”言葉を学ぶ”を楽しもう
さて、引越して町の中心部から外れた途端、町中から英語が全くといっていいほど聞こえなくなりました。
頑張れば旧市街へも歩いていける距離ですが、ここはかなりローカル感ただようエリアです。
そして、引越し先の近所のスーパーやモールなどの店員さんにも何度か英語が話しかけたりしてみましたが、ほぼ百発百中リトアニア語で返ってきました。まあ、ここリトアニアだからね。そうだよね。
逆に中心部にいると、リトアニア語で話しかけられることよりも英語で話しかけられることの方が多い。日本人は大抵、(今はいないと思うけど)観光客や出張、もしくは学生さんに見られることが多い様子。
なので、旧市街では割と遠慮なく英語で話しかけることができたし、相手も英語で応答してくれることがほとんどでした。市場のおじちゃんおばちゃんを除く。
というわけで、いよいよリトアニア語を積極的に学ぶときがきたな、と思うこの頃です。
それに、心のどこかではずっと「リトアニアに来たのだから、少しずつでもリトアニア語を話そう」と思ってはいたのです。
今のところ、わたしはリトアニアに永住する予定がないので、リトアニア語学習を本気でやろうとは思っていないものの、やっぱりお買い物や簡単な会話くらいは分かりたい。公的書類とかはリトアニア語オンリーなものも多いし、なんとなく文法の仕組みやよく使う単語が分かっている方が、生活もしやすいと思っています。
それに、わたしの滞在目的のひとつである”現地の人の暮らしを覗きたい(変な意味ではありませんので、あしからず)”のためには、むしろリトアニア語が分からないと厳しいだろう、とも。
なので、入国1か月ほど前から、少~~しずつアプリや動画などで学んでいました。ホント少しずつだけどね。
でも、インプットばかりではよろしくないので、アウトプットする機会が必要。やっぱり日常で一番アウトプットできる機会は、お買い物。
というわけで、引越してからは積極的にリトアニア語で挨拶をするようにしています。話すレベルには程遠いですが、まずはここから。
お会計なんて、まあ、ほとんど同じ会話の繰り返しなので、慣れれば大丈夫だと思うのだけど、こういうところから耳を鳴らして自信につなげることは大切だよね。
それから、この間はわりと近所の大きな市場に行ってみました。
よく観光客が訪れる中心部のハレス市場とは違い、こちらはほとんど観光客がいない市場のようです。今は特にそうなんだろうけどね。なので、超絶ローカルな場所。もちろんリトアニア語(時々ロシア語)が飛び交います。
ここで、お部屋の日用品を買うべく、いくつかのお店を回りました。
始めの挨拶をリトアニア語で発してみると、みんなけっこう親切に対応してくれる。こちらはほぼ何も話せないし理解できていないけど、向こうは構わずに早口でばば~~っとしゃべってくる。
でも最後は笑顔で「またね」と言ってくれるので、とてもうれしかったです。
こういうとき、ノルウェーでの経験を思い出します。
ノルウェーこそ、みんなびっくりするくらい英語がペラペラに話せる人ばかりだけど、小学校低学年くらいまでの子たちは、まだ英語を習っていないのでノルウェー語オンリーです(そもそも小学生にまで英語を求めるこちらの姿勢もどうかと思うけど笑)。
小学校で春と秋に行われるフリーマーケット(loppe)では、親御さんや小学生の子たちがお会計をしています。
わたしはこのloppeが好きで、その時期になるとよく行きました。
ある時のloppeでお会計に向かうと、そこには小さな小学生の女の子がふたりで担当していました。
そこで、なんとなくお買い物ができるくらいにはノルウェー語の分かるわたしは、初めの挨拶からずっとノルウェー語でやり取りをしてみました。
そうしたら、最後に一人の子が、まぶしい笑顔で”Ha en fin dag!(よい一日を!)”と言ってくれたのです。その時の彼女の声かけに、なんと嬉しくなったことか。
そう。きっと多くの日本人が誰とでも日本語で話したがるように、世界中のどこでも母国語がある人は母国語で話す方が心地いいものなんだな、とその時にちょっと思ったのでした。
だから、いくら英語がペラペラなノルウェー人でもノルウェー人同士でつるみたがる(らしい)というのも、なんだか分かる気がします。
