プロの球団の在り方とは?
私は来年もこのチームを応援するべきなのか。
今年のスワローズはぶっちぎりの最下位。圧倒的な「負け癖」が染み付いたこのチームは、投手が好投すれば打線が沈黙し、打線が援護すりゃ投手は炎上を繰り返し淡々と負けを重ねていきました。
しかし私は「負けること」に関して怒っている訳ではありません。そんなの慣れっこです。そもそもこんな戦力で勝てると思うなんてプロ野球舐めんなって話です。
私が全くもって許せないのがチームの「根っこ」の部分。いわゆる「フロント」ってヤツです。
スワローズは昔から「ファミリー球団」として、派手な補強は行わず、スタッフ・選手共に生え抜きを中心としてチーム作りをしてきました。選手への面倒見もよく、ファンも比較的温かい人が多いです。
アホぬかせ!
みなさん、騙されてはいけません。
この球団の反吐が出るほど醜い部分は、この「ファミリー球団」という言葉を大義名分にして補強をサボり、フロントのイエスマンだけが蔓延しているところです。
まず補強の面。あくまでこの球団は「勝敗はどうでもいいからとにかく稼げりゃぁええんじゃ」の精神です。実際、10年以上前まではガラガラだった神宮球場は、今や毎日満員のお客さんで賑わいます。また、球界のスター山田哲人・村上宗隆、マスコット界のスターつば九郎などのおかげでグッズやイベントも好調です。だからもうこの時点で球団の目標は完全に達成しているわけです。そこに「チームを強くしよう」という気持ちなんか一切ありませんから、補強なんていわば「金の無駄遣い」といったところでしょう。
補強するのは選手だけではありません。他球団では、育成のための施設をどんどん改修し、新たな機材を積極的に導入しています。しかしスワローズはどうでしょうか。二軍施設は埼玉県戸田の河川敷。おっちゃんが草野球をするような所です。そして台風が来れば球場が池そのものへと変貌します。野球が出来る環境すらまともに整っていません。これじゃ育つ選手も育たないわな。
次は人事の面。基本的にスカウト・コーチ・編成はほぼ全員スワローズOBで構成されています。彼らに共通するのは、現役時代パッとしなかった奴ばっかりだということです。小川淳司をはじめ、衣川、宮出、ユウイチ、福川など、、、もちろん現役時代の成績が良かったからといって指導者としても有能とは限りません。ただ、古田敦也や宮本慎也のような「勝ち」に対する執着が強く、上にハッキリとモノが言える人材はもれなくスワローズを追放されているのが事実です。いや、逆ですかね。「スワローズが見放された」と考えるのが自然でしょう。
そして先程、斎藤隆ピッチングコーチの辞任が発表されました。話によると、続投のオファーはあったものの斎藤コーチの方からお断りした、と。日米の数多くの球団を渡り歩いた豊富な経験を持ち、キャンプ中でも試合でも積極的に投手陣とコミュニケーションをとってくれていた斎藤さん。今のスワローズにうってつけの人材でしたが、この球団の性質に嫌気がさしたのでしょう。勝つ気のないチームで自分のキャリアに傷をつける訳にはいきませんから、妥当な判断だと思います。
球団はこの事態をどう受け止めているのでしょうか?いちプロの球団として恥ずべき事態です。しかしおそらくこの腐敗しきった球団は2軍から松岡福地あたりを昇格させ「純スワローズ首脳陣だ!」と誇らしげに謳いあげるのでしょう。
何度も言いますが、私はスワローズが負けることに関しては慣れっこです。勝負の世界ですから仕方のないことです。ただし勝つ準備をしないまま負けるのが許せないのです。
去年の今頃、2020年シーズンに向けた布陣が発表された際、あまりの球団のやる気のなさに高校時代から加入していたスワローズのファンクラブを退会しました。
英断でしたね。
チームを強くしようという姿勢が見られればまた入会しますが、「ヤクルト」が球団を保有しているうちは実現しないことでしょう。
この球団が変われるたった一つの方法は「身売り」しかありません。今のスワローズはTBS時代のベイスターズに匹敵するほどの暗黒っぷりです。しかし親会社がDeNAに変わってからの変貌ぶりは見ての通りです。
決して楽天や読売のようにアホみたいにカネを注込めとは言いません。チームの躍進を望み、プロとして恥ずかしくない環境、チームづくりをすること。これがたった12球団しかないNPBにおける親会社の義務です。
さいごに…
先程、上田剛史選手の戦力外が発表されました。
ヤクルト一筋14年、守備走塁バントのスペシャリスト兼ムードメーカーとしてチームに貢献してきた選手。まだまだスーパーサブとして活躍できるかなと思っていたので意外ではありました。ただ絶望的な打撃、年齢を考えると致し方ないのかなとも思ったり。
しかしファンは大荒れの模様ですね。「功労者なのに薄情だ!」だとか「なぜコーチや職員のポストを用意しないのか!」といった声が溢れ、挙句の果てには「#上田剛史の戦力外に抗議します」といったハッシュタグがトレンドに。。。
正直、こんなファンじゃ弱いのも当然だなと思いましたね。「功労者だから」、「ムードメーカーだから」なんて理由でチームに残していたらキリがありません。それを言うなら同じく戦力外となった藤井だって近藤だって苦しい時にチームを支えてくれました。あくまでプロは結果がモノを言う世界。ましてやダントツ最下位のチームなんだから血の入れ替えは積極的に行わなければいけません。上田選手自身もそれは十分理解していると思います。
無条件にコーチになんかしてしまえば、新たな衣川・宮出・松元ユウイチが生まれるだけです。だから今回のフロントの決断は間違っていないと思います。
し・か・し!
一つ納得がいかないのは、戦力外となる上田と藤井と田代に何故あれほど出場機会を与えたのかということ。早々に最下位が決定したのにもかかわらず、最後の最後まで若手を干して彼らを使い続けた意味は何だったのでしょうか。そりゃ上田本人も驚くはずです。彼らの為にもチームの為にもならない消化試合となってしまったのは非常に納得がいきません。
とにかく今季戦力外通告を受けた10人の選手の今後の活躍を祈るばかりです。
そして、暗黒の中へとまっしぐらに突き進むスワローズが「本気」になってくれることを願います。
以上。