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ナンバーナインは、同人誌即売会「コミティア」開催支援クラウドファンディングに法人として支援します。
私たちナンバーナインは、新型コロナウイルスの影響により開催中止が続く自主制作漫画誌展示即売会「コミティア」により本日8月28日開始された下記のクラウドファンディングプロジェクト、「『続けコミティア』自主制作漫画誌展示即売会COMITIA開催支援プロジェクト」に、同人業界を応援する意味を込めて法人として支援いたしました。
なぜ私たちがコミティアのクラウドファンディングを支援するのか。その理由について、少しだけお話をさせていただきます。
現場に行って初めて知った、同人業界の懐の深さ
ナンバーナインを立ち上げた当初は、メンバーの多くが商業漫画ファンであり、同人誌の世界に造詣が深いメンバーは少数しかいませんでした。最初に手掛けた漫画アプリ事業でも、商業作品を扱うストアとしてサービスを展開していたため、同人業界については執筆している私自身もまだまだ未知の世界であったというのが正直なところです。
そんな私たちが同人業界の扉を開いたのが、2年ほど前にデジタル配信サービスを開始した2018年でした。
☆コミティア126・企業ブースに「占いの館」出現☆
— ナンバーナイン公式 (@no9team) November 22, 2018
取次を通して200以上の電子書籍ストアに漫画を配信するナンバーナインが、あなたの作品とストアの相性を占います!
場所は東4ホール・企業13。出展される方もそうでない方も、11/25(日)はみなさまお気軽に遊びに来てください! pic.twitter.com/IYZ56i2Rxk
漫画読者をターゲットにしたアプリ事業とは打って変わって、「漫画家さんのためになるサービスを」という思いでデジタル配信サービスを立ち上げたこともあり、同年からコミティアでの企業ブース出展も開始しました。
初めて出展した時に企画した「漫画占い」は今考えてもよく分からない企画だなぁと思うし、そのよく分からない企画にもかかわらず想像以上に多くの漫画家さんがブースに来てくださったのはいい思い出です。(評判は上々でした)
話が逸れましたが、会社としても、私個人としても初めて出店したコミティアは、熱気と刺激と好奇心があふれ、創作に対する懐の深い場所でとても興奮したのを覚えています。同時に、商業漫画の世界にばかり目を向けていた私にとって、とてもポジティブなカルチャーショックを与えてくれたのです。
休憩時間を利用してブースを歩いて周った時も、気になる作品の多いこと多いこと。コミティアでは金銭感覚がバカになるということも、初回の参加で学びました。
以降は、イベントが開催される度に参加。グッズを販売したり、キャンペーン企画を行ったり、手を変え品を変えコミティアという祭りを楽しんでいました。
おかげさまで、ナンバーナインを知ってくれる漫画家さんが増え、デジタル配信サービスを利用いただく方もたくさん増えました。紙のみで販売していた同人作品を電子書籍化して月に数百万円以上の収益を上げる漫画家さんが出てくるようになり、個人で創作するという行為のポテンシャルの高さを実感しています。
同人誌即売会のおかげで生まれた漫画たちは、電子書籍化されることで商業漫画と同じ土俵に立てるようになりました。それは、熱狂的なファンだけでなくすべての読者に電子コミックスとして同人漫画を解放するということであり、もしかしたら一つの革命的な出来事なのではないかと思っています。
そんな折、新型コロナウイルスの影響で開催が2回連続で中止になりました。場合によっては今後の開催も危ぶまれるという状況に陥っています。そこからは御存知の通り、印刷会社が窮状を訴えていたり、オンライン即売会だけでは収益的に厳しいと嘆く漫画家さんの声を聞いたり、明るい話題がなかなかありません。
やはり、コミティアという創作者たちの祭りの火は消してはいけない。そういう思いから、ナンバーナインとして今回の法人支援を行わせていただきました。
商業も同人も関係なく、おもしろい作品が生まれ、読者に届けられる世界を目指して
私は、漫画の世界は商業と同人の境目は曖昧になると思っています。この流れは、電子コミックスが盛り上がっている今、加速度的に進んでいます。
弊社のデジタル配信サービスをご利用いただく漫画家さんは、商業誌で活躍する人も、同人誌を作ってたくさんのファンを抱える人も、どちらの世界で活動する人もいます。
ルーブル美術館が「第九の芸術」と認めた漫画。その文化を醸成してきたのは、歴々の漫画家さんたちによって生み出された素晴らしい作品たちであり、今も漫画を生み続ける漫画家一人ひとりの情熱です。商業で活躍していようが、同人で活躍していようが、そこに上も下もありません。
この誇らしい文化の担い手である描き手のみなさんが活躍できるコミティアという場が今後も末永く続くことを願っています。