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2025年 注目すべき17のB2Bマーケティングトレンド

いつもご覧いただきありがとうございます。

今回の記事は、2024年12月17日の Forbes に掲載された以下のマーケティングに関する記事を意訳したものになります。意訳後に記事に関する考察を述べています。

17 Emerging B2B Marketing Trends To Watch For In 2025
2025年に注目すべき17のB2Bマーケティングトレンド


2024年が終わりを迎える中、B2Bマーケターたちは業界の新たなトレンドに注目し、2025年の成功に向けた準備を進めることができます。AIによるパーソナライズ、体験型マーケティングなど、多くの戦略が、マーケティングチームが効果的にターゲット層とつながり、関与を深めるための助けとなるでしょう。

以下に、Forbes Communications Councilのメンバーが2025年に予想される新興トレンドを共有しています。また、これらのトレンドを活用して企業が競争に勝ち抜き、業界で存在感を保つための実践的な方法についても解説しています。


1. AIの統合

2025年のB2Bマーケティングの新興トレンドとして、人工知能(AI)のさらなる統合が挙げられます。AIは、膨大なデータセットをリアルタイムで分析し、顧客ごとにカスタマイズされたコンテンツ、提案、アプローチ戦略をこれまでにない精度で提供できるようになります。
— サークシャー・ダガル(Artificial Intelligence Law Hub)


2. 動画コンテンツ

動画は引き続きB2Bマーケティングの主要なトレンドとして浮上します。顧客の体験談や操作手順を短いパーソナライズされた動画として提供することが重要となります。また、特徴、利点、ベネフィットをウェブサイト、メール、ソーシャルメディアを通じて説明する方法も鍵となります。これは、インフルエンサーマーケティングと動画利用の増加が要因です。
— デイビッド・ボランド(Wasabi Technologies)


3. 超パーソナライズされたマイクロコンテンツ

2024年後半に浮上しているトレンドに基づき、2025年にはB2Bマーケティングが超パーソナライズされたマイクロコンテンツに大きくシフトすると考えられます。成功する企業は、大量のコンテンツを持つ企業ではなく、適切なタイミングで適切な人物に適切なコンテンツを届ける能力が最も優れた企業です。
— ジョアン・ヤマニ(Adeia)


4. 人間味のあるパーソナライズコンテンツ

ソーシャルメディアのコンテンツは来年の最大のトレンドの一つとなるでしょう。B2Bブランドは、データベース型の無味乾燥なマーケティングから、人間味のあるパーソナライズコンテンツへのシフトを進めています。これはB2Cの世界で見られるものに似た進化です。例えば、LinkedInのインフルエンサーやTikTokのテンプレートに似たリール動画を想像してください。
— コビ・ベン・メイアー(Marketing Trailblazer)


5. AI生成コンテンツの減少

現在、AIは低品質のコンテンツを作成するために乱用されており、誰も読みたがらない内容が多いのが現状です。このトレンドが逆風を受け、こうした乱用が減少することを期待しています。AIは文法やスペルを保ちながらコンテンツを拡大、縮小、装飾する際に役立つべきであり、強い視点や独自のスタイルを持つ魅力的なコンテンツを書くための「副操縦士(copilot)」として賢く使われるべきです。
— ウディ・レダーゴー(Gong)


6. シームレスなAI顧客支援

プロダクトマーケターは、AIの役割をこれまでより静かにアピールするようになるでしょう。目的は、ユーザーがAIによって支援されていることを意識しないまま、シームレスにサポートを提供することです。そのため、マーケターは、製品説明においてAIがどのように統合されているかを強調するよりも、ユーザーにとってのメリットを重視した顧客中心のアプローチに移行します。
— ティフェン・ダノ・クワン(Amplitude)


7. 意図データを活用したリード獲得後のエンゲージメント

リード獲得後のエンゲージメントに意図データを活用するトレンドがすでに形成されつつあり、勢いを増しています。理想的な顧客プロファイルをターゲットにしたリードジェネレーションだけでなく、リードが資格審査を通過したり、顧客になった後も、意図信号を中心にセールスと協力しながらエンゲージメントを継続することで、成長の大きな機会を生み出せます。タイムリーで関連性のあるつながりは強力です!
— クレイ・チューテン(KeyMark Inc.)


