春の訪れとともに重荷を下ろす
春の陽気を感じる今日、3月が終わる。
散歩をしながら、あっという間だったな…と過ぎ去る3月に思いを馳せる。
なんだか、突っ走ってたな。
それが私の3月に対する感想だった。
焦りと余裕のなさを抱えて
脇目も振らず走っているような日々だった。
どこに向かっているかもわからないまま。
道の脇に咲く花に気づくような余裕がなかった。
この前3月になったと思ったらもう終わるのか、という体感が、それをより実感させた。
この土日は暖かかったのと、新年度という節目でもあるので、衣替えでもしようと重い腰をあげ色々整理をした。
冬のダウンやニットから、春の薄く軽やかなブラウスへ。
紺やグレーから、薄紅色や若草色へ。
靴も見ておこうと手に取ると、毎日履いているパンプスの爪先が傷だらけなことに気づいた。
これにも気づかないくらい余裕がなかったのか…と愕然とする。
メンテナンスは大事だなと一人納得した。
ついでにもう読まない本や、必要ない小物を選別し手放した。
なんだか、少し身軽になったような気がした。
季節の変わり目の中でも、
私は冬から春に変わる時期が特に好きだ。
冬のどっしりとした重みを手放して、軽やかになれる気がするから。
もっともっと、と足していくより
必要ないものを引いていく方が今の自分は何かと上手くいきそうだと、何となく思った。
春風が肌を撫でるのを感じながら散歩道を歩く。
冬の刺すような冷たい風から
ぬるく優しい風になっていることに安心した。
4月になっても、新年度だからと気負わず、
日々引き算をしていきながら軽やかに歩きたい。
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