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ごはん病

摂食障害というのは実に厄介なものだ。自分で自分の食欲がコントロールできないなんて情けない。私は自分自身にそう思う。
私はもう摂食障害だと分かって丸3年が過ぎ、言わば摂食障害4年生だ。悲しいなぁ、ご飯が上手に食べられないんだよ。

私は身長が163cmある。が、体重は50kgを超えたことは無い。今は44kgぐらいで最高でも48kgだった。今まで周りの人は「𓆟は細いね」「スタイルがいいね」と言ってくれた。自分でもそう思う、周りと比べると太ってはいないだろう。細いのと睫毛が長いのが唯一の取り柄だと言ってもいい。
だからこそ、太るのが怖いのだ。細いね、と言って近づいてきてくれた人はもし私が55kgだったら話しかけてくれてはいないんじゃないか。今仲良くしてくれている人たちは私が明日60kgになっていたら誰も口を利いてくれないんじゃないか。“細い”私でいなければいけない。絶対に太っちゃいけない。そんなことを13歳ぐらいから考えていた。アイス何食べたい?と聞かれてもkcalの低いもの、、シャーベットがいいな、とかごまドレッシングよりポン酢の方がkcal低いだろうな、とか考えて本当に自分の食べたいものより低カロリーなものを無理やり食べていた記憶がある。
細い自分でいることが何より安心で、精神的に安定していた。いくら身体がボロボロでもそれに目を向けられないぐらい私はきっと病気なんだと思う。
何か1つきっかけがあった訳ではなく、じわじわ摂食障害の沼から抜けられなくなっていた。

周りの人と比べたら太っていないということは分かっているつもりだけれどそれでも私は自分の姿を鏡で見ることが出来ない。私には自分が細くは見えないからだ。自分が本当に安心できるまで痩せなくちゃ、と何回思っただろうか。
でも私はダイエットの方法を知らないから0か100でしか動けない。つまり、ご飯を食べずにひたすら動くしか知らなかった。だけど私は本当は食べたいんだよ。好きなものを好きなように好きな時間に食べたい。太るなぁとか何も考えずに幸せやなぁと思いながら食べたい。罪悪感を持ちながら食事をしたくない。そう思うからたまに過食に走る時がある。食べた直後に後悔し、吐くこともある。だめだよなぁ。落ち着いてる時に考えると吐くなら食べるなよと思うんだけどその時はそれどころじゃないからなんかもう色々含めて後悔するし自分のことがより嫌いになる。もう今日はいいやって、どれだけ食べてもいいやって思う日もあってその過食を吸収する時もある。その次の日は太るのが怖いからどうしても食べられない か、私一人太いとか細いとかもうどうでもいいやってなってまた過食する か。

何回か克服しようと思って50kgまで増やそうとしたことがある。多分毎日何も考えずに食べたいものを好きな時間に好きな量食べれば簡単に増えるんだろうね。私が50kgまで増やしたかったのには理由がある。

献血がしたかった、

50kgないと女性は400ml献血が出来ないからだ。私は自己肯定感がぐちゃぐちゃだから自分で自分の存在を認めることは出来ないし生きてていいよとは思えないけど、献血は確実に誰かの為になっていると思うんだ。私である必要はないけれどそれでも私は誰かに血液をあげられるんだ、困っている人がいるんだから私なんかの血が役に立つなら何mlでもあげるよ、
だから私は400ml献血がしたかったんだ。そう思って毎日ご飯をちゃんとってか必要以上に食べた。怖かったけど。そうしたら毎日毎日自分の顔が丸くなったような気がした、腕が、脚が少し太くなったような気がする、お腹が重いかもしれない。
あぁだめだ、耐えられない。
どうしても耐えられなかった、ちょっとずつ太っていく自分が怖かった。唯一の取り柄がなくなってしまう、あぁこんなんじゃいらない子だ。怖い怖い怖い怖い怖い
毎回48kgで挫折する、またご飯が上手に食べられなくなる、情けない

周りの人には一切思わないけど自分に対してだけは「太っている=怠惰」だと感じてしまうし太い脚を晒して街を歩く太っているという事実を受け入れて生きるぐらいなら死んだ方だマシだと思う。だからいつまで経っても治らないんだよばーか

人と同じ量のごはんが食べられないし周りの人の量が気になって人と一緒に食事が出来ない。初めから吸収する、と思って食べる食事もなんだか怖くてちゃんと食べられていない。なのにたまに爆発して過食する時は別に本当は食べたくないものを味わう間もなく体内に入れてしまう。治したいと思うのにそれでも痩せたいと思ってしまう。
治したいんだ、食べ歩きとかしてみたいよ。旅館のご飯とか絶対に美味しいじゃないか、味わいたいよ。お母さんのご飯だってあと何回食べられるかわからない。あぁ今の私はお母さんのご飯さえちゃんと食べられないんだな、お弁当だって作ってくれてるのに毎回ごめんって言いながら違う人に食べてもらって4年目なんだな、ごめんなさい
それでも、太るのが怖いんだよ。
私は文章を書くのも下手だから何がこんなに怖くてこんなことばっかりしてるのか伝わらないかもしれない。私よりもっと苦しんでる摂食障害患者さんには怒られてしまうかもしれない。そんなんで摂食障害を語るなと言われてしまうかもしれない。でも辛いんだよ、生まれてからずっと行ってきている食事という行為さえ満足に出来ない自分が情けなくて、それに伴って色々なものを傷つけているのも気付いている。
ごめんなさいもうどうしたらいいのか分からない、

私の文章で人生が小さじ1杯だけでも楽になりますように、そんな思いを込めて記事を描いています。 サポートして下さった貴方と、いつか珈琲が飲めますように⋆͛☽.゚