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天が呼ぶ、地が呼ぶ、本が呼ぶ ほか近況報告
自室の本棚を整理した
今年1月に入ってから買った本の内訳は下記の通り。なお、読書進捗は記事執筆時点。
藤原聖子編(2023)『日本人無宗教説:その歴史から見えるもの』筑摩書房.
DJ プラパンチャ氏の記事を正月に読み宗教なるもののそもそもが気になったため。未読。河崎秋子(2024)『銀色のステイヤー』KADOKAWA.
1頭の芦毛馬と競馬関係者の人間模様を絡めた競馬小説。二章まで読みかけ。鈴木和幸(2021)『勝ち馬がわかる:競馬の教科書 改訂版』池田書店.
書店で今売っている競馬関連の本は馬券がらみの情報商材が多くて辟易していたのだが、本著はより競馬初心者向けに広く門戸を開いたものとして紹介されていたので買い求めた。
読みかけだが、競馬ノンフィクションを読むのに必須ともいえる業界用語の意味がわかりやすく解説されていると感じる。小川隆行+ウマフリ編(2024)『アイドルホース列伝超:1949−2024』星海社.
Web上で寺山修司の競馬考を踏まえた記事を執筆されている競馬ライターの縁記台氏が書いた列伝を読む。ライター買いでこの手の書籍を買うのは自分史上今回が初。
さすがに本著に寺山修司要素は無いのだが、氏のnoteによれば「アイドル=偶像」という字義から見つめ直す視座で1〜2ページ内に各馬の魅力が詰まっており、特に3.11以後の日本を勇気づけたトランセンドの列伝には岩手と中央との競馬人情物語も絡んですこしホロリときた。寺山修司(2023)『旅路の果て』河出文庫.
別に市立図書館にあるからそっちで読み始めればよかったのだが、いずれ本に書き込みを入れたいと思っていたし店頭に在庫一冊だったので買い求めた。
未読。オビのミスターシービー(ウマ娘)がなんとも言えない。
ぜったいそんな本じゃない。ほうぼうで「寺山修司の本を読んで無事でいられると思うな」と脅されているので、そろそろ怖くなってきた。寺山修司(2023)『書を捨てよ、町へ出よう』トゥーヴァージンズ.
別に角川文庫のKindle版があるから(以下略)。
言わば寺山修司没後40年記念認定事業を代表する、芳賀書店の初版本を底本とする復刻本だそうで、若き横尾忠則の手になる装丁もさることながら1967年のサブカルチャーがむんむん匂っている。
またこの活版印刷のカスレ具合ときたら僕の理想とする「パルプ」の世界にも等しい。すべてが虚でありすべてが実であるサーカス小屋にも似たり。
未読。もう絶対ヤバイの買っちゃったじゃん。
町にも出ず書に埋もれている生活のくせに「なんでこんなの買って本棚に置いてるの?」と指さされても、なんの釈明もできない。もう後戻りはできないのだ。
本を購入するきっかけになった記事の皆様
真・三國無双 ORIGINSを衝動買いした件についての言い訳
今朝起きたらうちは四姉妹さんの配信がちょうど終わるところだった。
寝落ちしたことで噂のゲームのネタバレ部分はほとんど見ないままでよかったなとだけ思う。
氏はコーエーテクモゲームスの最新作「真・三國無双 ORIGINS」をアーリーアクセスで発売日前の72時間先行プレイしており、生配信の合計時間は30時間に達していた。
「大の大人がそれだけ夢中になれるゲーム」という見方もあるが、気力を振り絞って自律神経その他健康を害しながらのプレイにこちらは同じような乱れた生活リズムを棚に上げてハラハラしていたのもまた事実だ。
僕の中でのうちはさんのイメージは、毎年春先になるとウイニングポストの新作情報を広めてくれる人という感じだった。
潮目が変わったのは氏がTwitchとの同時配信で「サイレンススズカカップ」というウイニングポストのネット大会を開催したのと、それが(これより以前の配信から)Twitch上ではチャンネルポイントを介した勝ち馬予想投票として盛り上がっているのを見てからだ。
