリアリングやエリア潰しもできるため、使用途とタイミングによっては盤面をガッツリ返せるビッグアルティメットだと言えます。

一方で弱い点は明白で、コントローラーの中で一番スモークを炊ける範囲が最も狭いエージェントであることが最大の弱点です。範囲が狭すぎてほぼすべてのマップで逆サイトまでスモークを焚くことはできず、守り場所はMIDや、割り切りでのどちらかのサイトに限られるのが致命的です。

現パッチでスティムビーコンが強化されたり調整されたりして結局使用率が落ち着いたエージェントではありますが、モクを焚ける範囲が広がったことで第一線でも戦うことができるようになったエージェントでもあります。初期から解放されているエージェントでもあるので気になってる方は是非一度触ってみてください。
かつての焚ける範囲は狭すぎて誰も使ってなかったから大躍進ではある。

➂Omen

Omenの強みは、範囲が広く効果の強いフラッシュであるパラノイア、時間経過でリキャストするスモーク、唯一様々な場所でワンウェイを作ることができるスモークの自由度の高さです。

パラノイアは言わずもがな、壁の向こうにまで指定範囲をすべて巻き込んだフラッシュを入れることができます。味方のエントリーにも、リテイクにも、エリア拡張にも、なんでもござれの万能フラッシュです。もちろん、使いこなすのは困難ですが、シュラウドステップはうまく使えば有利な駆け引きを迫れる強アビの一つでもあります。

Omenはコントローラーの中で唯一時間経過でモクが増えるエージェントです。スモークがシグネイチャーアビリティであるため、40秒のクールタイムの後に再使用することができます。したがって最大スモーク数は試合時間100秒+プラント後の時間45秒で最大6個のスモークを焚くことができるため、全スモークの中で実質的に使えるスモーク数は1位です。ただ、実際のところは3~4個になることが多いかとは思いますが、それでも全スモークの中でトップクラスだと言えます。さらにはスモークを焚ける範囲も広く、

また、さまざまな地形でワンウェイを作ることができる唯一のエージェントです。ワンウェイ自体は他のエージェントでも作ることができますが、あらゆる場所がワンウェイポジションになるという強みはOmenのみのものであり、スモークがシグネイチャーアビリティであることを生かして、開幕からワンウェイを作って強みを押し付けるような戦い方をするのも、強い戦い方の一つです。

一方弱みとしては、他のスモークに比べて、特定の地点まで焚くのにどうしても多少の時間ラグが生まれてしまうこと、スモークを焚く操作が多少クセがあり、慣れるまではきれいに焚くのが特に難しいエージェントであること、ワンウェイ焚くのはそれよりもさらに知識量や練度が必要であることなどが挙げられます。

アストラ一強時代が終焉を迎えて、一気に復権したコントローラーです。ピック可能なマップ範囲も広いので、今ならOmenOTP気味でもViper必須マップ以外は全然戦えると思います。アストラはスキルを様々に駆使することで攻めに使うこともできるといった感じの防衛向けなキャラなのに対して、Omenはオフアングルや、高所で待つことができたり、択を仕掛けたり、強力なフラッシュスキルを持っていたり、ワンウェイを自由に使えたりと攻撃的なコントローラーでもあります。当然サポート能力にも秀でていますが、他のコントローラーに比べ、直接解除を妨害できるような遅延アビリティの無いコントローラーなので、筋力による解決に自信がある方には特におすすめです。
シュラウドステップはうまく使えないとただの死にアビになるのはご愛敬。

④Viper

Viperの強みは、全スモークの中で唯一大規模な射線切りと自由な開閉を可能にするカーテンと投擲型の丸モク、1v5クラッチすら可能にする超ビックUlt、そしてすべてのアビリティに付与されたあらゆる遅延効果です。つまり、書いてあることすべてが強いコントローラーです。

Viperの強みはViperの弱みを知ることでさらによくわかるようになります。
Viperの弱み
はその特徴的な射線の切り方です。カーテンという形をとる以上、直線状に大きく射線を切る形でスモークを焚くことになります。しかし、さまざまなマップを見ればわかる通り、カーテン一つでサイト内まで侵入できるようなマップ設計になっているものはさほど多くなく、自陣側から直線でCTやヘブンといった強い敵側のエリアからの射線を切れるようなカーテンはなかなかありません。仮に切れたとしても、確保できるエリアが狭かったり、敵に利用されやすいカーテンになったりと、さまざまな障害も考えられます。丸モクについても、投擲型であるため、CTまで届くようなポイントは少なく、あったとしても、結局は1つの射線しか切ることができず、多くのマップで2つ以上の射線を切りたいこのゲームにおいては、結局効果の薄いスモークを焚くことになってしまいます。

ということで、強みはその真反対です。Viperはその特徴から、ほかのコントローラーでは複数個のスモークを使っても取れるエリアが狭くなってしまうようなMAP、あるいはどこかの射線が抜けてしまうようなBreezeのAサイトやIceboxのBサイトなどでも、まっすぐに大きく分断できるため、広くエリアをとることができます。さらには、カーテンには「衰弱」の状態異常が付いているため、敵は抜けるだけで即時25ダメ―ジをくらいます。したがって、広くエリアをとれるうえに、通ること自体がリスクなスモークになるわけです。また、そういったマップでは実質自由に使える手投げのスモークを1つ所持している状態になるため、さらに自由度の高い動きをすることができるようになります。

