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SNSデータから読み解く今の「新卒採用」〜就活生は何を軸に企業を選ぶのか? 〜

こんにちは!No Companyのマーケティング担当です。
今回は弊社独自で保有するSNSビッグデータをもとに、最新の市場トレンドや就活関連データをお見せしながら、新卒採用の新潮流についてレポートさせていただきます。本記事をぜひ参考にしていただけたらと思います。

登壇者
株式会社No Company 代表取締役社長
秋山 真

2016年に新卒で博報堂グループのスパイスボックスに入社、2年間デジタルマーケティング・プロデューサーを経験。 2018年に採用コミュニケーション事業を立ち上げ。2021年にNo Companyを28歳で設立し代表取締役に就任。 博報堂グループで唯一の採用マーケティング支援会社として、独自のSNSデータベース「THINK for HR」を起点に企業の採用活動における戦略立案や実行をサポート。

これだけは押さえておきたいトレンド

コロナ以降、求職者側(学生)の価値観や就職活動の方法が多様化しています。この変化はマーケティングを採用に取り入れる一つの理由になっています。昭和・平成と今を比較すると働き方、キャリア観、求職者が知りたい情報が変化し、学生の情報収集の在り方も大きく変わってきています。そのため、採用において「令和の新卒採用のフレームワークに合わせれるか」「学生が求めているものに適応できるか」「情報の非対称性をなくすことが出来るか」これらが非常に重要だと考えています。

サマーインターンが一般的になり、新卒採用では早い段階から学生との接点を持ち、その間コミュニケーションを維持することが求められています。早期化に伴う長期化の影響で、学生一人当たりの企業との接触数や情報量が増加。そのため、「どのようにコミュニケーションを設計するか」が非常に重要になっています。
令和型の採用手法やメディアの活用が未適応の企業が多く、学生の半数が情報不足を感じており、「情報が届かず、必要な情報を得られない」「企業について不明なままで終わる」という状況を解決するために、企業側は積極的に学生が利用するメディアで情報を提供し、早期化と長期化に対応した定期的なコミュニケーションを行う必要があります。
これまでの採用手法や体制だけでは対応が難しいため、マーケティング(分析、企画、コミュニケーション設計など)を活用しナビサイト以外のメディアでも情報発信することが重要です。

補足:なぜ新卒採用でマーケティングが必要なのか?
1企業が採用活動で接点を持つことができるのは数時間で就活にかける時間の0.04%です。会っていない時間に自社のことを覚えてもらう、思い出してもらうための仕掛けづくりの組み立てが大事だと考えています。

SNSのビックデータから読み解く学生のニーズ

①入社後のギャップがSNSで顕在化してネガティブな印象になる

よく見られるケースとして、入社後のギャップが原因となり2、3ヵ月でやめてしまう事例です。内定承諾後の企業側の発信内容、研修内容に対するギャップによる内定辞退、配属に対するギャップがX投稿で顕在化してきており、ネガティブな印象に繋がる可能性があります。採用活動において、オープンなコミュニケーションがギャップを未然に防ぐ方法だと考えています。

◇企業事例

株式会社マネーフォワード
自社の働く環境やカルチャーをオウンドメディアで展開しています。配属率など定量的なデータや社員さんのインタビューを通して経営理念や行動指針などをどのように解釈し仕事に向き合っているのかについてリアルな情報を多角的に発信しています。このような情報を見てもらいながら選考を進めることで、早期離職や入社後や内定承諾後のギャップ、配属ガチャの可能性を防ぎます。

株式会社LayerX
自社の価値観「どういう軸で判断していくのか」「何を良いと思っているのか」などを細かく解説するハンドブックを社外にも公開していたり、社員のインタビューを通して働き方や仕事の向き合い方を丁寧に解説しています。こういった工夫は、候補者に選んでもらえる採用の実現や入社前後のギャップを埋めることができます。

