【教育移住・留学】 続・語学力変化の振り返り(約2年弱経過) 2024.12
6ヶ月経過したので、恒例の英語力振り返りをしてみたいと思います。オーストラリアに来たのが 2023.2 なので、もうすぐ2年が経とうとしていますが、果たして2年も暮らしてどれぐらい英語が上達したのか。ちなみに前回の記事はこちら。
自分自身
まずは自分自身ですが、6ヶ月前の記事の時点では英語のテストレベルではCEFRの C1 相当であまり変化がないものの、実感として音声知覚がかなり進んだ、という話をしていました。母国語が英語の人の英語には未だに苦しんでいるが、音そのものは聞き取れている。
そこからさらに半年。さらにレベルアップしていてほしいところですが、正直なところ最近ちょっとレベルが落ちたような気がします。日常会話はほぼ無意識に会話している状態になっていますが、ニュースや英語が母国語の人の話が前よりもわからなくなっている。ただ原因はある程度わかっていて、最近、日本語で話す機会が増えたんですよね。日本語に接する時間が増えている。英語についてはやや停滞感があります。また、振り返ってみると全般的にアウトプットの量が不足していてアウトプット時に言いたいことを言いたいニュアンスで言えなていない実感があります。これは結局AIに頼りすぎた、ということが大きいと思っています。もし40年前に留学していたら、インターネットは発達しておらず、国際電話は高く、強制的に英語のみでの生活を強いられたでしょう。総論、技術の発達に甘えすぎているというのが実感です。いま日本語でnoteを書いていながらなんですが、インプットアウトプットともに英語にしていくことを改めて来年の目標にしていきたい。
余談ですが、最近日本の方に会う機会が増えた気がします。ボルダリングジムでもバッタリ、大学にも日本の先生がサバティカルで研究に来たり。これだけ円安で厳しい状況だというのに、それでも海外に飛び出す人が増えていてそれはそれで、ちょっと嬉しくなりますね。
子供達
さて、では子供達(中2、小6)はどうか。前回時点でもかなり流暢になってきていましたが、最近は本当にナチュラルに英語で会話するようになってきました。引き続き分からない言葉はあるし、まだまだなんですが、でも英語で話しかければ英語で返ってくるし、英語で何かを学ぶということに何の抵抗もなくなっています。
最近一番驚いたのは、2人とも英語でyoutube や映画を見るということに対して全く抵抗がなくなっていることです。英語だから面倒だな、とか、日本語の字幕をつけよう、という話にならない。最近音楽のつながりで Disney+ で John Williams の人生を綴った伝記映画やスターウォーズシリーズをみていますが(John Williams はスターウォーズやジュラシックパーク、インディジョーンズなど名だたる映画の音楽を数えきれないぐらい作っている人です)、7割ぐらいは理解できているようです。特にスターウォーズはわざわざ難解な言い回しをしているところがあるので、それでも7割理解できるのは大きなことです。すでに親より理解が進んでいる・・・当たり前ですが、日々の生活でどれぐらい英語で生活をしているか、が如実に現れていて、日本人学校でなく現地校に入れた成果はあったと思います。
上の子供の将来の海外大学進学+それに適した高校進学について最近検討しはじめたのですが、この間上の子(中2)は英検準一級の模擬テストで初見で7割点が取れていました。こちらに来た当時は、上の子のレベルはちょうど英検3級合格した直後だったので、下の換算表に従えば、2年弱で CEFR でA1からB1付近に伸びたことになります。おそらくこれは、ローカルのハイスクールに通っているからで、これが小学校だったら、現地校だとしてもここまでは伸びないでしょう。ハイスクールではかなりアカデミックな内容を学ぶからです。親はC1で停滞していますが(汗)、子供達はまだまだ伸びていきそうなので楽しみです。
余談
最後に余談を少々。子供達の学校の課題で「ディストピア」について議論するというものがありました。ディストピアとはユートピア=理想郷の反対の世界で、不幸な未来社会のことを指します。(昨今のAIの発達をみていると、ディストピアで人類に警告する必要性というものをリアルに感じざるを得ません・・)。その課題のためにたまたま、ジュラシックパークと風の谷のナウシカを「読んだ」んですが、これが素晴らしいかったのでここでおすすめしておきます!
ジュラシックパークはご存知の通り、行き過ぎた科学の発達、バイオロジーが恐竜を現代に甦らせ、人類の驕りから悲惨な出来事が起こるパニック映画です。映画のほうは遊園地の延長、子供に夢を持たせる映画、という側面が感じられもしますが、小説は全然違いました。科学・工学の知識から恐竜に襲われるシーンまでリアルな描写が多く、科学フィクションが好きな人にはたまらない内容になっています。お子さんに科学に興味をもってもらうのにも良さそうですが、なにせ文章なのに目を背けたくなる悲惨なシーンが沢山あって、ちょっと読むのに勇気がいります・・笑 が、おすすめです。
そして宮崎駿監督が13年間かけて書いたという、ナウシカの原作も勝るとも劣らない面白さです。これはたまたまメルボルンの大学図書館でおすすめ図書として紹介されていて手に取りました(なぜ、オーストラリアの大学で日本語の漫画がオススメになっているのか?サステナビリティに関する課題図書なのか・・・?)。まさかオーストラリアの大学の図書館でナウシカ原作7巻を全巻読むことになろうとは思っても観ませんでした笑(ちなみにウルルの近くに "Valley of the Winds" が実在するんですが、これはジブリ曰く無関係だそうです。結構、似てますけどね?)
こちらは意外にも映画とはかなり違うストーリーになっています。似たようなシーンはあるんですが、違う文脈で使われていたりしていて、映画の部分は2巻までで終わり、後半5巻はその先の話が描かれています。主人公はナウシカですが、準主人公がクシャナで、2人の女性リーダーが破滅に向かっていく世界に立ち向かうストーリーになっています。こちらも、高度に発達した科学文明、特にバイオロジーが一線を超えた世界がその先にどのように破滅に向かうのか、ということが語られていて、例の「腐海」がなぜ生まれたのかが最後には明らかになります。複雑な伏線がはられていて、解釈するのに苦労するところがどこかエヴァンゲリオン?にも似ているかもしれません。だからこそ面白いわけですが。
どちらの作品も科学発達の行き着く先について考えさせられる結末を描いていて、ハッピーエンドとは言い難い状態で終わります。大人こそ読むと面白い内容だと思いましたので、脱線しましたがおすすめしておきます。こんな日本語の本ばかり読んでいたから英語レベルが変わってないんでしょうね。次は英語で・・・(苦笑)