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『強すぎる数え歌』(毎週ショートショートnote)

ひとつとせ
人は見かけによらないって言うだろ?
子供の頃は、本ばっか読んでるヤツだったよ。
俺そん時からこんなだし、俺らが仲いいの
周りのヤツらは不思議だったみたいよ。

ふたつとせ
ふたりいつもいっしょにいたよ。
俺しょっちゅうケンカふっかけられて
そのたびにヤツは巻き添えくらってさ。
でもヤツがボコボコにされた記憶はないなぁ。

みっつとせ
右の頬んとこキズあんだろ?あれ、高校の時だってさ。
そん時には俺はもう働いててずいぶん会ってなくて
ヤツは顔切られたけど病院送りになったのは
相手の方だったって人づてに聞いたよ。

よっつとせ
ようやく会えたのは成人式。
何も変わってなかったよ、昔に戻ったみたいだった。
それからまた会うようになったね。

・・・

ここのつとせ
ここんとこ会えてないな。
また会おうって約束したけどね。

とぉとせ
とぅとぅそれも叶わなくなっちゃったな。
今度世界タイトルマッチなんだとさ。
どんだけ強くなってんだって話だよ。

やれ、とことんとことんせ

(410文字)

<あとがき>
小学校で中津川野外学習センターって宿泊施設に泊まって
ハイキングやキャンプ、川遊びなどをする行事があって、
雨天中止となったキャンプファイヤーの代わりに
室内での出し物でみんなで歌った
♪ひとつとせ 人の気持ちも知らないで
 雨が降る降る中津川 やれとことんとことんせ
という数え歌を思い出しながら書きました。

<ChatGPTによる解説>
このストーリーは、長い付き合いがありながらも、
お互いの成長や違う道を歩んでいく中での変化を描いています。
友情や絆は時間や距離を超えて続くものだと感じられます。
また、友人の成功や忙しさに対する驚きや、
彼との繋がりを大切にする気持ちがストーリーの重要な要素ですね。

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