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にじ屋の『原寸しごと風景』

以前から、関わりを持たせていただいている、リサイクルショップ「にじ屋」さんに一昨日、土曜日に行ってきました。

さいたま市の虹の会さんが運営するリサイクルショップ「にじ屋」。

障がい福祉分野の就労支援という枠組みには、決しておさまらない姿勢がとても魅力的。

「どんなに障害が重くても地域で暮らすのがあたりまえ」を活動コンセプトにされている。

さいたま市・虹の会

それぞれ「社会的には障がいと呼ばれる特性」を持っている。

働いて、そのお金で暮らす。1人暮らしをして好きなもの買って、仲間と食べて、人生楽しく。

あたりまえ。

さいたま市の虹の会さんは、そんな姿勢を大切にされている。

にじ屋で、楽しく働いて、地域社会で生活する。

施設ではなく、地域の物件で1人暮らしをする。あたりまえの選択肢として、権利として。

深く共感することです。

私も同じ問いを持ってきたかもしれません。


人は、自分の住み慣れた地域のことを「私の庭みたいなもの」だと言います。

医療福祉的な空間、建築・住環境に、地域の時間軸を取り込んで環境設計をする。現代露地(茶庭)なのだ。それが私の卒業制作のコンセプトでした。

物理的に空間を大きく変化させることは難しい、また社会保障制度、給付と負担のあり方の公正さもすぐには改革されない。たくさんの議論が必要。人の心、偏見や固定観念なんかも、難しい。

現実、現場は難しいことだらけ。みんな疲れきってて、ぼろぼろ。

建物も法律も、様々な背景もいきなり劇的に変化させることはできない、時間がかかる。

けど、現場で、目の前で多様な背景を知り、困っていることも、難しい問題も知る。たくさん知る。

現場に立っていて、常に目の前にある現実。無力な自分。

では、アートやデザインに出来ることは?ケアにより過ぎず、アートに傾き過ぎず。それでいてアートはアートとして、デザインはデザインとして、バランスよく、アートとケアと、火花散る化学反応を起こして、出来ることは?

「地域という庭」の時空における身体感覚、五感、感覚的刺激や印象を抽象化し(様々なテクノロジーを活用する)、医療や福祉的な空間の時間軸にデザインしてみる、、。

1つの可能性です。それを私は現場に立って研究している。してきた。卒業制作の時のコンセプトから続いてきた道。

医療や福祉そのものを変えるのではなく、そこに生じている関係性、自然な時間軸にまず「地域の庭(時空)」の印象を抽象化した様々なデザインを配置してみる。キーを打つ。その特定の環境に、その人みずからの「庭(地域)」の印象をデザインして配置してみる。

環境にアートやデザインで干渉する。環境とは非有機的な身体。環境(時空)にデザインで干渉する。とても小さく静かな変化の連続、運動。

小堀遠州の水琴窟も、詩仙堂のシシオドシも、1つの側面はそうなのですから。自然の流れの中にデザインを置いている。

もちろん、ご本人の意思、体感を通した創意工夫を重ねて。

アートやケア、デザイン、アーキテクチャの、1つの可能性としての、化学的な反応。


こんなことを漠然とやっていた、周りの教授や同級生から何を意味分からないことを言っているのか、お前は何がしたいのかとずっと言われていた中で、私が主張していたことに耳を傾けて下さって、私が、今こうして言語化することを助けてくれた恩師の先生がいました。心からの感謝。先に進めた。

時間と自然とコンセプチュアルな設計・作庭。

1つの可能性として立ち上げたいもの。

地域で暮らす。
それをあたりまえに。


虹の会の皆さんの発信に深く共感する。

いま、私に出来ることは?


地域で暮らす、1人暮らしの自宅にも何度か行かせてもらって、お話を聴かせてもらったりしていました。

ロックバンド『スーパー猛毒ちんどん』も、虹の会メンバーで結成していて、私もライブを観に行きました。

社会の中の「障がい」の概念をぶっ壊す、と。

スーパー猛毒ちんどん。

http://www.nijirock.com/nijinokai/modoku

私も昔からロックバンドが好きで、

高校でロックバンドをやってた年の離れた兄から、無理矢理「聴け、きけ」と、

小学生低学年の頃からイヤホン大音量でブルハーツとか、XJAPANとか、黒夢とか、その歴史含めて聴かされてた私。

次はこれを聴けと次々と。

うんうん、確かにかっけー。ミステリー小説読みながらイヤホンで黒夢、SADSの『忘却の空』を聴く。DIR EN GREYとかも。小学校中学校と周りと話が合わなかった。趣味が合わなかった。なじめなかった。人生で一番とんがってたのは、たぶん小学生の時(10才)。


