2015年を振り返る。

今年は、何と言っても、はるしにゃんが死んだ。友人が1人、確定的に会えなくなるというのはでかい。

triggerがあった。関係者諸氏には感謝しているが、開店早々にスピード退職。でも面白い友人が増えた。

あと初めてヨーロッパの空気を吸った。パリにしか居なかったけど。本場の強みというのを痛感。主に建築と都市計画。食に関しては、まあ、大して贅沢はできなかった。

テーマごとにまとめると。
【仕事】
書評家、Book News運営というのが、事実上の開店休業になった。新しい書評のスタイル、本の読み方、というものを提示しようと大それたことを考えているが、要は戦略性がなかったと思っている。今は所謂充電期間。
昨年からお世話になっていた高円寺グリーンアップルを年始あたりに退職し、先述のとおり渋谷のマンガサロンtrigger立ち上げに関わる。方向性が合わず、他に仕事を探して現職に拾われた感じ。相変わらず行き当たりばったり感があるので、来年以降はもう少し組み立てていく意識を強く持ちたい。
なお、今年の年明けには敬愛するMORRIE氏のインタビューをまとめたものが公開された。光栄にも、他の人にはできなかったのではないかと言っていただいた。仕事自体は昨年作業したものだけれど、業績としては今年に数えていいだろう。
http://realsound.jp/2015/01/post-2296.html
◆関連記事としてこちらもどうぞ
http://www.n11books.com/archives/43039143.html

【健康】
物心ついてからもっとも規則正しく健康的な日々を送っている気がする。毎日のほぼすべてを徹夜してるような人生は博打に近い。博打には負けて、ほぼ素寒貧になったけど、得るものは得たしもういいかなという感じ。
有り体に、スキンケアとダイエットに励みたい。

【旅】
あちこちに連れ出していただいた。外出嫌いの僕としては異例のことだ。
箱根や湯河原の温泉宿で、ただ安らぎ、そこに積もり積もった時間の澱のようなものを感じる、みたいなことを堪能した。
先述のとおり、パリにも行った。チーズとショコラとパンは向こうの方が当然だけど圧倒的に美味い。街並みが恐ろしく美しい。日常が極めて豊かだ。条件の違いというのを考えさせられた。

【芸術】
相変わらず、記憶に残っているものがほとんどない。
パリで行ったオランジュリー美術館の『睡蓮』は良かった。
今年刊行されたものでもっとも感動したのは、ハマザキカクさんの『デスメタルアフリカ』。地理的な広がりも、ジャンルの広がりも圧倒的。インターネット経由で取材しつつ、生の人柄が色濃く打ち出されている。奇書だった。
斧屋氏による『東京パフェ学』も良書。お陰様でパフェの楽しみが何段階も深くなった。
あと、以前より注目している映画館監督の佐々木友輔氏の作品『DROP SHADOW/落ちる影』にて俳優デビューもした。佐々木さんの映画には以前の『アトモスィア』で、割と重要な役割で出演させていただいていたが、そのときは声だけだったので、今回のように顔がでるのは緊張した。
僕の演技はともかく、ひとつの時代のひとつの気分を刻印した作品として、今後繰り返し言及されるべきものだと思う。光栄なことです。

僕の妹も含め、何人かが結婚し、何人かが子供を産んだ。幸せになってほしい。幸か不幸か、離婚の話は記憶にない。

【食】
初アピシウスがなんといっても衝撃的。来年はロオジエに行きたい。
ようやくお鮨を食べられるようになってきたので、美味しいお寿司をいろいろ試してみたい。
ステーキを焼くのにハマってきている。もっと定期的に焼きたい。
パフェはデニーズの月替わりのものか、浅草のフルーツパーラーゴトーのもの、もしくは高野新宿本店のものが定番になり、逆に他のお店のものにほとんど興味を持てなくなってきている。保守化。
ショコラはこの一年をかけてエスコヤマに納得させられ過ぎている。ネットショップがわかりづらいので、買いやすくなったらありがたいなと思っている。

当然、書き洩らしたことは無数にあるだろうけれど、思い出せていないことは仕方ない。ではまた来年。

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