北海道遺産シリーズ(8)〜根釧台地の格子状防風林
北海道にだって歴史がある。そんな歴史をたどり、未来へ紡いでいく北海道民の宝物。そんな北海道遺産を自身の足(車)で巡り紹介しようとおもう。なお、記事作成にあたって、『北海道遺産 完全ガイド』北海道新聞社 を参考にさせてもらった。
9/67個目の紹介。
北海道遺産は有形無形の区別なしに選定される。従って、見ることができる期間が限定されていたり、文化的なものが遺産とされていたり、そこへ行けば必ず、見られるのかというと、そうでもなく、取材することが困難なものがいくつかある。また、かなり広範囲にわたるものがそれに指定されていたり、空からみないと分からないようなものが選定されていたり。さまざまな形態となっている。
今回は、おそらく紹介することは不可能だと思っていた「根釧台地の格子状防風林」を紹介する。この遺産は公式サイトの紹介だと以下の説明がされている。
「なに?スペースシャトルだと?」「宇宙からみないとわからないものなのか?」というのは大袈裟なのだが、実際に飛行機に乗って空撮でもしない限り、それは見ることができないため、紹介するのは不可能だろうなと思っていた。ところが、よくよく調べると、それをみられる展望台があるとのこと。中標津の開陽台というところ。たまたま、道東へ出向いたので、立ち寄ることができた。
実に広い。これぞまさしく北海道らしい風景。
根釧台地、北海道でも有数の酪農地帯である。歴史は、明治初期の開拓時代。北海道の開拓時代を調べると必ず出てくる「お雇い外国人」というキーワード。「青年を大志を抱け」で有名な、クラークさん。札幌市の真駒内に記念館まであるエドウイン・ダンさん、そして、ホーレス・ケプロンさん。ここはアメリカ人のケプロンさんの指導でつくられた農地区画をもっている。広大なアメリカと似た北海道にて、直線的な区画を持った農地を作り、防風林で区切るというもの。
約3キロに及ぶ間隔で、防風林の幅は180メートル。従来では考えられないような”宇宙からも見える”スケールで作成された。
開陽台からもみえるのだが、若干、区画感は薄れてしまっているかもしれない。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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