また、遅延能力についてはあらゆるシチュエーションで強く、踏んだだけで一定時間被ダメージが二倍になる効果を持ったモロトフに加え、Ult、カーテン、スモークには効果範囲にいる間ダメージをくらい続け最大1まで体力が減っていく衰弱効果が付いており、設置ポイントにスモークを置いてモロトフを投げるだけで解除を仕切れずに敵は倒れるうえ、フェイクだったとしても致命的なダメージを受けることになります。防衛ではサイト進行を阻止するためにスモークを置き、モロトフと同時、あるいは交互に使うことで長期間敵の進行を妨げることが可能になります。
したがって、Viperが強みを発揮できるマップでは、Viperが圧倒的なメタキャラとして君臨しているわけです。

しかし、その性質上膨大な知識量が必要で、カーテンやスモークは自由な開閉ができる代わりに、毒素ゲージと呼ばれる固有のゲージを管理しないといけないなど、練度も必要なエージェントになっています。
他のモクに比べ、丸モクを回収し再利用できたり、実質無限にスモークを焚けるエージェントであるため使いこなせればものすごく強くて楽しいので、是非練習を重ねて敵を翻弄してください。
Viperは知らずにプレイすると一切の仕事ができなくなるので注意してね。


コントローラーに共通する基本的な考え方

VALORANTの基礎的な考え方にエリアの考え方があります。
簡単にではありますが、試しにいくつかのマップで簡単に順序だてて解説したいと思います。
画像はValoPlantさんの機能を使用して制作したものになります。

コントローラーの役割

Bindの全体図

このBindのAサイトに攻め入る際に仮にシャワー(Aサイトの右下の部分)をとらずに進行した場合、どの程度の射線が通ると考えられるでしょうか。

VALORANTをよくわかってる皆さん。シャワーをとらないのは悪手だということには触れずにとりあえずお願いします。

もはや何が何だかわからない。

よく使われる待ち位置やその付近からの射線を見ると、ざっとこんな感じです。わかっているだけでざっと6本くらいの超危険な射線があります。このほかにもバス上や木箱上などの変則的な位置も危険ではありますが、今回は全エージェントが位置取り可能な位置に限定して考えていきます。

さてこの時、BindのAサイトでは複数の有名なテンプレセットアップが存在します。

①トリプル切りのモク
②CTヘブンモク
➂シャワー切りモク

これらのうち、現在(おそらく)一番メジャーなのは①のトリプルモクかとおもいます。では、このトリプルモクを使った場合、どのような射線通りになるでしょうか。

6人から3人に射線の数が減少した

このように、進行する際に気を付けなければならない射線数が一気に減少しました。位置やモクのサイズにもよりますが、このスモークでヘブンの射線まで切ることができます。

アストラのサイズであれば、ヘブンの射線が通りづらいスモークになる

つまり、コントローラーがまず第一に考えるべきことは敵の射線を切り、エントリーを容易にすることだと言えます。
VALORANTをやっている方であれば、コントローラー使いでなくとも、基礎として知っている方も多いのではないでしょうか。

セットアップの強みを知る

ではコントローラーの基礎的な役割がわかったところで、次に考えるべきことは何でしょうか。

個人的にはそのスモークがどういった場面で強いスモークになるかということではないかと思います。

例えばトリプルモクの場合は、

紫の枠内が「狙いたいエリア」

このように、色の塗られた部分を取りに行くことが目的のスモークになります。もちろん、ショート側の人々はそのままランプをとることが優先されますが、あくまで「第一段階として」とっておきたいエリアです。

ではここで、このようなモクを使う場合の攻めのプランを考えてみましょう。
さっきはAショートのみを使って全員で進攻するパターンで考えました。

Aショートのみを使う場合

こうなったとき、いくつか困る点が出てきます。先ほどの射線管理を思い出してみましょう。

2つ以上の方向から撃たれる(クロスが作られる)場所が複数存在している

Aショート進行をした場合、クロスが作られる場所を何度も通らなければなりません。もちろん、5対3の状況ですから、人数においては有利が取れますが、防衛サイドは自分たちが守りやすいように設置型のアビリティや援護スキルなどをしっかりと使って戦ってきます。

当然、攻め側もアビリティを入れながらエントリーするため、その点については同条件ではありますが、攻め側は考えられ得る複数の場所を同時にクリアリングする必要があるのに対して、敵はある一定のルートのみを、もっと言えば、最初の侵入タイミングについては狭い通路一か所だけを気遣っていれば良いわけです。