②学生の離脱につながる合格内定後の不安

ここ数年ニュースで取り上げられているオワハラ(内定を出す代わりに就職活動を止めることを人事から言われる)や、内定承諾後の期限について不安・不満を抱えている学生が増えています。学生一人当たりの接触企業数が増加している中で、内定後のフォローなどの採用施策も重要なポイントとなっています。

◇企業事例

株式会社アウトソーシングテクノロジー
内定者を題材としてプロモーションのコンテンツを作成することで内定者のつながりを深めると同時にその後の人たちにも承諾後の過ごし方や、この企業に決めた理由やお勧めポイントを紹介することができ、応募のきっかけにもなるフォロー施策の実施をしています。

株式会社メルカリ
同社の人を伝える採用オウンドサイト(mercan)。内定者の認知率100%で多くの候補者や従業員に読まれています。2000件程の記事があり、いろんな情報があることで自分の不安や課題を解決するために自分に重なる人を探したり、近い情報を探すことが可能になります。

ウェルカムギフトや内定者向けグッズ
単純にエンゲージメントを上げるだけでなく、ギフトやグッズ中に企業の理念などメッセージなどを伝えていくコンセプトも足すことができ、企業に対してエンゲージメントを上げることができます。

③学生の「今、知りたい!」に答える情報発信が出来ているか?

早期化・長期化により学生の負担が増えている状況の中で、「長い就職活動をどう乗り切るか…」というインサイトが多く存在しています。学生側の情報リテラシーや就職活動の方法を変えていくことも必要ですが、企業がこの声に対して適応していくことも情報の非対称性を解決するために出来ることだと考えています。選考~採用までの導線設計の中で「学生が求める情報媒体を利用できているのか」「本当に欲しい情報を伝えれる導線の設計ができているか」など、何を・いつ伝えるかのコミュニケーションを意識することが重要です。

④SNSを活用して知ってもらうきっかけづくりをする

最近では求職者側が「今まで知らなかった良い会社にSNSやナビサイト以外の媒体によって出会った」という投稿や記事が顕在化しています。レッドオーシャンなナビサイト、合同説明会やYouTube合同LIVEなど横並びでは選んでもらうことは難しい場合がありますが、媒体や手法の選定次第で学生に認知してもらえるチャンスが広がっています。背景として、コロナ以降の採用活動のオンライン化により、口コミサイト・ナビサイトだけでなくキャリア系の記事など、応募以前のタッチポイントが分散化しています。各媒体の特徴やユーザー層から、自社のターゲットに情報が届けられる媒体を選ぶことが重要です。

弊社が継続してZ世代の学生に取っているアンケートでは、X・Instagram・YouTubeの上位3位は変わらないことから、主要SNSで企業に発信してほしいという学生ニーズが高いことが分かります。学生に選ばれるためには、まず就職先として認知してもらうこと、そして「社名」だけでなく「何をやっている会社なのか」を知ってもらうことも重要だと考えています。

まとめ

今回はSNSのビックデータから読み解くニーズや対策、企業事例についてご紹介しました。早期化・長期化の影響、求職者側の情報不足、内定後の不安やギャップに対するフォロー施策など、まだまだ企業側が学生のために改善できる点があるのではないでしょうか。本記事ではトレンドを主に発信してましたが、これらを落とし込んだ「スタイルマッチ採用」についても以下のnote記事に詳しく掲載しております。ぜひご覧ください。

Z世代就活生に刺さる「スタイルマッチ採用」とは?


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No Companyは独自で保有するSNSデータベース「THINK for HR」によるデジタル・SNSデータ分析と、顧客の採用課題や目的、施策状況等のヒアリングをもとに、独自の採用マーケティング戦略を立て、ターゲット人材に選ばれるためのコミュニケーション施策を実行します。戦略策定~施策実行・PDCAまで一気通貫で全体を俯瞰した視点を持ったパートナーとなり、採用プロジェクトに長く並走できることが特徴です。

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