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組織として「伝える力」を獲得するための3つのステップ

noteの法人向けサービスnote proの事業に関わってから約4ヶ月。

もともとぼくはWEBメディア出身で、5年ほど前から企業にオウンドメディア構築の提案をしていました。当時から、

インターネットの発展により個人が発信する情報が世の中にあふれ、今までのやり方では企業のメッセージは届かなくなる。企業やブランドは、伝えたい情報を有益なコンテンツにし消費者に届ける=メディア化しなければならない。

と言われていました。(コンテンツマーケティングの考え方ですね)

この前した、CEOの加藤さんとの対談もまさしくこの話の地続き。この傾向は5年がたち、さらに顕著になっていると思います。

とくに現在の状況だと、オンラインしかリーチ手法がないため、いち消費者としても、自分が所属している自治体や学校、馴染みのお店がどれくらい情報発信しているか、その情報を消費者に届ける仕組みを事前に持っていたかによって、入ってくる情報量が違うのをまさしく実感しています。(というより、情報発信していないところはまったく入ってこない……)

いつも行っていた飲食店、ホームページがないので全く気づかなかったのですが、いつのまにかテイクアウトをはじめていたのを、最近たまたま前を通ったときに、遅ればせながら張り紙で知りました。

逆に自分が住んでる鎌倉市の市長はFacebookバリバリしているので、有益な役所や学校情報が逐次入ってきたり。

「発信しない」=「発見されない」に近くなり、ますます情報発信の重要性が上がっている。この傾向は多少の揺り戻しはあるものの後戻りしないのでしょう。

個人的には「発信」の手法は人それぞれで、苦手な方が無理にするものではないと思います。

ただ個人ではなく「企業」や「組織」で考えると、今後「伝える力」を持っておくことは必須では。

そんな事を考えながら今回、情報発信に悩んでいる、興味を持っている方に参考になればと思い、note proチームのみんなや、CEOの加藤さんと話した「組織として伝える力を身につける方法」を自分なりに言語化してみました。

組織として「伝える力」を獲得するために

「伝えるための組織能力」=企業がメディア化するために必要な力を獲得するためには、3つの力を順に身につけていくと良いと思います。

①コンテンツを作り続ける力
②人を集める力
③ビジネスにつなげる力

順番が非常に大事で、いきなり②や③から入ると「ぜんぜん見てもらえない」「効果が出ない」となり、気力が萎え、更新頻度が少なくなり、失敗してしまうケースが多いです。

あくまで「コンテンツを作り続ける力」が最重要。それがあった上で集客やビジネス化の能力が必要となってきます。

①コンテンツを作り続ける力

コンテンツを作り続けないと、「なにが集客やビジネスに繋がる良いコンテンツなのか」のPDCAが回せませんし、そもそも集客、ビジネス自体できません。

作り続けるためにいちばん大切なのは、文章やデザインではなく、まずは目的の明確さです。

だれに(ターゲット)
なにをとどけ(コンセプト)
どうなってほしいのか(読後感)

この3つが曖昧だと、コンテンツ自体の方向性がブレ、道に迷います。例えば30代男性や、自社商品に興味を持つ人、とかだとかなり曖昧で、そういった人たちが喜ぶコンテンツ、イメージしづらいですよね。

逆に、実際の顧客や身近な友達の「この人」に読んでもらって、こう思ってほしい!ぐらい、具体的に絞っていったほうが良いです。で、実際に読んでもらって感想を聞きましょう。

次に組織内に情報発信する仲間を増やすこと。

当たり前ですが、一人で担当するより、発信する仲間が多ければ多いほど、コンテンツの数は増えます。最近だと情報発信したい個人が多くなっているので、仲間は探しやすいのではないでしょうか。

ここでも忘れてはいけないのは、目的の明確さ。

なんのためにやってるかを仲間がパッと理解できないと、なにを発信してよいのかわかりません。

コンテンツの数=目的の明確さ(要件のわかりやすさ)×発信する人の数

と考えましょう。

例えば、プロに頼む気合の入ったコンテンツ数本と、組織内の仲間が作った複数のコンテンツが、一つの方向性にまとまり適度に更新されていれば、それはもう立派なメディアです。

②人を集める力

よくコンテンツを「バズらせたい」といった話がありますが、当たり前ですが書いたらすぐ、たくさんの人に見てもらえる、ということはありません。

そもそも①で決めた「ターゲット」が、たくさんなのかどうかも考えましょう。

ターゲットが明確で絞り込まれていればいるほど、PVは少なくなりますが、届けたい人に届いていれば問題ないはず。

第一優先で届けたい人にまず届ける仕組みを作って、「良いコンテンツだ」という確信が持てた上で、広告出稿や細かいSEO対策などの施策にいけばよいのではと思います。

ファーストステップとしておすすめは「社内視聴率」を上げること。

組織内でそのメディアへの認知度やエンゲージメントがないと、発信手の仲間も増やせませんし、彼らから顧客への伝搬も期待できません。

社内slackや社内イントラの視聴率→既存顧客向けメルマガの視聴率→それ以外への伝搬率ぐらいの順番で考えたほうが良いと思います。

合わせて重要なのは「ファンを貯める」動線を用意しておくこと。

ある組織のコンテンツが良い、と思ったときに、読者が「更新通知」を受け取りたい際の出口を、noteのフォローやTwitter、LINE公式アカウント、メルマガなどで作りましょう。

③ビジネスにつなげる力

コンテンツが作り続けられ、ターゲットにも読んでもらえるようになった上で、キャンペーンのお知らせや商品へのお問い合わせ窓口、ECサイトへの誘導、noteなら課金コンテンツにしたりと、ビジネスに直結するご案内を、適宜コンテンツに自然な流れで入れ込んでいきましょう。

もちろん、はじめからあっても構いませんが、細かい数字や効果検証をするのは、①、②の体制ができた後でも良いと思います。

ここまでできると、ビジネスそのものをオンラインで展開できている状況に近いです。

まずはnoteをはじめてみませんか

魅力的な商業メディアやインフルエンサーが溢れている中、メディアのプロではない企業が、自社もメディア化しなきゃ、オウンドメディア構築しなきゃ、となるとハードルが高く感じるかもしれません。

「メディア化」と言っておいて手のひらを返すようですが、あまり肩肘張らず、noteに日々の思いを綴る日記をつけるぐらいの気持ちでスタートしてはいかがでしょうか。

そもそも自社ホームページを持っていなかったり、持っていても作ったらそのままで、きちんとコンテンツを介した情報発信の場として活用されていない。

そこを今より改善していくだけで、はじめの一歩としては十分だと思います。

うまく書き続ける習慣ができたら、そのままnote自体を自社ホームページとして使ってしまう、というのもありです。(実はnote社の自社ホームページはnoteにしかありません)

組織として「伝える力」を獲得することは、一朝一夕ではできません。けれど能力を獲得する訓練をしないと、いつまでたっても身につけることはできません。そのためにはまずは「素早く試してみる」ことが重要ではないでしょうか。

もっとnoteの活用情報を知りたい方は

こういった企業の情報発信のノウハウや事例を、note proの公式noteで紹介したり、勉強会を定期開催しています。

ぜひ気になる点やお悩みの点ありましたら、一度お声がけください。

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