8. プライベートコミュニティ

ユーザー、パートナー、開発者向けのオンラインスペースのようなプライベートコミュニティがB2Bマーケティングで注目され、重要性を増しています。ユーザーは、自分たちと同じ分野の他者とつながることを好みます。見込み顧客にとって、同業者が抱える課題を共有していることほど信頼できるものはありません。ShopifyやHubSpotのコミュニティのように、こうしたつながりを促進するプラットフォームはブランドの価値を高めます。
— ネイト・ロイ(Constructor)


9. 真の共感とつながり

多くのB2Bマーケターは、顧客が真に自分の声を聞いてもらい、理解されていると感じることに失敗しています。その結果、メッセージが一般的で平凡なものになりがちです。顧客の痛み、課題、懸念を深く理解し、それを反映させるブランドは、そうでないブランドよりも大きな共感を築けます。AIが普及する世界では、真の共感と顧客を助けたいという本物の意欲が、企業を際立たせる要因となります。
— ナタリー・ケリー(Zappi)


10. インフルエンサーとのコラボレーション

インフルエンサーとのコラボレーションは現在、B2Bマーケティングにおいて注目されており、リーダーシップの強化、見込み顧客とのエンゲージメント、関連コンテンツの生成に効果的なツールとして利用されています。B2B企業は、業界の専門家や主要な意見リーダーとのパートナーシップにさらに投資するか、自社の従業員をブランドアンバサダーにするようなコーポレートインフルエンサープログラムを開始すると予想されます。
— ラファエル・シュワルツ(TERRITORY Influence, a Bertelsmann group company)


11. イベントおよび体験型マーケティング

ポストコロナの時代、イベントや体験型マーケティングが復活し、リアルおよびデジタルの両方のアクティベーションでさらに創造性や革新が見られると予測されます。会議やウェビナーのコンテンツは、ソーシャルメディアや広告で活用されることで投資の効果を長期化させています。また、イベントは、特別プログラム(ブレイクアウトセッションやスタントなど)によってさらに進化しています。
— カリナ・コーガン(Infinite Reality)


12. 従業員インフルエンサー(Employee Influencers)

B2CブランドはTikTokのようなプラットフォームで従業員コンテンツクリエイターを活用してきましたが、B2B業界でもLinkedInのようなチャネルで同様の動きが見られるようになっています。そのため、従業員インフルエンサーが新たなトレンドになると予測されます。企業の人間的な一面を示し、従業員の専門性を示すことが、信頼を築き、売上を増加させる鍵となるでしょう。
— ブラッドリー・キーナン(DSMN8)


13. スポンサーシップ

完全に最適化された需要ファネルを持つB2B企業は、ブランドおよびスポーツスポンサーシップへの投資を増やしています。2024年には、オリンピック、WNBA、F1におけるB2Bスポンサーシップが増加しました。成功するペアリングは、ターゲットオーディエンス、彼らが好むスポーツ、企業の強みの重なりがあるものです。
— ケリー・マクドノー(Zip Co)


14. オウンドメディア

2年以内に、検索の50%以上が機械エージェントによって行われると予測されています。その結果、オウンドメディアの重要性が新たに増しています。企業は、ホワイトペーパー、動画、その他のコンテンツを保存するタブを増設し、エージェントが特定のトピックに関する情報を検索する際に簡単に見つけられるようにするべきです。「検索」の概念は、Googleに加え、すべてのアプリでエージェントを使用することを含むように拡大します。
— ボブ・ピアソン(The Next Solutions Group)


15. 「カジュアル」コンテンツマーケティング

B2Bマーケティングの新たなトレンドとして、コンテンツマーケティングの分野が挙げられます。B2B空間においてコンテンツを人間味のあるものにする動きが強まっています。つまり、B2Bコンテンツは従来のB2Cコンテンツに見られるようなカジュアルさを目指すべきです。企業間をターゲットにしているからといって、コンテンツが退屈である必要はありません!
— アレクシ・ランバート・レインバック(Xcellimark)


16. コミュニティ主導型成長

「コミュニティ主導型成長」が主流化します。企業は、ブランド認知を高め、リードを生成し、顧客ロイヤルティを構築するために、オンラインコミュニティやピア・ツー・ピアのエンゲージメントを活用するようになります。B2Bバイヤーは、従来のマーケティングメッセージよりも、同業者からの推薦を信頼します。そのため、企業はブランドを中心に活気あるオンラインコミュニティを構築し、知識共有を促進する必要があります。
— パトリック・ウォード(NanoGlobals)


17. インハウスでのコンテンツ作成

AIや機械学習はアウトソーシングマーケティングの成長を後押ししていますが、すべてのタスクがその流れに従うわけではありません。多くの企業は、経済的に有益な場合、コンテンツ作成などの活動を維持または内製化します。内製化と外注化の決定は、リーダーシップ、企業文化、資本、間接費、生産性、知的財産管理といった戦略的要因に左右される循環的なものです。
— マーク・レイニー(inQUEST Consulting)

以上が、Forbes の記事の意訳になります。
 
 