和服でヘビメタやる「陰陽座」も大ファン。歌詞は、京極夏彦の百鬼夜行シリーズをオマージュしたような曲も多いこのバンド。詩もいいですが、音がいいのです。

音やリズムに惹かれる。

小学生でロックバンドしか聴かない、

みたいになってた。

いまは幅広く聴きますが、

最近すっかり音楽を聴かなくなって
しまってた。


『スーパー猛毒ちんどん』の音、メッセージは、子どもの頃からロックバンドの曲やライブに触れていた私の注意を音楽に戻してくれた。

そうだ、昔の私はロックが好きだった。

偏見なんかぶっ壊してやろうと。ほんと、そう思う。

偏見も世の理不尽も。

多様性の問いの中で、「公正さ・公平性」が問われていますが、

ロックバンドの歴史というのは、公平性を問うものでもあったのではないかと今、感じています。日本のロックも、海外のバンドも、パンクやヘビメタもラップも幅広く聴きましたが。

子どもの頃に、ロックバンドに共感したのは、「平等性」ではなくて、「公平性」への問いを私はそこに感じていたのかもしれません。

おかしいじゃん、不公平じゃんって、物事への音楽による表現。

不公平なんかぶっ壊してやると。


そんなとにかく価値観でも深い共感と繋がりを感じる、にじ屋、スーパー猛毒ちんどんの皆さんですが、

何年か前にアートワークで関わらせていただいて、にじ屋のビラ配りとか参加させてもらって。コロナでなかなか行けなくなってしまいましたが。また行く。

にじ屋、スーパー猛毒ちんどんメンバーのK君から、年賀状をもらって、

メンバーをデザインしていた先月、1月。

2月に入って、よーやく久しぶりに遊びに行けた。

みんな元気そうで、こちらも元気をもらいました。

変わらずロックに、にじ屋で働いてた。その姿。

後ろ姿で伝わることがある。

余白で伝える。

かっこよく、ロートレックのポスター芸術のようにかっこよく、

1にかっこよく、2にかっこよく、

3、4もかっこよくて、5にかっこよく。

かっけく。

「地域で暮らす」「働く姿」、「仕事風景」を「原寸大スケール」でポスターに。

では、
デザインコンセプト。
「働く姿・しごと風景」×「原寸大スケール」×「余白で伝える」×「かっけーポスター」。

デザインしてみました。

『原寸しごと風景』
にじ屋で働いてる最中のご本人に
許可をもらって制作
しました。

リサイクルショップにじ屋で働く姿
『原寸しごと風景』


完成したらパネルにして持っていこー。
試作


ビラ配りも一緒にやった仲間です。

ブラッシュアップしつつ、
みんなデザインして。
かっけくポスターにして、

1人ひとりに、

プレゼントしに行く。

今度また近いうちに行きます。

全員デザインしてポスターにする。プレゼントする。

現場の1人ひとりの姿を主役にしたい。光のあたる場所を変えたい。1人ひとりの姿を主役にしたい。

現場に立つ仲間の、

『原寸しごと風景』を伝えてく。

障がい福祉も、
高齢社福祉も
児童福祉も
すべての現場でアートやってきた。

私がやれること。


利用者さん、職員関係なく「現場の仲間」を、かっけーポスターにデザインしてく。伝えてく。

どんな人も、背景あって、必死に真剣に切実に生きてる(働いてる)。

ホワイトカラー?ブルーカラー?

ホワイト企業?ブラック企業?

いやいや、グラデーション。それぞれの人生、色模様。人いろいろ。

十人十色。

「ひといろ」、、、人×十色(といろ)。

「しごといろ」

仕事×十色(といろ)。

しごといろ。

「しごといろ」をコンセプトに、

障がい福祉、高齢者福祉、児童福祉の、

現場のかっけー仲間達の、働く原寸しごと風景をポスターにデザインしていく。

にじ屋のメンバーのみんなをデザインして、

プレゼントするのも楽しみ。

楽しく、しごといろ。


読んで観ていただき、ありがとうございます。

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