別荘が買えそうだ!別荘購入における検討事項をまとめてみた
ボクには叶えたい夢があります。夢と書くと仰々しいのですが、実現したい、あるいは手に入れたい、自分の姿があります。
それは、デュアルライフ!
田舎と都会の二拠点生活を行き来しながら、ライフスタイルを楽しむこと。このところの夏の暑さに辟易し、夏になる度に、緑に囲まれた高原で涼やかに過ごしたいと、思うようになってきました。一種の憧れですらあります。
暑い日は高原でリモートで仕事をし、週末にイベントがある日は川崎の自宅で過ごす。そんな自由な生活を実現したいと思っていました。頭の中で、それを実現できる要件を整理し、具体的にプランニングしてきました。
まだ買えていませんが、いよいよ買える手前まできています。不動産管理会社代表 兼 外資系IT系プロダクトマネージャのボクが検討した、その要件を公開したいと思います。
どこに、どんな別荘を買うか
デュアルライフを実現するには、拠点となる住まい、別荘が必要です。賃貸でも購入でも構いません。どちらでも良かったのですが、いわゆる別荘地には賃貸物件はあまりありませんでした。実現可能性という観点からは、購入で検討した方がよさそうでした。
ボクが脳内で検討した要件をプロットしてみました。得点が高いほどプラス要素があるという意味です。得点が書かれていないブランク部分は物件次第という意味です。「-1」は、探したが、見つけられなかった、つまり現実的には、この要件は満たせない、という意味になります。
場所
場所は、海でなく高原です。これだけは決定事項です。夏の暑さから逃れるのが第一目的です。
そして、それ以外にも2つの要件を満たす必要があると考えました。「自宅からの時間」と「交通費」です。
自宅から90~120分で行けないと、面倒になり、頻繁には行かなくなります。おそらく。
また高速代が高いと行くのに躊躇してしまいます。一般道を使って行くという手もありますが、そうなると時間が高速の1.5-2倍以上かかることになります。億劫になり、行かなくなります。きっと。そうなると、高速でそれほど料金がかからない場所で検討しなければなりません。
自宅は、川崎なので、中央高速、東名高速、第三京浜が使えます。この高速から行ける場所を検討します。
まず、第三京浜が脱落しました。海に行くにはいいですが、第三京浜の行き先に高原はありません。
次に、中央で行く場所が脱落しました。山中湖、河口湖は、近くて良さそうだと思ったのですが、高速料金が高すぎました。往復で6000円、ガソリン代を含めて、1万円オーバー。これでは気軽に、毎週のように行くのは躊躇されてしまいます。長野は遠すぎて論外。
高速の選択肢が多いと思った川崎ですが、ボクの要件では、東名高速一択になってしまいました。東名から回って山中湖という行き方もありますが、それでも、高速代が結構かかります。片道2500円ぐらい?
すると、場所は箱根しか残ってません。箱根であれば、片道1500円、90分程度で行けます。もう箱根の一択です。いいことに、箱根は大好きです。別荘の場所は箱根に決定です!
戸建 or 別荘地戸建 or リゾートマンション
購入する場所は箱根に決定です。あとは、どのような物件を購入するかです。管理費を必要としない戸建、管理費を支払う必要がある別荘地にある戸建、リゾートマンション、の3パターンがありそうです。
意外や意外、管理費さえ目をつぶれば、ボクのスペック要件を一番満たすのはリゾートマンションだったのです。
リゾートマンションの闇
リゾートマンション、通称リゾマンは、バブル期に多く建造された、マンションでリゾートにあるため、頭にリゾートを付けて通常の居住用マンションと区別されています。しかし、所有は通常マンションと同様で区分所有(一室購入)が一般的です。越後湯沢のリゾマンを筆頭に、不動産ではなく、負動産、そしてついには腐動産とまで言われるようになった、悪名高き所有形態です。
では、なぜ、腐動産とまで言われているのでしょうか?