結局、1年でわたしのノルウェー語は簡単な会話や買い物などでは普通に使えるくらいになりました。あまり成長しなかった理由は、生活上の主要言語が英語もしくは日本語だったからだと思っている。
そういうことを思い出して、やっぱり現地の言葉を学ぶのって純粋に楽しいな、と思い返すようにしよう、と常に自分に言い聞かせているところ。
もちろん、語学学習自体は楽なものではないし、沢山間違えて悔しい思いもするけれど、学びに後退はないと思っているので、少しずつでもいいから前進あるのみです。
リトアニア語学習の方法ですが、わたしはまだ文法や基本的な語彙も全然足りていないので、本当なら語学学校に行きたいところですが、このご時世でどこもオンラインレッスンが主流なので、う~んじゃあ今はまだいいかな、というところ。
その代わり、アプリを利用しています。ノルウェー語などは有名なDuolingoを使っていましたが、リトアニア語が未対応なので、最近はMondlyというアプリをもっぱら愛用中。
残念ながらこのアプリ(のみならずリトアニア語学習アプリはすべて)無料で出来る範囲はかなり限られているので、先週Mondlyを有料版に切り替えたばかり。テーマに沿って学びたいものを選択すればいつでもできるのが便利。やりたいことが多すぎて、なかなか時間を長く取れないのですが、それでも必ず毎日やるようにしています。
このアプリのいいところは、Chatbot機能があるので、会話の練習もできる。インプットばかりだと充分には学べないと思うので、こういうのがあるだけでもいいよね。これでもっと練習したら、実際に対面でお喋りとかしたいな。
あとは、どれだけ効果があるのかは分からないけれど、とりあえずリトアニア語や英語のPodcastを流し聞きしています。
英語は内容がある程度入ってくるので集中して聴くときもあるけれど、リトアニア語はまだまだなので、ホントに聞き流している感じ。それでも「習うより慣れろ」の言葉を信じて続けています。
あとこれは、まだリトアニア語では実践していないですが、こちらに来てからは英語も強化中(そもそも英語も危うい)なので、独り言は英語で呟くようにしています。今のわたしの場合は基本リモートワークだし話す相手もいないので、ちょっとでも自分の脳で考えてアウトプットする機会を作るべく、こういう方法を取り入れています。
あ、もちろん、アプリで勉強するときも、単語や例文は声に出しています。早く覚えちゃいたいからね。
わたしは残念ながらとても飽き性でコツコツ努力が苦手なタイプなので、すこしでも楽しみながら言葉の勉強をしたい。でも、これも残念ながら、あんまり映画は得意ではないので(長いこと画面を見つめるのがしんどい)、主に関心のあるニュースなどの記事を読んだり、Podcastを聴いたり、観るのはせいぜいYoutube動画くらい。
しかも、編み物のチュートリアル動画などの、めっちゃ短いもの。それでも、ナチュラルなリズムで話すのを聴くことができるので、ニュースばかりではなくって趣味系もバランスよく取り入れたいところですね。
コンテンツの中で、わたしが個人的に好きなのは音楽で、やっぱりリズムに合わせて口ずさみながら単語を覚えるのはとってもいいと思っています。まだ文法もよく分からないリトアニア語の歌も、聴くだけなら楽しい。自然な会話に使えるものは歌詞の内容によるとは思うけど。
ついつい、自分がやっていることを書き連ねてしまいましたが、こんな風にして工夫次第でいくらでも楽しく学ぶことはできるんじゃないかと思っています。
わたしは留学経験もなければ日本国外への永住予定もないので、あんまり切羽詰まっていないのも大きいかもしれませんが、今までの経験から「長く続けたいならできるだけ辛い要素は排除する」を極めた結果です。
今は行動が制限されている期間だけれど、買い物などは普通にできるので、リトアニア人との会話では積極的にリトアニア語を使っていきたいと思います。がんばろ~
もしわたしの言葉や想いに共感していただける方がいれば、サポートをして下さるとうれしいです。 ひとりでも多くの方へ「暮らし」の魅カを伝えるための執筆・創作活動に使わせていただきます。