消えてっちゃう
哀愁漂い彷徨って、かなり寂しくなっちゃった。
今話してる人も何年後かは空中にいて、僕はまだ僕でいられてるだろうけど、目の前のものはきっと移り変わっていて、大学生のいま、9時半に起きてカーテン開けて、今日もいい天気だなぁなんて、もう終わろうとしていて、ぼくは、ぼくは。
夏の眩しさを感じられなくなってから10年経って、今が冬かもわからなくて、でも息は白いからきっとそうで、がんばって地面を踏みしめて、凍えて今日もたたずんでいる。
きっとあなたが大好きなんですよ。心のなかではずっとずっと。溢れるくらいには好きなんです。少しでも孤独を埋めてくれるあなたたちには何度救われてきたことか。
僕のことは絶対わかってくれないってのは十分知ってるから全然良い。数少ない僕の思い出を、よろこびを形作ろうとしてくれてありがとう。
笑ってどこか行かないでよって、そう簡単に言えない。言わないから綺麗な回想ができるんだ。でも、少し寂しい。目の前には一つだけ残ったみかん。
消えていく。消えていく。そんななかでこれからぼくは。ぼくは。ぼくは。