それは、設備面や管理面での問題(詳しくはWikipedia参照)、そして売却するまで発生する、管理費と積立修繕費があるからです。
マンションの区分所有になるので、住んでいようが住んでいまいが、所有している限りは、毎月毎月、管理費と積立修繕費を払い続ける必要があります。
リゾマン生活に飽き、売却しようと思っても売却できなければ、ずーーと、管理費と積立修繕費を払い続ける必要があります。その状態を、負動産や腐動産と言っている訳です。
ボクのマトリックスで「管理費」(積立修繕費を含む表現と判断下さい、以下同)が”1”となっている理由がこれです。あと、最後の項目として「流動性」を入れているのもこの理由(売れないと持ち続けなければならない)からです。
別荘地の戸建も“3”としているのは、金額はリゾマンまで高くはありませんが、同じ呪縛を抱えるからです。
リゾートマンション のメリット
「闇」ばかりスポットライトを当てるのはフェアでありません。また、それだけの情報で判断するのは、理性的ではありません。誤った結論を導き出す結果にもなり兼ねません。メリットも考えていきましょう。
「購入金額」「緑」「山」「温泉」に関していうと、他の選択肢以上にメリットがあります。
「緑」「山」のポイントが高いのは、大手や中堅デベロッパーが景観のよい場所を開発し、建造した「別荘」建物だからです。景色を売りにしている物件は多いですね。
また、集合住宅であるため、「温泉」についても入居者で費用を分担できるため、他の選択肢よりも、よりリーズナブルな価格で利用可能です。別荘地の戸建は、温泉権利金といちいち沸かすガス代と、結構な金額がかかってしまいます。それを考えると、リゾマンの温泉はメリット大です。
「購入金額」もピンきりではありますが、数百万~1000万円程度で、多くの物件が売り出されています。それなりに選択肢はありそうです。
それ以外の要件、「ブランク」で得点を入れていないものについても見てみましょう。
「ペット可」については、一部ではありますが、リゾマンでも、ペット飼育を許可している物件はあります。
結構ないのが、「ネット対応」の物件です。手頃な、数百万~1000万円程度の物件は、築年数が古いものが多く、光対応が出来ていないものがほとんどです。一日に数件のビデオ会議をしているボクが、別荘でテレワークをするには、必ず高速回線がなければなりません。
また、リゾートマンションなので、リゾートという名の、田舎、山近くに物件があります。携帯の電波もそれほどよろしくないのが現状です。「緑」「山」とトレードオフとなり、ネット対応している物件は限定的です。
「電車/バス可」は、娘が免許を持っていないためです。一人、あるいは友人と別荘に行く際の交通手段がなくてはなりません。別荘地の場合は、山を切り開き、広大な敷地を持つため、かなり奥まった場所にある場合があります。駅からバスに乗って1時間以上なんてこともあります。そう考えると、なかなか電車/バスで行くのは現実的でないなと思いました。
「徒歩10分に店」は、ボクが別荘を持ったときの憧れのひとつです。友人の別荘に泊めてもらった時、皆で朝、散歩がてらパンを買いに行きました。それがとても清々しく、気持ちのよいものでした。妻と娘にも経験させてあげたいと思っています。
もちろんただの散歩でもいいのかもしれませんが、目的地があった方が散歩も楽しくなるものです。妻と娘とワンコで、別荘から散歩しながら、朝食のパンを買いに行く、なんて憧れます!
「湿度対策」は、物件購入を真剣に考えるようになり、調べているうちに重要であると考えるようになりました。常にそこで生活するわけでないので、湿気は溜まりやすいとのことでした。特に緑が多い高原はなおさらです。
ターゲットとしている箱根も、友人の別荘では、冬でもずっと除湿機を付けていました。そこで、有利になってくるのが、リゾマンです。中高層階の部屋であれば、地面から遠くなるので、湿気もあまり上がってこなくなります。湿気対策としては、他の選択肢よりもメリットは大きくなります。
このため、得点をつけていない、ブランク部分の要件を満たす物件を見つけ、管理費と流動性の問題をクリアーできれば、リゾマンはとてもよい選択肢となりそうです。
リゾートマンションの問題点をクリアーする方法
「管理費の問題」
実は「管理費」の問題は、結構簡単にクリアーできます。最初に書いたようにボクは、不動産管理会社代表の肩書もあります。法人で購入し、法人で所有すれば、「管理費」を法人から支払うことができます。
そう税金対策として管理費を支払います。
ボクの場合は、不動産関連の仕事になるので、値上がりを見込んで不動産を仕込むことも当然ありえます(まだやってないけど)。その不動産のバリューをあげるために、DIYでせっせと作業をしに行く必要もあります。交通費も経費です。当然、売れるまでは、管理費を支払いを続けないといけません。
そうなると、物件購入費含め、交通費、管理費は全て必要経費です。DIYをしに行くので、日当も支払うことができます。法人の税金圧縮にも寄与しますね。
とはいえ、管理費は安い方がいいので、安い物件を探しました。
「流動性の問題」
