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アナログ盤の世界

※2012年10月3日作成

最近アナログ盤が楽しい。

溝のなかから

くるくる回る円盤から不思議なことに音楽が聴こえてくる、ってのがまず良い。
レコードの溝の間で演奏してる感じが良い。
あとベースの音がめちゃくちゃ音が良い。
締まった音が気持ち良い。
音も(クリアさとは違った、存在感というか)よく聴こえてくる。
そう言えば最近知ったが、グルーヴってレコードの溝そのものを指す言葉らしい。言い得て妙。
7,000円のプレーヤーと500円の中古盤でも、そんな感動を味わえたので本当に驚いた。良し悪しは置いといて想像以上にCDやデータと全然音が違った。

体験

CDサイズでは感じれなかったハッとするようなアートワーク体験も良かった。
盤を探すのも噂通りとても楽しい。
出会いがある。街へ赴かなれば無かっただろう出会いが。
ダウンロードやAmazonもそれはそれで楽しいけど。

それと、あの重さ。
家に着くまでの間の荷物の重さも「アルバムを買った」という確固たる手応えがあって良い。
レコードを出すのもしまうのも埃がくっつくのを気にかけるのも思った以上に手間だったけど、その時間が期待感を煽って良い。
マウスのクリックやタップで再生するのに慣れてしまった最近じゃ味わえない体験だった。

よく言われるようにレコード聴くのって圧倒的に手間だけど、
(そこに無駄な時間があったとしても)手間暇掛けて得られた体験は刻まれる。
その感じが楽しい。
針が溝を走ると、自分にカッティングしてるような感覚。
レコードとはよく言ったもので聞き手にも記録される心地がした。

日中「早く帰ってあのレコード聴きたいな」とか思ってしまうこの感じは、学校からダッシュで帰宅してドラクエやFFやっていた以来のような気がする。

懐古趣味的にアナログを楽しんでいる面も無いことは無いけど、それ以上に無線LANやBluetoothで音を飛ばしたりして、いつでもどこでも気軽に音楽を楽しめるようになった今だからこその体験だったかもしれない。

器の大きさ

アナログ、敷居の高さにかなり身構えてたところあったけど、意外とそんなことなくて懐の深いなかなか素敵なヤツだった。

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