では、シャワー進攻をしていった場合はどうなるでしょうか。

各射線の主が気にしなければならない場所

各射線の主が気にしなければならない射線は青の人が2射線、緑の人が2射線、赤の人が1射線であるため、防衛側は意識が分散してしまい、非常に守りづらくなります。

また、ショートのみで進攻した場合は、敵のシャワー詰めの線も捨てきれませんが、シャワー進攻組を交えながら攻めることでその可能性を潰し、「取れているエリア」すなわち「自由に動けるエリア」が純粋に広がることになります。

視認できる範囲、クリアリング済みの範囲が広がることで、早い段階で敵の動きを予測できたり、敵の動きを不自由にさせて、リテイクをしづらくさせたりすることができます。

このように、セットアップの強みを知れば、今のプランで最も有効活用できるスモークセットアップがどれかを判断し、効果的に使うことができます。

今回はセットアップの形から逆算して考えましたが、普段は味方のプランからスモークを考えないといけません。味方の配置から、どのエリアを取ってどう攻めたいと思っているかを判断してスモークを焚けるようになると、だんだん楽しいスモークの世界が広がっていきます。

エリア確保の概念は、理解・言語化が難しく、筆者自身も基礎的な部分しかわかっていないと思いますが、基礎部分がわかるだけでも非常に強力な概念だと思いますので、考えながらプレイしてみてください。

「スモーク」を知る

他のゲームの多くではスモークはまさしく煙状のスモークが焚かれるわけですが、このゲームでは球状のスモークが焚かれます。

したがって、このゲームでは球状を前提とした立ち回りが必要になります。

代表的なものが擦り切れモク。通路の両端に円の弧が合うようにスモークを焚くことを通称でこう呼びます。

スプリットシャワー前の正しい擦り切れモク

通路に対してもっこりしたスモークを焚いてしまうと、敵が利用することができるスモークになってしまいます。

もっこりモクの例。一見大丈夫に見えるが……
実はここまでなら気づかれずに侵入できてしまう。

他に代表的なものはワンウェイスモーク。球状で、壁に埋め込んだり箱上に置くことができるVALORANTにおいては簡単で強いスモークの一つです。

Viperのワンウェイスモーク。こちらから足元が見えるが……
相手からは何も見えない。

また、スモーク内部が空洞のエージェントも多く、そういったエージェントはインスモークプレイも得意です。
インスモークとは、スモーク内に入った状態で待っている戦術のことで、スモーク内に入ってくる敵に対して有利に立ち回れるプレイのことです。

また、球状であることが重要になってくるのは高低差や段差があるときに重要になってきます。

球状のスモークであるということはつまり、高さの制限があり、頭だけ先に見える部分があるということ。
したがって、ごく一部のシチュエーションにおいては、その形状が命取りにも、クラッチチャンスにも変化します。

下の画像は、「別に強くないけど説明しやすかったから作った画像」です。

BindのBサイト。こちらからは何の変哲もないスモークに見えるが……
待ち位置によっては体を晒す面積を少なくしてウィンドウを覗くことができるスモークに。

また、1つのスモークが2つ以上の役割をこなせる場合もあります。

BindのAショート。一見ただの進行阻止スモークに見えるが……
このスモーク一つで防衛側は気づかれずに手前の小部屋までをとることができる。

こういった使い方以外にも大量にスモークの使い方はあります。
スモークの特性を知って、スモークの中を出入りして、スモーク1つで敵を警戒させられるようになったら、どんどん楽しくなっていきます。


最後に

コントローラー未経験の方も、経験者の方も、ここまで読んでいただいているのであれば本当にありがとうございます。
超長文になっていますので疲れたかと思いますが、コントローラーを楽しめる基本はここに詰め込んだつもりです。

ここまでのことをある程度わかってプレイできると、さまざまなクラッチシーンを創り出すことができます。局地的な便利スモークや、ハンドスキルを列挙していくとキリがないので、そのあたりは是非自分で開発していってください。

未経験者の方へ

もし、スモークをプレイすることがあれば、「基本的な考え方」に記載した順番に慣れていってください。全部を同時にこなす必要はありませんし、あくまでもCompetitive「シルバー」レベルのスモークです。

あまり無理せず覚えられるかと思いますので、興味があったら是非プレイしてみてください。

もし、コントローラーをプレイすることが無くても、「コントローラーってこういうこと考えてるんだ」とか「このスモークって多分こう使ったらいいんだ」とかわかっていただけるだけでコントローラー冥利に尽きます。
是非スモークを使って強いプレイを見せてください。

経験者の方へ

汎用的な基礎知識をぶち込みまくった当記事ですので、「知ってることばっかだ、時間の無駄だったわ」という方も大勢いらっしゃると思いますが、もし経験者の方にとって何かプラスになっておりましたら幸いです。

おそらく「この部分は全然違う!」など様々なご意見あるかと思います。
しかし、筆者はあくまでもシルバー1のプレイヤーですのでわからないことや説明不足な点も大量にあるのが実情です。

もしご意見などありましたらコメント欄等でご指摘いただいて構いません。
よろしくおねがいします。

いいなと思ったら応援しよう!

東風東(こちあずま)
よろしければサポートもお願いしたします!いただいたサポート費用は今後の劇団やお芝居等の活動費、その他生きていくための資金などに充てさせていただきます!

この記事が参加している募集