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永遠曇り空

2024年9月21日、AM3:00。

今私はベッドに腰掛け、咽び泣いている。


2024年9月19日。

この日はたまたま優斗担の友人と一緒に居た。起床した友人が"何?優斗くんが、。なんかみんな泣いてる。"と隣で焦っている。咄嗟に変な悟りを感じ、尋常じゃないほど胸騒ぎがした。
そんな筈ないと自分に言い聞かせながら慌てて携帯を見ると目に飛び込んできた文字は、

『髙橋優斗 退所』

世界が狂った。大切なお知らせ。22分の動画。
私はこの日、人生で1番短い22分を過ごしたように思う。正直あまり記憶がない。条件反射で1度涙を流したもののその後はふわふわと夢を見ているようで、遊びや仕事に没頭してずっと人と接していると麻痺するのか余計に泣けなかった。そしてなんだか、地に足がつかない感覚を過ごした。途端、気持ちが込み上げてきても涙を堪えるというよく分からない葛藤を繰り返して分かり易く、動揺した。


そして凡そ40時間後、冒頭に戻る。漸くこうやって本気で泣けているのだ。


担当ではない私がこんな垂れ言を紡ぐのはもしかしたら間違ってるのかもしれない。だけど1人になると無言になると止めどなく涙が溢れてくる。これが全てだと察してほしい。どうか弱音を許してほしい。私だって猪狩さんと同じくらい優斗さんのことも愛していたから。
何か最悪な幻を見たのではないか、空想の地獄なのではないか、どうにかこれが夢であってくれ。あの日から毎日そう思いながら朝を迎えるのに何ひとつ嘘じゃない日が訪れる。私の中で時が止まってしまった。なのに日常は変わらず動いている。
世界は残酷だ。


何がいけなかったんだろう、どうしたら良かったんだろう。今どれだけ足掻こうが何も事実は変わらないのにそんなことばかりずっと考えてしまう。誰が10日あまりでこの事実を受け入れ覚悟を決められるのだ。無理に決まっている。ライブ動画やYouTubeなんて到底見れなかった。慟哭する他ないと分かりきってるから。

だけど、それと同じくらいこれ以上の後悔はしたくないという思いも強くあった。歯車が止まる前に5人を沢山インプットすることこそHAFとしての義理があるんじゃないかって。HiHi Jetsが5人でいる内にアイドルとしての髙橋優斗が生きている間にこの目でしっかり収めて送り出そうと、そう決意した。
勿論見たくなんかない。だけど過去と化した後に見る方がもっと辛い気がして無理に自分へ言い聞かせた。
案の定、泣いて、泣いて、とにかく泣いた。今見たもの全てが未来で一生見ることが出来なくなるなんて信じられなくて、10月からも変わらない5人が当たり前にいるような気がしてならないのに。あまりにも思い出が大きすぎた。希望を抱きすぎた。夢を追いすぎた。認めたくなかった。知りたくなかった。


ハートのお口でチャハチャハ笑う可愛い優斗さんが好きだった。MCでデビューを知らせる手紙を読む優斗さんと泣きじゃくる4人を見たかった。店頭に並ぶCDを見てひとつ夢叶ったなぁと泣きたかった。ジュニア時代にこんなにもオリジナル曲があったんだよと自慢したかった。優斗さんのソロ曲で4人がバックダンサーを務める姿をこれからも見れると思ってた。キラキラ王道のアイドルソングが様になってる姿を見てこれが俺らの優斗なんだぞと誇りにしたかった。だぁどらでゆうぴ〜コールをまだまだやりたかった。声出し対決で優斗さんをいじりたかった。イヤモニを外して嬉しそうにHAFの声を聞く優斗さんの愛を感じていたかった。愛おしい滑舌に突っ込みたかった。東京ドームで"やっとここまで来ました!だけどこれで終わりじゃない、これからもっと邁進します!"と言う5人と拳を上げたかった。国立競技場で雨が降って"ローラー使えねぇじゃねぇか!"とみんなでずぶ濡れになりたかった。俺じゃねぇ俺じゃねぇとお互いに雨男を押し付けて喧嘩してほしかった。MC長えよって怒りたかった。異端児と呼ばれるほどいつまでもガキでむさ苦しい5人を見てまた馬鹿してんのかって笑っていたかった。

10年後の答え合わせをしたかった。


答えなんて、なかった。



足りない、足りない。まだまだやりたいこと成し遂げたいことがいっぱいあるのに。"おめでとう"この言葉をかけるのがこんなにも敷居高いものだと思ってもみなくて。代わりに放つ言葉は"今までありがとう"なのか。


