『ハウルの動く城 1 魔法使いハウルと火の悪魔』 - ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
すごく読みづらいと感じたが、自分のコンディションの問題だと思う。連続して読めなかったり、単純に集中力が欠けている時が多かった。(実際には読みやすい方なんだろうと思う。)
本当は若い女性であるソフィーが老婆の姿に変えられ、プレイボーイの魔法使いハウルの家に図々しく上がり込んで家族(?)の一員となり、その生活に首を突っ込み、仮の姿のまま一種独特の覗き趣味を満足させるみたいなあの特別なシチュエーションを楽しむスタンスがないと「今何やってるんだっけ?」という感じになりがち。ましてやジブリ映画との違いに気を取られてしまって内容に没頭できなかった。
冒頭から「七リーグ靴」というものが知っていて当たり前のように言及されたり(これは聞いたことがなくて自分で調べた)、ソフィーが「長女だから失敗するに決まってる」と持ちネタのように何度も言っているのだが意味があるのか無いのかも良く分からなかったりした。話に乗れないまま読み進めていたが、最後の解説を読んで大体回収できた。なかなかの名解説だと思った。翻訳は西村醇子。この解説は荻原規子とある。
自分の経験から言って、本編より解説の方が面白い時は大抵まともに読めてないだけだ。
正直言うと一応読み終えたという実績解除のため、あとはジブリ映画との差分取得が目的になっていたところがあり、良くない読み方をしてしまった。積ん読が多過ぎて心理的に圧迫を感じているというのもある。早めに消化していきたい。
それにしてもファンタジーって随分ハイコンテクストなんだなと思った。ジャンル初心者に厳しいというか、最低限その筋のバイブルみたいな作品はまず読んでいて当たり前という前提がある気がする。
ハイファンタジーとかハードSFとか本格ミステリとかまあ大体こんなもんらしいとどっかで聞いた気がする。
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