プロレスラーブランディング
かつて、わたしは化粧品会社の商品企画部にいた。
そこそこ若かりし私は、品行方正で真面目だけが取り柄の黒髪ストレートで、面白さの無い新人だった。
偏差値に振り回される人生を送ってきたことで、企画職というクリエイティブな場においても、数字や理論が絶対だった。
ある日上司が、ギャルと呼ばれる読者モデルとのコラボ商品担当になるからとアシスタントに入った。
現行品の中から、彼女の好みを探る意図もあり「忌憚なき意見」を賜ることとなった。
会議室にはお菓子が盛られ、ギャルたちが5人くら