アイドルが永遠でないことなんてそんなの分かってるんだ。でもその終わりは20年も30年も先のものであって、卒業という形の解散であることを勝手にこじ付けていた。事務所の内情が二転も三転もして不安になる年もあった。だけどHiHi Jetsにおいて、彼らが周りの変化に囚われたとしても五に拘る大前提だけは崩れるなんて1ミリも思ってなかった。だって、私たちよりも何よりも本人たちがそれを望んでいたから。これも私の過信だったのかな。
ぜんぶぜんぶ、過去になんてしたくなかった。5人でなきゃ星は作れないよ。伝説は辿れないよ。優斗さんが真ん中にいないとシンメって成り立たないんだよ。どこまでも縋って、ごめんね。


後悔はない、彼はそう言っていた。この事実が間違いであってほしいとは強く思うけど間違いだとは思っていなくて。それは優斗さんを決して否定したい訳ではないという真理にあって。
私情、嵐が活動を休止した時この世の終わりくらい泣いた。だけど彼らには希望があった。解散ではなかったから。ただ寂しさに変わりはなくて。
そんな時救ってくれたのがHiHi Jetsだった。初めてだった、自分が好きなグループを最前線で推しているときにに誰かが欠けるなんて。基本的に推しをも引っ括めてグループ毎好きになる私だから動悸が止まらないのは当然で。勿論本人を推しにしている人にとって私なんて烏滸がましい存在である。でも今回の件で世間全体が揺らいだ。HAFは愚か誰しもが"あの髙橋優斗が"と多くの反響を呼んだ。優斗さんはそれ程、影響力のあるひとなの。
ねぇ、なんでそんなに清々しい顔をしているの?置いてかないでよ。


HiHi Jet(s)に出逢った年、未来を託されキラキラと耀う10人が居た。GALAXY BOXとか懐かしいな。作間さんが加入した年、嬉しかった。大人数居たHiHi Jetが4人、そして5人になってHiHi Jetsになって、固まった気がした。これだ、と。

p.s.このタイミングで猪狩さんの伝記を拝読してしまい、拗らせに拍車を掛けてます。無念。

色んな景色を見た。ローラーならではの迫力を得られるグループの強み、初めて間近で見た時の圧倒されたあのトキメキは今でも記憶に残っている。素人目に見ても優斗さんは本当にローラーが上達した。ご無礼お許しを。でもほんとうに。1度だけローラースケートを滑ったことあるが私には伝う壁から手を離すことさえ出来なかった。知ってる?ローラーって片足3kgもあるんだって。野球少年だった彼が、その重い鉛を自身の一部として立派なダンスを踊れるようにまでなった。真っ直ぐで甘い歌声はずっと変わらず優斗さんの強みで。HiHi Jetsで感じる友達のような親近感を得られていたのは間違いなく優斗さんが生み出していた一種の才能だった。


初めてMステに単独出演した日、音楽の日で心臓破りの坂を登り切った日、YouTubeでMVを勝ち取ったこと、HiHi Jetsとして単独の冠番組が生まれたこと、ライブの会場がどんどん大きくなっていったこと、"次は僕たちが最速でデビューします"と強い眼差しで宣言してくれたあの日、4都市アリーナツアーが出来るまでになった、HiHi Jetsが史上初の4日間8公演を飾ったこと、ジュニアにしてオリジナル曲が30曲を超えた、演出だって自分たちで熟してきた、主演ドラマも出来た、声優としてアニメに出たこともあったね、しょうもないYouTubeでケラケラ笑った、沢山の絆を見た。思い出はいつも5人一緒だった。

だからこそ、これからもっと夢を見るつもりだった。HiHi JetsもHAFも。大きく羽ばたこうと力んでいた。デビューしていればこんな結末にならなかったのかな。ジュニアでいながらここまで登り詰めて色んなことに挑戦してきたのに。ジュニアという肩書きだからこんなにも呆気なく終わりが来たのかな。こんな壁が邪魔をしていたのならデビューの肩書きなんて消えてしまえば良いのに。何度そう思ったか。"何をすればデビュー出来るのか自分たちにも分からない。"瑞稀くんは言っていた。尽きてしまったかな。頑張らせすぎたかな。どこを取っても彼らに足りないものなんて微塵もなかったのに。悔しいよ。

BINGOツアーの初日、全員でバク転したこと、最後にでっかいパフォーマンスを見せたかったのかな。オーラスであれだけ駄々を捏ねてインスタライブをやった理由も今じゃ痛いほど分かる。YouTubeは400本に達した。最初の動画から6年。長いよ。猪狩さんにも"ただちょっと、長すぎたってだけなんだよ。"なんて言わせてしまった。月が遠すぎて、ごめんね。



退所が決まった現在、HiHi Jetsとして達成したことのないYouTube1000万回再生を目指してみんなが一致団結している。(2024.9.29 AM3:00、見事突破したよ。おめでとう。)クリエのHiHi Jetも500万回再生を突破した。同時にダブルで遂げた奇跡だよ。優斗さん、見てる?HAFどころか他グループのファンの方々、何なら他界隈の方々までもが最後の餞にって力を注いでくれたんだよ。こんなにもでっかい愛の形ある?どこを取っても暖かくて、ううん、もはや暑いくらいあるこの熱量。みんな優斗さんが大好きで仕方ないんだよ。