この記事に関する考察

"マーケティング"については、これまで、きちんとした教育や研修は受けておらず、数年前から独学で学習中となります。
もちろん B2B向けのサービスを取り扱っていることから「B2Bマーケティング」「サービスマーケティング」を前提に、「コンテンツマーケティング」を中心に書籍やWebサイトでの情報収集を実施しています。
今後は、これら情報収集したマーケティングの内容も note へアウトプットしていこうと考えています。
目下勉強中ですので、現時点は、"マーケティング理論"の観点では、たいした考察を述べることはできませんので、あしからず。

さて、今回の記事は、Forbes の2025年に注目すべき17個のマーケティングトレンドというものです。

マーケティングに関わらずですが、予想通りマーケティングについても、AI活用がトレンドになると予想されていす。

1.「AIの統合」は、様々なデータをAIで分析し、顧客企業向けに、コンテンツ、推奨サービスなどを、これまでにない精度で提案できるようになるかも知れないとの内容です。
次は、5.「AI生成コンテンツの減少」については、すでに昨年から皆さんもお気づきになっていると思いますが、AIで自動生成された記事は、だらだらと冗長的で、内容は間違ってはいないのですが、記事の訴求点・ポイントがなく、頭に入ってこないコンテンツが殆どです。
つまり「AIで生成したコンテンツは本当に価値があるのか」、「そのコンテンツに人間らしさを感じるのか」が、今後問われていくことになると考えています。また、価値や人間味が、さらなるAI進化でカバーできるのかどうかも注意していく必要があります。
6.「シームレスなAI顧客支援(カスタマーサポート)」は、製品・サービスへのAI統合です。マーケター自身の利用する製品・サービスにAIが統合され、それ(AI)に気が付くことなく、メリットを享受できるようになるとのいうことだと思っています。

マーケティングのコンテンツとしてのポイントは、2,3,4の「動画コンテンツ」、「よりパーソナライズされたコンテンツ」、「人間ベースでパーソナライズされたコンテンツ」が注目されるとのこと。
やはり、Webサイト・ブログに代表される静的コンテンツではなく、今後は、動画コンテンツへ注目が集まるのは間違いなさそうです。

8.の「プライベートコミュニティ」、9.の「共感とつながり」にあるように、顧客(企業)とのコミュニティに注目が集まるようです。コロナ前であれば、いわゆる既存のお客様を集めるフォーラムや製品・サービス毎のユーザ会が多く開催されていましたが、単純にそれを復活させるのではなく、新たなコミュニティの場を構築する必要があります。また、11.「イベント・体験型マーケティング」についても、昨年から、オンラインだけではなく、オフライン(対面)のイベントが徐々に復活してきています。適材適所で、ハイブリッド型でのマーケティングが必要になってくると思っています。

10.「インフルエンサーとのコラボレーション」は、”業界専門家や主要オピニオンリーダーとのパートナーシップ”、”従業員をブランドアンバサダーに変えるために企業インフルエンサープログラム”が注目されるとのことで、これまで企業では「エバンジェリスト」と言われていましたが、12.の「従業員インフルエンサー(Employee Influencers)」が、コロナ禍で多くみられるようになりましたが、今後はどんどん企業インフルエンサーが出現してくるのは間違いなさそうです。

14.「オウンドメディア」では、今後50%は人間が検索するのではなく、機械エージェントによって行われるようになるとのこと。つまりGoogle検索ではなく、ChatGPT(OpenAI)や、Perplexity、Gensparkなどでの検索が増加するため、それらAIの判断基準に合う、より質の高いコンテンツが必要になってくると言うことです。また、15.「非公式コンテンツ」にあるように、B2Bマーケティングのコンテンツにも、より人間味のあるものに注目が集まるようです。また、インフォーマルで、退屈をさせないコンテンツが必要となるようです。

つまり、この Forbes の記事のおける 2025年のB2Bにおけるマーケティングのポイントとしては、以下の5点になると思います。

1. マーケティングにおいても、AI活用は必須で避けらない。ただし、AIによるコンテンツ生成は、価値や人間らしさを正しく評価する必要あり。
2. コンテンツは、動画コンテンツ、さらには、よりパーソナライズされた人間味のあるコンテンツを作成する必要あり。
3. 顧客との関係性は、これまでとは異なる共感を気づくことができる新たなコミュニティを形成する必要がある。
4. エバンジェリストではなく、企業の従業員インフルエンサーを育成する必要がある。
5. オンライン、オフラインを適材適所で活用する体験型のハイブリッドイベントを企画・提供する必要あり。

2025年のB2Bマーケティング5つのポイント

以上となります。

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