
危ない会社を見分ける方法
こんにちは、ラン丸(@sign45917948)です。
あなたの会社の経営状況は大丈夫ですか?
今回は、会社をヒト、モノ、カネについて、「社長・役員・従業員」「商品・技術・サービス」「財務・資金繰り関連」という、経営状況を決定づける注意すべきポイントを3つの要素ごとにまとめていきます。
また、これから入社する学生や転職をする予定がある人は、ぜひチェックしてみてください。
社長・役員
☑ワンマン経営である。
☑倒産歴がある。
☑内紛がある。
☑公職など経営とは関係のない肩書が多すぎる。
☑不在のことが多い。
☑素行面で妙な噂がある。
☑家庭が円満でない。
☑仕事より優先しているものがある。
☑極端に労働組合を嫌っている。
☑ブレーンが機能していない。
☑社長・役員に活力がない。
☑業界での経験が不十分。
☑市場動向、コスト意識など発想に客観性がない。
☑経営バランス感覚が不十分。
☑意思決定が遅い。
☑公私混同が目に余る。
☑従業員をけなすようなことがある。
☑意志が弱い、人がよすぎる。
☑有能な幹部が退職している。
とはいえ、完璧な会社はないので、参考程度にとどめておいてください。
客観視することは大切です。
従業員
☑従業員の退社が目立っている。
☑経理担当者が不在がちだったり退職している。
☑従業員の社長や幹部に対する悪口が増えている。
☑中堅社員の酒を飲む機会が増えている。
☑所在なげにしている従業員がいる。
☑接客や電話応答に身が入らない。
商品・技術・サービス
☑商品構成にバランスが取れていない。
☑企画・開発力が劣っている。
☑コスト競争力が劣っている。
☑商品クレームが恒常化している。
☑納期が守られていない。
☑成熟商品である。
☑在庫に極端な増減がある。
☑類似商品が多く出回っている。
☑荷動きに不審な点がある。
☑在庫管理が適正でない。
☑特定の取引先への安売りがある。
☑業種・取引高に不審がある。
☑ダンピング、出血受注をしている。
☑商品が季節的要因に左右されやすい。
☑過大な設備投資がある。
☑過度な安売りをしている。
☑設備投資の分だけ売り上げが増えていない。
☑検収が甘くなっている。
☑サービスがないがしろになっている。
☑原材料の入手に苦慮している。
☑得意先の安定度がない。
☑市場が限定(狭すぎる)されている。
☑単品技術を過信している。
☑押し込み販売をしている。
☑買い急ぎや売り急ぎがある。
☑仲間取引が急増している。
財務・資金繰り関連
☑売上高の横ばい、減少が3年以上続いている。
☑3期連続の赤字となっている。
☑売上増に疑問がある(粉飾)。
☑財務諸表に急変がある。
☑売り上げに占める交際費が多い。
☑金利負担の増加に疑問がある。
☑1年以内に月商の2分の1以上の焦げ付きが発生している。
☑借入金が月商の3倍以上である。
☑保証債務が目立って多い。
☑取引行との関係が悪化している。
☑取引銀行の格や数が適正ではない。
☑小口の支払いを手形で支払っている。
☑決済日が増加している。
☑仕入先からの受取手形がある。
☑手形が市中金融に流れている。
☑多重リースの疑いがある。
☑減価償却が適正ではない。
☑融通手形の噂がある。
☑税金の滞納がある。
☑当座預金の出入りに不自然な増減がある。
☑売掛金の回収サイトが長期化している。
☑商工ローン、消費者金融を利用しはじめた。
☑不動産の担保権者に個人名が入っている。
☑担保権者が目まぐるしく変わっている。
その他
☑本業外への投資が目立っている。
☑事務所やトイレが清潔ではない。
☑不審な人物が出入りしている。
☑同業者組合に参加していない。
☑政治家、芸能人、暴力団との付き合いがある。
☑会議が急に多くなっている。
☑人材育成がないがしろにされている。
☑極端な経費節減を言い出している。
☑安易な転業をしている。
☑規模の割に子会社(関連会社)が多すぎる。
☑関連会社間での利益調整がある。
☑同業者や近隣での噂に不審なものがある。
☑社名変更が頻繁にある。
☑広告の急増、激減、誇大広告がある。
☑強力なライバルが出現している。
☑商号変更や本店所在地の移転が多い。
☑扱い商品が目まぐるしく変化している。
☑取引先が急に変更されている。
☑構造不況業種である。
☑銀行や信用調査機関などへの照会が多い。
☑極端な秘密主義である。
☑社会的制約、法的規制が進んでいる業界である。
☑立地条件に不利がある。
☑海外進出がうまくいっていない。
参考文献
倒産の前兆 30社の悲劇に学ぶ失敗の法則 (SB新書)
本書では、破綻の型を以下のような例で挙げています。
・業界構造・市況変化の波を打破できなかった例
・大ヒット商品がむしろ綻びを生んでしまった例
・旧来型ビジネスモデルにしがみついて潰れてしまった老舗の例
・急成長したベンチャー企業が急転落してしまった例
・攻めの投資で破綻してしまった例
・経営陣と現場の乖離で破綻してしまった例
・トップが不正行為に手を染めて破綻してしまった例
以上のような事例に分類したうえで、それぞれの分類ごとの破綻ケースの実際をさまざまな業種から選択し、最後に当該ケースの「失敗の原則」を箇条書きでまとめています。
本書の破綻例を読んでいると、投資詐欺やトップの不正行為で破綻してしまった例は問題外ですね。
一方で業界構造・市況・時代の変化を読めずに対応できなかったり、旧来型のビジネスモデルに固執して破綻してしまった例や、一過性の大ヒット商品依存の体質から脱却できずに破綻してしまった例があるかと思えば、逆に事業の拡大・多角化・業態転換を失敗して破綻してしまった例もあるなどがあります。
企業の経営陣の路線判断の是非・当否がまさに存続と倒産の運命の分かれ道になっている例が多く、経営陣次第で企業はどうにでもなってしまうものだと思い知らされました。
まとめ
このチェックリストは、新規取引を始めるとき、あるいは既存取引先に対する信用を確認するときに、営業担当者と審査担当者が取引先をチェックする項目になっています。
事前にこのリストを確認することで新規取引を始める際の情報の1つになり、当事者としても危ない兆候に気づきやすくなるはず。
ご参考になれば、幸いです。
今回は、以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。