9月29日。

私は、あれから日が経つにつれゆっくりと現実を噛み砕き、自分の気持ちを認めてあげている。少しでも優斗さんを笑顔で送り出したい心情が前に出てきた。だけどそんな情緒もふとした瞬間に振り出しに戻る。最後、最後って本人たちがそう言うんだもん。1年以上話し合ってきた彼らと10日しか猶予が与えられていない私たち。何も分かんなかった。

優斗さんの名前も出身も誕生日も血液型も、太眉がチャームポイントなのも、綺麗な長い睫毛も、顔がとてつもなく小さくてガタイは良いのに細身なのも、ハマったらずっと同じもの食べちゃうのも、私服がダサいのも、変わらず好きなブランドも、野球少年でベイスターズが大好きなのも、写真は野球部ポーズなのも、キャップを裏被りしちゃうのも、コンタクト2枚重ねてつけちゃうお茶目なところも、中途半端に長い靴下履いてきちゃうところも、手の甲で口を隠す仕草が照れ隠しなのも、疲れたら黙っちゃうところも、すぐ茶番に走ってふざけちゃうのも、寂しくなったらだる絡みして遇らわれるところまでがセットなのも、全部知ってるのに、知らなかった。
どうしようもない。感情は本人にしか知り得ないから。だから否定だけはしたくはなくて。だけどまだずっと側に居てほしくて。離れてほしくなくて。私の我儘だけが先走りしている。毎日。


ライブを口実に新しい土地を沢山知れた。初めての地方に足を運べた。飛行機に乗って日帰りで現場に行ったこともあった。台風と戦いながら水道橋に向かったりもした。遠征で来た舞台が当日中止になって泣きながら帰った日も今じゃ笑い話に出来るよ。数々の素敵な友人とも出逢えた。ぜんぶHiHi Jetsが5人が優斗さんが見せてくれた宝物。
どんな優斗さんも見守りなんだかんだよく一緒に居る橋本さん、大嫌いが大好きになり今では嬉しそうに優斗さんの話をする瑞稀くん、お互いに舐め合ってぶつかり合って信頼の上双子のように喧嘩してきた猪狩さん、優斗さんには頼られながらも本当のお兄ちゃんのように優斗さんを慕う作間さん。こんなメンバー愛とか、大好きだった。

みんな勝手に前向かないでよ。一緒に居ちゃだめなの?終わんなきゃいけないの?誰も悪くないからこそ堪らなく悔しくて、形は壊れるけど少しだけ綺麗な結末だからより縋ってしまって。たのしー!かなしいー、、、。HiHi Jetsさいこー!髙橋優斗だいすきー!さみしー、、、。そんなきもちがずっと、ぐるぐると。





私は夏が嫌いだ。
暑くて汗ばむこの季節が嫌いだ。

最近、急に涼しくなった。過ごしやすくなった秋の訪れが夏の終わりが嬉しい筈なのに、夏のように燃えたぎる優斗さんが居なくなるこのタイミングで途端に涼しくなる9月の終わりが寒くて悲しくて堪らない。気づいてしまった。私は、夏が、大嫌いで大好きだ。

そういえば、地球に第二の月が訪れるんだって。彼らが辿り着けなかった月、別惑星として現れるんだって。こじ付けがましいけど、さ、世界をも天気をも宇宙をも巻き込んじゃうの、優斗さんってどこまでも主人公なんだね。花弁が散るように、最後まで美しいんだね貴方は。蝋燭の灯火を消さなきゃいけないかな。


ねぇ優斗さん、私にとっていまの景色は曇りだよ。太陽も月も見えない、曇り。晴れてもない雨も降ってない、只々どんよりとした曇り空。雨が降るから煌めく空が虹が見れるの。晴れるから美しい星が見えるの。大雨、降らせてよ。なんて。



何も出来なくて、最後にファンレターを書いた。
ありったけの感謝を込めた。

優斗さんには幸せになってほしくて。彼が今後歩む人生がとびきり明るく楽しく、時に泣いたっていい、また笑って、ずっと美しく耀うものであってほしくて。勿論それは、橋本さんも、瑞稀くんも、作間さんも、そして猪狩さんも。みんなに対しておんなじきもちで。


まだまだ整理をつけることは難しいけど、猪狩さんの言葉を借りるなら私は今までの全てを抱きしめて歩いていきたい。ゆっくりと。一歩ずつ。未来は誰にも分からないけど、過去は決して消えたりしないから。



優斗さん、ありがとう。楽しかったよ。愛してたよ。これからも愛してるよ。大好きだよ。




最後に、

私が初めてブログを認めた日から欠かさずずっと、文末に添えている言葉をひとつ。



JETでDOするLIFEを彼らと共に。



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