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KrushからのCrush

再びZhane。
やっぱり好きなんで続くのは仕方ないね。

惜しくも彼女達の最後の作品となってしまった2枚目のアルバム”Saturday Night”からのシングルカットとなった"Crush"
歌の内容は秋冬にバチボコにハマる哀愁の漂う生音なトラックに”見知らぬ誰かに恋をしてしまった”という内容を詩的に表現した曲で定義とか細かい事は置いておいてR&Bというよりも「正統派Rhyme&Blues」という表現の方が合っている曲なのかな?と思います。
一方でレコードの正規盤はカップリングにThe Loxが客演に入ったCrushの切なさから一転したノリノリなアルバムと同名タイトルトラックである"Saturday Night"も収録され攻守共にカバー出来たシングルかと思います。

Crushは後発でRemixが何種類か出ており、有名なのがオリジナルから一転、オーガニックで明るいJR Swing Smooth MixWu-tang Clan/Can It Be All So Simpleのビートをひっそりと下敷きにしたJR Swingha Hip Hop Mixに加え、明らかにタイトルから着想を得たであろう、ブレイクビーツとしても有名なOrange Krush/Actionを上手く落とし込んだSkiによるRemixの計3曲があります。

住所をググってみたけど架空の住所っぽいです。(そらそうか)

どのテイクも個人的に前まで「100円棚の常連」という位置にあった緑ラベルのブートで聴けるし、容易に購入が出来た為に取り分け珍しい音源ではないなあ。とは思ってたのですが、どういうワケか長い事SkiのRemixだけはネット上に音源が上がってなくて意外だな〜。と思いつつ
ふと作業中とかにサクっと聴きたくなった時に聴けなくてヤキモキしていたのですが近頃サブスクで解禁されたようでようやく音源がアップされてました。

Hey Mr. D.Jでもクレジットは無いものの途中でラップしてたのはRotten RazkalsのメンバーであるFamらしいのだが、Ski Mixの途中で鼻づまり感の無いDoo Wop(ラップも出来るDJ)みたいな声のラップは誰なんだろ?
オフィシャルプロモにもクレジット無いんだよなあ。

Eddie FにAndre Harrell(R.I.P)と錚々たるクレジットだ


そしてこの2ndリリースの2年後の99年にZhane名義でNaughty By Nature/Jumboreeに客演はしてるものの、悲しいかなこの2ndアルバムと同様にCrushがZhaneとしてはキャリア最後の曲になります。
1stと比較して2ndからリリースされたシングルはRequest Line、Crush、Saturday Nightの3曲と大幅に少ないのが少々残念・・・。
前作より洗練されたゆったりとしたサウンドが多いからか、あれ以上シングルを出すのもどうだろうか?というレーベル側の判断があった。


・・・かは解りませんが"So Badd""This Song Is For You""Good Times"辺りは思わずニヤリとしてしまうネタ使いの曲達はいわゆる「飛び道具」的な感じでカットがあっても良かったような気がしなくもない。
個人的にはBushwackass/Caught In The Gameと同ネタであるHubert Laws/What a Nightを美麗に調理したメロウスムースな"Last Dance"は非常に好みなのでカットがあってほしかったです。


解散後に各々ソロで活動してはいますがメンバーのJeanが「もうZhaneの再結成は一生無い」と言い切ってるのが少々寂しいですね。
Jean自体が音楽業界にそんなに興味や未練がなかったって話だけど
言い方からするに2ndリリース後に片割れのReneeとの仲は"Crush"してしまったのだろうか・・・?


そして蛇足の中の蛇足。
97年、”Saturday Night”のプロモーションで来日した際に日本のTV番組に出演して企画にチャレンジしたり生歌を披露した貴重な映像になります。
生歌披露の際、DJピストン西沢さんの見せ場みたいな感じだから小節が半端なトコからの歌い出しで歌い辛そうなの可哀想ですな。

後は果たしてこの後、彼女らはマミコさんには逢えたのだろうか?
気になるトコロです。

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