次に「流動性」の問題です。先程、箱根のリゾマンは「価格もピンきりではありますが、数百万~1000万円程度で、多くの物件が売り出されています。」と書きました。
箱根あたりだと、越後湯沢と比べて、極端に安い物件はありませんが、圧倒的に流動性が高いのです。
理由は、ボクが「場所」選択で書いた理由からです。「すぐ行けて」「交通費が高くない」からです。
新宿から越後湯沢までは、2時間半で片道高速代は4420円です。往復となると、ガソリン代を入れて2万円コースですね。体力的にも、金銭的にも、そんな頻繁には行けません。
箱根であれば、同じように新宿を起点とした場合でも、川崎よりは若干時間もかかり、交通費も上がりますが、首都高代が余計にかかるだけです。圧倒的に手軽です。
また、箱根は歴史ある観光地、別荘地です。
バブル期に開発された観光地ではないので、観光スポットやその周りの食事処、商店といったエコシステムが形成されています。流行り廃れの影響も当然あるでしょうが、それ以上に昔から継続されているブランドがあります。今後も、日本の代表的な観光地、別荘地として、プレステージを維持してくれることでしょう(火山だけが心配です)。
そのような理由で「流動性」が高いのだと思われます。
「管理」「運営」の問題
もうひとつ忘れてはならない問題があります。詳しく書かなかった「管理」「運営」の問題です。
これも、上に書いた文章に、ヒントが隠されています。リゾマンは「マンショション区分所有」なんです。
「?」ですよね。種明かしします。
マンショション区分所有は、リゾマンだけでなく、都心でも一般的な所有形態です。で、あるなら、都心のマンションの管理や運用を参考にすることができます。いわゆる、いいマンションとはどういうマンションでしょうか? 場所は千差万別なので、それ以外に目を向けると、あるフレーズが思い浮かびます。
「マンションは管理を買え」です。
そう、区分所有のマンション価値を自分だけで維持するのは物理的に不可能なため、マンション価値を落とさないためには、管理に目を向けなさい、という意味です。
管理がしっかりしているマンションは、入居者もしっかりしており、その価値も毀損しにくいと言われています。
では、その管理がしっかりしているマンションとはどういうマンションなのでしょうか? なにか特徴はあるのでしょうか?
実はしっかりとした傾向があります。それは、
✔大規模であること
✔管理費<積立修繕修正費であること
「大規模」とは100世帯以上を指します。100世帯以上であれば、共用部分にかかる費用、修繕費用を折半できるので、その費用は、小規模(たとえば20世帯)のマンションに比べ、一般的に安くなり、管理が行き届いていると言われています。
また、人件費等の経費にあてがわれる管理費より、積立修繕費が高いマンションは、しっかりとした修繕計画を立てており、適正に修繕も実施される傾向があると言われています。
「管理費<積立修繕修正費」まで行かなくても、ちゃんと積立修繕費を高い割合で徴収しているマンションは、管理、修繕計画もしっかりしていると考えていいと思います。
そう、リゾマンにおいても、この2つのポイントを抑えればいいのです。これに該当する物件を購入すれば、「管理」「運営」の問題もクリアーできる可能性が高いと考えられます。
あと、管理費や積立修繕費を滞納している人がいないのも重要なポイントです。この滞納が多いということは、それだけ必要経費が使えないことを意味するとともに、入居者属性が悪いことを意味します。ここは正式購入する段でないと、なかなか教えてくれるものではありませんが、忘れずに確認しなければなりません。
担当営業マンから電話
こんなことを考慮して、ある物件にターゲットを絞ってました。実は、この物件の3部屋をすでに買いそびれていたのです。
一部屋目は、まだそこまで真剣にリゾマンを購入しようと思っていなかったため、検討している間に1週間で購入されてしまいました。
二部屋目は、二番手でダメ元。
三部屋目は、中層階の部屋であったので、後ろ髪引かれる思いで、紹介されるもお断り。次に紹介した人が、すぐに購入されました。
そう、この物件、流動性がめちゃくちゃいいのです!
数年間の実績も確認済み。飽きたらすぐ売れます。
そんなボクを覚えていてくれた担当のKさん、専任(この会社だけが販売できる形態)をもらったとのことで、昨日、いの一番に連絡をくれました。それも、最上階、給湯器交換済、今まで見た中では極上とのこと!
「買付すぐ出す」と、いうボクに、コンプライアンス上、内見してからでないと販売できないと諭す、Kさん。では、いつ行くかという日程調整をしながら、他の候補者がいるかと聞くと、ボクの後に連絡する人が2名いるとのこと。
「仮病を使って、会社休んででも一番に内見しに行く!」と熱意を込め、前のめりで話していると、「もう、の~ちさん、買っていただけそうなので、後の2名に連絡するのはやめます。知らせたら、ガッカリされると思うのでで!」とのこと。
まだ買えてませんが、ほぼ買えそうです!
買いたいと思ってから2年、この物件に狙いを定めてから7ヶ月、やっと買えそうです。嬉しくて、嬉しくて、noteに書いてしまいました!
購入できた暁には、写真もアップしたいと思います。まだ買えてないので、購入戦略のみの披露でした。