「(配信を通して)ひとと話すのが面白い」と語るうちはさんと個性豊かなコメント欄で一緒になって盛り上がる感じは雰囲気がよく、僕は今年から本格的にうちはさんのTwitchサブスクライバーになった。
今回の無双ORIGINS配信では、本作そのものがかなり逆風に立たされる中の発売だったこともあり、いわゆるアンチや配信ガイドラインを守ろうとしない配信者などがネット上に強い勢力として存在していることはもう仕方がないこととして「自分はコーエーテクモを応援するためにどう活動していきたいか」という配信者としての立場とか態度みたいなもの(アティチュードとも言えるだろうか)を表明する話が目立った。
'23年3月に開かれたウイニングポスト10先行体験会および座談会で開発スタッフと目の前で言葉を交わしたことが氏の価値観を大きく変えたようで、改めてコーエーテクモという会社をユーザーの立場から支えたいという意識が強まったようだ。
うちはさんがあらゆる手を尽くして全身全霊で応援するウイニングポストシリーズや無双ORIGINSを「やってみたい」「高くても買ってみたい」と思えてしまう。
それだけの信頼感を持ち得ているのは、熱心を極める配信活動のほかに「まごころ」があるからだと思うのだ。
ここで言う「まごころ」とは、そのひとが自分の目で確かめて、自分の考え方で吟味して、自分の言葉で誰かに伝えることができたかどうか、という定義だ。その上で発言内容にラブとリスペクトがあるかどうかだ、とも言える。
自分が低評価コメント嫌いの共感脳だから? かもしれない。だがうちはさんが「真・三國無双8」をプレイしていても例えば「無双とオープンワールドは合わなかったかもしれないけど、低評価を付けられるほど出来の悪いゲームではなかった」というような腑分けができていて、その冷静さにうちはさんの「大人」らしさを感じて僕は好ましく感じるし、逆に何かスイッチが入っちゃった時のFUNNYさも面白いと思う。
ストリーマーの配信というものはそこが零細であればあるほど配信者と視聴者の関係性が出来上がっているとなかなか一見さんとしては入り込んでいけないものだが、僕の場合「野生のクリップ師〝ななみさん〟」という役割ですべり込むことができた。そこで略されるとは思っていなかったけれど
しかしながら、結局どうしても配信は深夜に偏ってしまう。
今後のことというか、心療内科の先生との政治的かけひきを考えると「アーカイブ派」に回らざるを得ない。
それでなくともうちはさんの配信は徹夜で6時間を越す「耐久配信」になるケースも珍しくなく、もう僕などは配信が12時前から開始したとして3時間後くらいには気絶しているのだから大して配信の妙味など味わっていない。
しかし、しかしである。生配信の双方向性は何物にも代えがたく、結局は通信端末を寝室に寄せ付けず最初から手の届かないところへ隔離する方策でしか早く寝ることを達成することはできなかった。
だがそれで寝たとしてもすでに崩壊した僕の自律神経では睡眠の質が一日二日では改善せず、すぐ「心療内科の先生の言いつけ通りにしてるつもりなんだけど寝てない時と全然変わらないんですけど?」という他責を含んだ気分になり、一週間も経たずに逆戻りしていく……ということをもう9年くらい繰り返している。「これじゃ身体にいいわきゃないよ」「わかっちゃいるけど、やめられない」だ。
今後の(おそらくはウイニングポスト新作の出る3月以降に用立てられる)勝ち馬投票に使えるだけのチャンネルポイントも貯まったし、明日17日からはORIGINSを自分でプレイする楽しみが控えているのもあって無理にネタバレ配信に参加する必要はないかな……と考えてはいる。
しかし……精神的な拠り所としての〝つながり〟を求める人間に、インターネットの光は強すぎる。
(終)