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今までで1番の恋

私の好きな人は歌が上手くて、手も爪も綺麗で、髪の毛がふわふわで声が可愛くて、吸い込まれそうな瞳をしている 鼻が高くてとても美人、すごく優しくてすぐ助けてくれて1人になんてしないよ、と言ってくれる素敵な素敵な女の子です。
そう、女の子です。
良い所が光りすぎて誰よりも輝いている人です。⚑と呼びたいと思います。

今LGBTQがどうだとかセクシャルマイノリティがどうだとか話題になり少し過ごしやすくはなったもののまだまだ偏見非難の目を向けられることは少なくありません。
私もその1人です。
多分バイセクシャルです、
戸籍上男の子も戸籍上女の子も好きになれるという意味です。
でも私はその人が女の子だろうと男の子だろうと好きになると思います。
私はたまたま女の子として生まれましたが“女の子”になることは出来ませんでした。
でも、だからといって“男の子”になりたい訳ではありません。
女の子だろうと男の子だろうと自分の着たい服を着て自信を持って生きている人が好きです。
だから私は強いて言うならかっこいい人になりたい、と思っています。
この考え方が出来るようになったのは⚑のおかげです。
⚑も私と同じセクシャルマイノリティ、Xジェンダーっていうのかな、私以上に過ごしにくい過去だったと思います。

⚑とは同じ高校で、入学した時から⚑はかっこいいで有名でした。現代っ子なので1番初めに話したのはTwitterでした。
ソフトボール部のイケメンといえば、ってアイドルみたいな存在で実際に顔を見て話したのは夏のプールが初めて。
ひょんなことから私も所属する軽音楽部に⚑も入り、なんとなく仲良くなりました。
そして3月、先輩と共に組んだバンドのボーカルが⚑でした。私は自分の演奏に自信もなく、先輩と一緒にやらせて頂くプレッシャーもすごい。
でもそれを言えるはずもなく1人でずっと抱えていました。そんな時に私の誕生日がきて⚑は手紙を書いてくれました。
⚑らしい優しい言葉がいっぱい詰まったお手紙です。
1番最後に縦読みで「すきやで」と入れて。
その手紙のおかげでなんとかライブはやりきれました。するとなんででしょう、⚑と2人で遊ぶことになりました。
でも言うても高校生、お金もないし行ける所も限られてるので⚑は私の家に来ました。いっぱい喋ってご飯を食べて一緒に昼寝して、一緒にいるのが楽しすぎたおらんくなったらどうしようと思ったそこまで言わずに耐えていたことが漏れてしまった、
「⚑はどこにも行かへん?」
そんな時に⚑が言ってくれました。
「𓆟がそんなに1人で全部全部頑張らんでも1人になんかさせへんで?⚑は𓆟がずーっと頑張ってることちゃんと見てるよ?」と。
もうお分かりでしょう、堕ちました。

⚑が私の彼女になり、今まで好きだったものがもっと大好きになって、行ったことがなかった所が好きになった。この⚑の笑顔を守りたいと思った。
でも忘れてはいけない、彼女はとてつもなく人気者だということを。
終わりは案外早く来るものなんですね、
私なんかより遥かに可愛い黒髪ロング猫目の女の子が⚑の彼女になりました。
その話を聞いたのは出会って2度目の私の誕生日でした。
心の底から大好きで安心感ってこういうことを言うんだなと思って私の話したいことを否定せずに聞いてくれる、
出会う前はなんでも1人で出来る自分だったのにいつの間にか甘えていたのかもしれません。
今思えば確かに潮時だったのかもしれない。
でもこれは客観的に見ると確実に相手の浮気です。彼女が居ながら他の女に手を出した、そういうことです。
でも私は⚑を嫌いになることも憎むことも出来なかった、
なぜなら私は⚑の素敵なところをいっぱい知っているからです。
数え切れないくらいの素敵な所を見せてくれた⚑のことを悪く言いたくないだけかもしれないけれど、確かに私は⚑の言葉に助けられて居場所をもらったから、
辛い時に優しくしてもらった思い出はその人が今後何をしても一生大好きで居られるぐらいの救いで、1度人生に煌めきを与えてくれた人との記憶はこの先もずっと煌めき続けるのだと思います。
だからこそ私は未だに⚑を忘れられないでいるのかな、と思います。

私が今までで1番大好きで1番信じてて1番幸せになってほしくて、、思うことはそりゃ色々あるけど誰よりも笑っていてほしい、
いつも元気そうで盛り上げ役で弱音を吐かない貴方を見て、
「なんかこの人は大変になっちゃってる人だ」
と思ったことは忘れないし、
無理をしがちで色んなものを抱え込んでしまうのにいつでも笑顔でいようとする強い貴方が、本当は涙脆い人なんだってことを誰よりも近くで見ていた私は、
自分のことは二の次で相手のことを常に優先して全部自分でやろうと頑張りすぎてしまう貴方が強がらず、ありのままで居ることのできる唯一の場所になりたいと今でも思っています。
不思議なことに仲が悪くなった訳じゃなく今でもたまに遊ぶけれどこの想いはきっともう叶うことがないんだろうな、情けなくなるほどに私は⚑が好きで、一体いつまでこんな生活が続くのかと思うとうんざりするけど私は本当に大好きだから貴方に自信を持って会いに行けるような人間になりたいと思う。

私は⚑のことになったら頭が回らないと巷で有名()なんですけども、、うぅんこの文章をここまで読んでくださった貴方はお気づきかもしれない、恋は盲目、その通りすぎて心が痛む
終わりが見えなくなってきたのでここら辺で終わりとします。私にはね、言ってやりたい言葉があるんですよ。
「貴方が逃した魚は こんなにも大きくなりました」と。

それでは、また。

私の文章で人生が小さじ1杯だけでも楽になりますように、そんな思いを込めて記事を描いています。 サポートして下さった貴方と、いつか珈琲が飲めますように⋆͛☽.゚