1970's TOKYO
水道橋スイング
東京の水道橋には小さな出版社が多い。そんな出版社の一つで仕事をすることになり、会社を訪ねると、机の上にいくつも電話がある。それぞれの電話には紙が貼ってあり、週間なになにとか漫画なになにとか書いてある、社員は電話が鳴ると、その紙に書いてある誌名を言っていた。こちらの電話が鳴れば、ハイ週間なになに、あちらの電話が鳴れば、ハイ漫画なになに、と言った塩梅だ。そんなセコイ会社の打ち合わせの後の、楽しみが、近くにあるジャズ喫茶スイングに行く事、海千山千の出版社社長のネチ